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配当金で生活できるのはいくらから?必要資産額と現実的な目安を解説

投資を始めた方の中には、いつか配当金だけで生活できたら…と考えたことがある人も多いでしょう。私も配当金生活を夢見る一人であり、投資を今日まで継続してきました。FIREという言葉はこの10年で世の中に浸透し、労働収入に依存しない生活への関心は年々高まっています。
しかし、配当金で生活できるのはいくらから可能なのかという問いに、万人共通の答えはありません。生活費、家族構成、住む地域、そして投資スタイルによって必要な金額は大きく異なるからです。

本記事では、最新の統計データをもとに、配当金生活の現実的な目安を整理しながら、長期的に持続可能な考え方をお伝えします。人生設計としての配当金生活を考える視点を提示したいと思います。


配当金生活とは何か

配当金生活とは、株式やETFなどから得られる配当収入を主な生活費の源とするライフスタイルです。
日本証券取引所グループのデータによれば、国内上場企業の平均配当利回りはおおむね2%前後ですが、高配当株やETFを活用すれば3~5%程度を狙うことも可能で。

魅力は、労働に縛られない自由な時間を得られる点にあります。一方で、配当は企業業績や景気に左右されるため、常に一定とは限りません。そのため、まず重要なのは自分はいくらあれば生活できるのかを把握することです。


生活費はいくら必要か:ライフステージ別の目安

総務省の家計調査(2024年)によると、世帯構成によって平均支出には大きな差があります。以下は、インフレ率約2%を考慮した推定値をもとにした目安です。

ライフステージ月平均生活費(万円)年間必要額(万円)備考
単身世帯(20~40代)15~20180~240都市部基準。地方移住で抑制可能
夫婦世帯(50代以上)25~30300~360医療・レジャー費を含む
子育て世帯(4人家族)30~40360~480教育費が変動要因

この数字はあくまで平均値ですが、自分の生活費を知ることが第一歩です。
家計簿アプリなどを活用し、実際の支出を把握すると、必要な配当金額が現実的な目標として見えてきます。

ここで重要なのは、生活水準をどう設計するかという視点です。
ミニマルな暮らしを選ぶことで必要額を下げることもできますし、逆に余裕を持たせれば安心感が増します。配当金生活とは、単なる節約ではなく、価値観の選択でもあるのです。


必要な資産額はいくらか:利回りと税金を考える

次に、生活費をまかなうために必要な元本資産額を考えてみましょう。
基本式は次の通りです。

必要資産額 = 年間生活費 ÷ 配当利回り

ただし、日本では配当金に約20.315%の税金がかかります。
そのため、手取りベースで考える場合は、税引き前の配当額をやや多めに見積もる必要があります。

例として、単身世帯で年間240万円の生活費を配当金でまかなう場合を考えます。

税引き後240万円を得るには、税引き前で約300万円の配当が必要

利回り3%なら、必要資産は約1億円

利回り4%なら、約7,500万円

利回り5%なら、約6,000万

これを世帯別に整理すると、以下のようになります。

年間手取り生活費(万円)利回り3%(億円)利回り4%(億円)利回り5%(億円)
240(単身者目安)1.00.750.6
360(夫婦目安)1.51.130.9
480(家族目安)2.01.51.2

利回りが1%変わるだけで、必要資産額が大きく変動することが分かると思います。
そのため、分散投資による安定した利回りの確保が極めて重要になります。


資産6,000万円〜1億円という数字を見て、現実的に感じるかどうかは人それぞれでしょう。実際にFIREを達成した人たちの資産水準については、以下記事にて検証しています。

先述したところですが、配当金生活を考えるうえで見落とされがちなのが税金の重さです。配当金は自動的に約20%が引かれるため、想像以上に手取りが減ります。この点については、以下記事にてご覧くださいね。


インフレと長期視点の重要性

もう一つ見落とされがちなのがインフレです。
仮に年2%のインフレが10年間続くと、現在の240万円の生活費は約292万円に相当します。

つまり、今の基準だけで考えると、将来的に不足する可能性があります。
このリスクに備えるには、高配当株だけでなく、成長性のある銘柄やETFを組み合わせ、配当の再投資を行う戦略が有効です。

配当金生活とは、今の収入を置き換えることではなく、時間とともに成長する仕組みを作ることでもあります。


リスク管理と持続可能な戦略

配当金生活の最大のリスクは、配当が減る可能性です。
不況時には企業が減配や無配に転じるケースもあります。

実際、配当金が増えても思ったほど安心できないと感じる人は少なくありません。
その理由については、以下で掘り下げています。

このリスクへの現実的な対策として、次の考え方が有効です。

  • 生活費の1~2年分を現金で確保し、精神的な余裕を持つ
  • 配当収入に加えて、副収入や年金などを組み合わせる
  • 新NISA制度を活用し、非課税枠で配当や成長を取り込む

特に2024年から始まった新NISAは、成長投資枠とつみたて投資枠の拡充により、配当戦略との相性が高まっています。税制を味方につけることは、配当金生活への近道です。


まとめ:配当金で生活できるのはいくらからか

配当金で生活できる金額は一律ではありませんが、目安としては次の水準から現実味を帯びてきます。

  • 単身者:6,000万円~1億円
  • 夫婦世帯:9,000万円~1.5億円
  • 子育て世帯:1.2億円以上

ただし、これは到達点ではなくスタートラインです。
税金、インフレ、減配リスクを織り込んだ長期計画こそが、配当金生活を持続可能なものにします。

配当金生活とは、単なるお金の話ではなく、どのように生きたいかを考える行為でもあります。
まずは少額投資から始め、自分なりの目標額を設定することが、未来への第一歩となります。

配当金が生活費をカバーし始めたとき、金額以上に大きいのは心理的な変化です。実際に配当金が生活費を超えたときの感覚を記事にしています。

では、まず月10万円の配当を目指すとしたら、いくら必要なのか?という具体的な目標設定とポートフォリオの築き方を整理しました。

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