新しいNISA制度が始まり、積立投資をスタートする人が急増。
2024年末時点のNISA口座数は約2,560万口座で、2023年末から約13.9%増えているそうです。
では、そんなNISAを活用して「毎月3万円をコツコツ積み立てたら、10年後・20年後・30年後にいくらになるの?」
この記事では、毎月3万円を積み立てた場合の資産額を、利回り3%、5%、7%の3パターンでシミュレーションします。
ちなみに参考として、5万円を積み立てた場合も表に記しています。

利回りの設定について
積立シミュレーションでは、現実的な範囲で以下の3つの利回りを想定しています。
- 3%: 債券や安定配当ETF中心の堅実運用想定
- 5%: バランス型・S&P500連動インデックス投資に近い水準
- 7%: 全世界株(オルカン)や米国株の長期平均リターン水準
なお、全世界株の過去30年平均リターンは約7%程度、S&P500も約10%程度の実績がありますのでどのシミュレーションも十分現実的なラインです。
【利回り3%】堅実派の積立シミュレーション
積立期間 | 投資元本(積立総額) | 毎月3万円 | 毎月5万円 |
---|---|---|---|
10年 | 360万円 | 約418万円 | 約697万円 |
20年 | 720万円 | 約983万円 | 約1,638万円 |
30年 | 1,080万円 | 約1,689万円 | 約2,815万円 |
3%の利回りは、ローリスク・ローリターンの堅実運用派向きです。
元本割れリスクを抑えつつ、安定的なリターンを狙うタイプ。
長期間で見れば預金よりも大きく増えますが、「大きく増える」というよりは時間をかけて資産を守りながら増やすイメージです。
高配当ETFや国内外の債券インデックスを組み合わせると、年3%程度のトータルリターンは十分に現実的。
積立の本質は、“一気に儲ける”ことではなく、“時間をかけて資産を育てる”ことです。
【利回り5%】バランス運用の積立シミュレーション
積立期間 | 投資元本(積立総額) | 毎月3万円 | 毎月5万円 |
---|---|---|---|
10年 | 360万円 | 約465万円 | 約776万円 |
20年 | 720万円 | 約1,236万円 | 約2,060万円 |
30年 | 1,080万円 | 約2,490万円 | 約4,150万円 |
5%は、S&P500や先進国株インデックスを中心に運用した場合の中間的なリターンです。
値動きはあるものの、長期的にはプラスに転じる確率が高く、「現実的で理想的」な水準。
10年ではリターンがまだ控えめですが、20年を超えたあたりから複利の効果が一気に効き始めます。
30年積み立てると、元本1,080万円が約2,490万円に。
2倍を超える資産成長は、まさに時間の力です。
【利回り7%】攻めの長期投資シミュレーション
積立期間 | 投資元本(積立総額) | 毎月3万円 | 毎月5万円 |
---|---|---|---|
10年 | 360万円 | 約518万円 | 約863万円 |
20年 | 720万円 | 約1,566万円 | 約2,611万円 |
30年 | 1,080万円 | 約3,660万円 | 約6,100万円 |
7%のリターンは、全世界株(オルカン)や米国株の長期平均を想定したもの。
攻めのシミュレーションとはいっても、攻めでもなく現実的です。
30年間、景気の波を乗り越えて投資を続けられれば、元本の3倍以上に成長します。
もちろん短期では暴落もありますが、リーマンショックやコロナショックのような危機を経験しても、長期で見れば右肩上がりのトレンドは変わっていません。
この数値が示しているのは、「長期で続けた人ほど報われる」という事実。
最初の10年で500万円ほど、20年で1,500万円超、そして30年で3,600万円。
毎月3万円でも“1億円の半分近い資産”を築ける可能性があるのが、複利の力です。
積立NISAでこの水準を狙う場合、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)や全世界株式(オルカン)などが代表的です。
時間を「味方」につけることが最も重要
投資で最も重要なのは、「いつ始めるか」。
積立額を増やすよりも、時間を長く取ることで複利の力が何倍にも働きます。
例えば、同じ7%運用でも
- 20年:1,566万円
- 30年:3,660万円
と、10年の差で2倍以上の差になります。
「今は少額だから意味がない」と感じても、時間がすべてを変えるのが積立投資の魅力です。
まとめ
シミュレーションの結果、利回り3%の堅実運用でも30年で約1,700万円、5%なら約2,500万円、そして7%の攻めの投資では約3,600万円以上の資産形成が可能という結果になりました。
もし積立額を毎月5万円に増やせば、それぞれの金額は1.6〜2倍に拡大します。
つまり、月々の投資額ももちろん重要ですが、本当の勝負を分けるのは「どれだけ長く続けられるか」という“時間”の要素です。
NISA制度は、非課税で複利の力を最大限に活かせる仕組みです。
焦らず、コツコツと積み立てを継続することで、誰でも着実に資産を増やしていくことができます。
少額でも今すぐ始めること。
それが、将来の大きな安心と自由につながる第一歩です。
焦らず、コツコツと積み上げていきましょう。
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