「FIREを達成したい」と考える人は近年、急速に増えているかと思います。
30代後半の私もその一人で、45歳でFIREをしたいという欲は日に日に強くなっています。(Xのアカウント名もfire45です。)
働き盛りのうちに経済的自由を得て、自分らしい人生を生きる。
一見すると夢物語のように思うかもしれませんが、明確な戦略と冷静な判断があれば、実現可能な目標です。
本記事では、45歳FIRE(Financial Independence, Retire Early)までの道のりを、①経済面 ②人生論(生き方) ③メンタル面の3つの視点から整理していきます。

経済面:総資産2億円・月50万円の配当を目指す「数字の設計図」
1. FIREに必要な資産の目安
FIREを目指す上で最初に必要なのは、「いくらあれば生きていけるか」を具体的に数値化することです。
仮に、税引後で毎月50万円(年間600万円)の生活費をカバーする場合、年利3%で運用するなら、以下のような計算になります。
ちなみに、この毎月税引き後50万、資産2億円と言う数字は私の場合の必要資産額となります。
| 項目 | 金額・数値 | 補足 |
|---|---|---|
| 必要な年間支出 | 600万円 | 50万円×12か月 |
| 想定利回り(税後) | 3% | 安全な範囲 |
| 必要総資産 | 約2億円 | 600万円 ÷ 0.03 |
総資産2億円で年3%の安定運用ができれば、45歳でFIRE後も、私の家族の場合は生活に困らない水準になります。
2. 資産形成の戦略
2億円という金額は大きく感じますが、20代からの長期積立と配当再投資を組み合わせれば、十分現実的です。
- 20代~30代前半:基礎づくり
- 手取りの20〜30%を積立投資。王道のインデックス投資。
- NISA、iDeCoはフル活用。
- 生活防衛資金を確保し、投資に回す余力を高め、成長投資枠で高配当ETFに投資。
- 30代中盤~40代前半:加速フェーズ
- 米国高配当ETF(VYM、SPYD、HDVなど)や国内連続増配銘柄(1489など)への投資。
- インデックス投資も継続。オルカンが無難。
- 配当金再投資でポートフォリオの守備力を高めつつ、雪だるま式に資産を増やす。
- 45歳~:配当生活への移行
- 退職金は一定額投資資金に、残りは生活費に充てる。
- 配当金を生活費の一部に充て、徐々に労働収入に依存しない構造へ。
このように段階を踏んでいけば、45歳時点で「配当+運用益」で生活できる基盤をつくることができます。
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人生論:「FIRE=引退」ではなく「再出発」
FIREという言葉は「早期リタイア」と訳されることが多いですが、実際は「仕事を辞める」ことが目的ではありません。
本質は「働かなくても生きていける自由を得たうえで、何を選ぶか」にあります。
1. FIRE後にやりたいことを明確にする
FIRE後に時間だけが増えても、目的がなければ幸福感は長続きしません。
旅行、家族との時間、地域活動、趣味、事業など、自分が没頭できるテーマを早いうちに見つけておくことが重要です。
そもそなぜFIREをしたいのか、なぜ目指したのか、どんな一日が理想なのか。
こうした、そもそも思考で自分への問いを投げかけ、言語化してみることをおすすめします。
私の場合は、以下の記事に記しています。
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2. 「働かない」ではなく「選んで働く」
完全な無職よりも、自分の興味や価値観に合った仕事を「選んで」関わるスタイルが理想的です。
好きな分野で週2〜3日働く、コンサルティングを行う、執筆活動を続けるなど、精神的にも社会的にもバランスの取れた生き方ができます。
私は農業関係の仕事や大型ショッピングセンターの品出し、警備員なんかも、一度社会経験としてやってみたいな~と思っています…笑
3. 家族との価値観共有
FIREの決断は、一見すると個人の選択に思えますが、実際には家族全体の人生設計に深く関わるテーマです。
たとえば、「収入が減っても時間を優先したい」「子どもの教育費をどう確保するか」など、FIRE後の生活は家族の理解と協力なしには成り立ちません。
だからこそ、FIREを「お金の話」だけで終わらせず、生き方の話として語り合うことが大切です。
「どんな暮らしを理想とするのか」「何に幸福を感じるのか」。
そうした価値観を共有することで、家族全員が同じ方向を向き、安心して歩めるFIREの形が見えてきます。
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メンタル面:焦らず、比較せず、淡々と
FIREを目指す過程では、株価の上下、SNSでの他人との比較、不安定な景気など、心を揺らす要素が多くあります。
1. 長期視点を持つ
資産形成は「短距離走」ではなく「マラソン」です。
数か月で結果を出そうとせず、10年単位での積み上げを意識することで、相場変動に振り回されにくくなります。
2. SNSの「成功者」と比べない
ネット上では「〇歳でFIRE」「資産2億円じゃ足りない」といったような様々な情報が溢れています。
しかし、その背景や生活環境、リスク許容度は人それぞれです。
他人と比べるよりも、「自分の目的と進捗」を丁寧に確認する方が確実です。
3. FIRE準備期間そのものを楽しむ
投資や節約を“我慢”として捉えると、FIREの道は長く感じます。
むしろ、資産が増えていく過程や、金融知識が身につくプロセスそのものを楽しむ姿勢が大切です。
お金に支配される側から、使いこなす側へ。
お金との付き合い方が少しずつ変わり、自分の意思で人生を設計していく実感を得られるはずです。
まとめ:45歳FIREは「人生設計」の集大成
45歳でFIREを達成することは、単なる経済的ゴールではありません。
それは、自分の価値観と向き合い、働き方・暮らし方・お金との付き合い方を再構築するプロセスです。
経済面では目指す資産のゴールを定め、(私の場合は)総資産2億円・税引き後月50万円の配当が目安)、人生面では「何のために自由を得たいのか」を明確にし、メンタル面では「焦らず、自分軸を持って進む」ことが成功への鍵となるでしょう。
FIREはゴールではなく、新しい人生のスタート地点。
今日の一歩が、45歳で迎える新しい船出への確かな道となるでしょう。
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