新NISAが始まってから、投資スタイルを見直したという方も多いのではないでしょうか。
とくに成長投資枠は、長期で企業価値の拡大を取り込みたい投資家にとって、非常に使い勝手のよい制度です。
本記事では、2026年を見据えて成長投資枠で仕込みたい30銘柄を整理しました。人気株の羅列ではなく、なぜ今この企業なのかという視点を重視しています。(結果、人気株にはなるのですが…)
FIREや早期リタイア、将来の選択肢を広げたい方にとって、ポートフォリオ構築の一助になれば幸いです。
なお、本記事の30銘柄は短期テーマ株を極力除外し、数年後も事業の説明ができる企業に絞っています。

新NISA「成長投資枠」の基本を整理する
2024年に刷新された新NISAでは、成長投資枠とつみたて投資枠を併用できる仕組みになりました。
成長投資枠の特徴を簡単に整理すると、以下の通りです。
・年間投資上限額:240万円
・生涯非課税限度額:1,800万円
・個別株式・ETFへの投資が可能
・非課税期間は無期限
短期売買向けというよりも、時間を味方につける投資に適した枠と言えるでしょう。
2026年という時間軸を置くことで、足元の相場ノイズから一歩距離を取ることができます。
2026年を見据えた銘柄選定の考え方
今回の30銘柄は、次のような基準を意識して選定しています。
成長と安定の両立を重視
高成長のみを追いかけるのではなく、
- 売上・利益の持続性
- ROEや自己資本比率
- キャッシュフローの安定性
といった企業体力も重視しました。
セクター分散を前提にする
金融、商社、製薬、通信、自動車、エネルギー、テクノロジー・製造と、日本経済を支える基幹産業を中心に構成しています。
2026年の成長投資枠で仕込みたい30銘柄一覧
まずは全体像を俯瞰できるよう、一覧表で整理します。
| 銘柄名 | コード | セクター | 選定理由概要 |
|---|---|---|---|
| 東京海上HD | 8766 | 保険 | 安定収益と増配姿勢 |
| 三菱商事 | 8058 | 商社 | 資源・非資源のバランス |
| 三井住友FG | 8316 | 銀行 | 高配当と業績修正 |
| 三菱UFJ FG | 8306 | 銀行 | 国内最大手、株主還元強化 |
| 中外製薬 | 4519 | 製薬 | 高収益体質 |
| KDDI | 9433 | 通信 | 非通信分野の成長 |
| トヨタ自動車 | 7203 | 自動車 | グローバル競争力 |
| みずほFG | 8411 | 銀行 | 金利環境の追い風 |
| 三井物産 | 8031 | 商社 | 非資源分野の収益力 |
| 伊藤忠商事 | 8001 | 商社 | 消費関連に強み |
| 三菱HCキャピタル | 8593 | リース | 連続増配 |
| オリックス | 8591 | リース | 多角化モデル |
| NTT | 9432 | 通信 | AI投資と安定基盤 |
| 本田技研工業 | 7267 | 自動車 | 高配当と反転期待 |
| INPEX | 1605 | エネルギー | 資源価格と還元 |
| 王子HD | 3861 | 素材 | 環境対応と海外展開 |
| 大塚HD | 4578 | 製薬 | グローバル成長 |
| ソニーG | 6758 | エンタメ | コンテンツ力 |
| ソフトバンクG | 9984 | 投資 | AI関連の象徴 |
| キーエンス | 6861 | FA | 高ROEモデル |
| ファーストリテ | 9983 | 小売 | 世界展開 |
| 任天堂 | 7974 | エンタメ | IPビジネス |
| 東京エレクトロン | 8035 | 半導体 | AI需要 |
| アドバンテスト | 6857 | 半導体 | テスト装置 |
| 村田製作所 | 6981 | 電子部品 | 部品の要 |
| 日立製作所 | 6501 | 製造 | DX・IT |
| 三菱重工業 | 7011 | 重工 | 防衛・エネルギー |
| 日本製鉄 | 5401 | 鉄鋼 | グローバル再編 |
| アステラス製薬 | 4503 | 製薬 | 配当と再建 |
| 小野薬品工業 | 4528 | 製薬 | 累進配当 |
セクター別に見る注目ポイント
金融・商社セクター
金融株は金利環境の変化が追い風になりやすく、2026年に向けて安定収益+配当を狙いやすい分野です。
商社については、もはや資源価格だけで語れません。非資源ビジネスの積み上がりが、企業価値の下支えになっています。
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製薬・通信・自動車
高齢化、デジタル化、EVシフトといった構造テーマを背景に、景気循環に左右されにくいのが特徴です。
成長投資枠で長く保有する前提なら、派手な成長率より持続可能性を評価したいところです。
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テクノロジー・製造
AI・半導体関連は、短期的な変動はあっても中長期テーマとして外せません。完成品ではなく、装置・部品・インフラに強みを持つ企業を選ぶことで、過度なブーム依存を避ける狙いがあります。
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投資するうえでの注意点
どれだけ魅力的に見える銘柄でも、リスクは存在します。
為替、地政学、政策変更など、企業努力だけではコントロールできない要因も少なくありません。
成長投資枠を使うからこそ、
- 一度に買い切らない
- 定期的に業績を確認する
- セクターを分散する
といった姿勢が、長期では効いてきます。
結論|2026年を見据えた仕込み
2026年の成長投資枠で仕込みたい30銘柄を紹介しました。
共通しているのは、今すぐ大化けするよりも時間とともに積み上がる企業であることです。
新NISAは、焦らなくてもいい制度です。丁寧に、未来の選択肢を増やしていく。その一歩として、本記事のリストが参考になれば幸いです。
投資は自己責任ですが、この記事が新しい視点や行動のきっかけになれば嬉しく思います。
2026年は日銀の利上げ継続とFRBの利下げシフトが重なり、経済成長は緩やかに減速するという見通しです。しかし、たとえ景気が減速しても、伸びるセクターは存在します。詳しくは以下記事にて。




