2026年1月26日(月)の東京株式市場は、円高ショックという言葉がふさわしい一日となりました。
日経平均株価は前週末比961円62銭安(-1.79%)の52,885円25銭で取引を終え、場中には1,100円超の下落局面も見られました。
とりわけ打撃を受けたのは輸出関連株です。トヨタ自動車をはじめ、自動車・機械・電機といった主力セクターが総崩れとなりました。
背景にあったのは、急速に進んだ円高・ドル安です。

円高ショックの正体とは何だったのか
今回の急落は、企業業績の悪化というよりも、為替への恐怖が市場心理を支配した結果と言えます。
実は、こうした心理先行の下落は過去にも何度も起きています。
為替市場で何が起きたのか
週末を挟んで、ドル円相場は154円台前半まで急伸し、一時は153円台後半も意識されました。
この動きの引き金と見られているのが、日米当局によるレートチェック(為替水準の調査)報道です。
市場では、これを協調介入の前触れではないかというシグナルとして受け止め、投機筋のドル売り・円買いが一気に加速しました。
金利や為替の変化が、どのセクターに影響するかについては、こちらで詳しく整理しています。
今回の下落要因を整理する
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 為替 | ドル円が154円台まで円高進行 |
| 株式 | 輸出株(トヨタ、ホンダ、ソニーなど)が大幅安 |
| 市場心理 | 日米協調介入への警戒感 |
| その他 | 内閣支持率低下報道などの政治的ノイズ |
今回の特徴は、ほぼ為替一本で説明できる下げである点です。企業不祥事や金融危機ではなく、円高が怖いという心理的要因が主役でした。
こうした構図は、年初から続く相場環境とも共通点があります。
次の一手はどう考えるべきか
ここから投資家は、大きく2つの選択肢に分かれます。
シナリオ①:介入待ち(まだ下がる可能性)
為替介入が本当に実行されるのかどうかは、現時点では不透明です。
仮に、
・口先介入だけで終わる
・円高がさらに進み150円割れが視野に入る
となれば、日経平均は5万2000円割れまで調整する可能性も否定できません。
このシナリオでは、あえて動かないという判断も合理的です。
キャッシュ比率を高め、為替の落ち着きを待つ投資家が増えるのも自然な流れでしょう。
シナリオ②:押し目買い(歴史は繰り返す)
一方で、過去の円高ショック局面を振り返ると、意外な事実も見えてきます。
円高を理由に急落した局面では、1〜2か月後に反発、結果的に高値を更新というパターンが何度もありました。
輸出企業は為替の影響を受けやすい反面、本業の競争力が高い企業も多く、円高=即、企業価値の毀損とは限りません。
テクニカル面でも、5万3000円割れは心理的な節目となりやすく、分割して拾う戦略を考える投資家も出てきています。
押し目をどう判断するかについては、過去データをもとに考察しています。
本質的な問い:「為替はリスクか、チャンスか」
今回の下落は、日本企業が弱くなったことを示したわけではありません。示したのは、為替がどれほど株価に影響するかという現実です。
長期投資の視点で見ると、為替変動は短期的にはノイズであり、長期的には平均化される要素であるとも言えます。為替だけでなく、相場全体をどう捉えるかという視点も重要です。
円高は確かに輸出企業の利益を圧迫しますが、同時に原材料の輸入コスト低下、海外投資家の日本株見直しといった側面も持っています。
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今は「判断しない」という判断も戦略
今回の961円安は確かに大きな数字です。
しかし、恐怖の中で売った後に、結局戻っていたという経験を持つ投資家も少なくないでしょう。
現時点では、
- 介入が実施されれば → 急反発の可能性
- 介入が見送られれば → もう一段の下げもあり得る
という、非常に不確実な局面です。
だからこそ重要なのは、当てに行くことよりも、耐えられるポジションを持つことと言えます。
まとめ:相場より、自分のスタンスを決める局面
今回の円高ショックは、市場の不安が一気に可視化された出来事でした。
ただし、それは同時に、投資家一人ひとりが自分はどこで買い、どこで待つのかを考える機会でもあります。
介入待ち派でしょうか。それとも、ここが押し目派でしょうか。
相場の正解は、後からしか分かりません。
しかし、自分のリスク許容度を理解した上での行動は、長期的に見れば、最も再現性の高い戦略です。
円高961円安ショックは、投資姿勢を問い直す一日になるかもしれません。
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このまま円高が進む場合、当然メリットを享受する銘柄も出てきます。






