株式投資

株式分割で得する?損する?メリット・デメリットを解説|2025年9月末の分割全銘柄一覧付き

株式分割。

みなさんはどんなイメージをお持ちでしょうか。

私自身は持っている株の数が増えて、なんだかちょっと得した気分になる…以前は、そんな印象を持っていました。

実際に、得した気分というのは間違いではなくて、株主優待の拡充されたり、投資しやすくなったりと、分割によるメリットを享受したことも多々あるんですけどね。

最近では持ち株のイオンが優待を拡充してくれたばかり。

今回は、そんな株式分割について、仕組みやメリット・注意点、株価の傾向などを整理してみました。

1. 株式分割とは?

株式分割とは、1株を複数の株に分ける仕組みのことです。

たとえば「1株 → 2株」の分割をすると、投資家が保有していた株数は2倍になりますが、株価は半分に調整されるため、資産全体の価値は変わりません。

イメージとしては、大きなケーキを人数分に切り分けるようなものです。

切り分けてもケーキ全体の量は変わらないように、株式分割も会社の価値そのものは変化しません。

2.株式分割のメリット

投資しやすくなる(最低投資額の引き下げ)

株式分割により1株あたりの価格が下がるため、従来よりも少額から投資を始められるようになります。

特に高株価銘柄は「買いたいけど資金的に手が届かない」という個人投資家にとって大きなハードルでしたが、分割によって参入しやすくなります。

2023年にNTTが25分割したことは記憶に新しいと思います。

私は当時、200株保有していたので5000株となり、最低投資額もワンコイン以下となりました。

投資家層の拡大(若年層・個人投資家が入りやすい)

株式分割は、投資家層の裾野を広げる効果もあります。

これまで高額で敬遠されていた銘柄でも、分割によって購入しやすくなることで、若年層や投資初心者が参入しやすくなります。

企業にとっても株主数の増加につながり、株主との関係性強化に役立ちます。

流動性の向上(売買が活発化)

分割によって株価が下がり、売買単位が小さくなることで、より多くの投資家が参加しやすくなります。

その結果、取引が活発になり、市場での流動性が高まる傾向があります。

流動性が高まれば、売りたいときに売れる・買いたいときに買えるといった安心感も増します。

NISA枠の活用しやすさ

株価が下がることで、NISAの年間投資枠に収まりやすくなる点も大きなメリット。

非課税メリットを最大限活かしたい投資家にとって、分割後の株価水準は投資戦略を組み立てやすくする要因となります。

3.株式分割のデメリット・注意点

1株あたりの配当金が減る(総額は変わらない)

分割により株数は増加しますが、その分1株あたりの配当金は減少します。

したがって、トータルで受け取る配当金額は変わりません。

表面的に「配当が減った」と誤解しやすいため注意が必要です。

株価上昇は保証されない

株式分割はあくまで投資しやすさを高める仕組みにすぎません。

必ずしも株価が上昇するわけではなく、中長期的には企業の業績や成長戦略次第で株価が決まります。

「分割=値上がり」と短絡的に判断しないことが大切です。

単元未満株になる可能性

保有株数によっては、分割後に単元未満株(売買単位に満たない株)が発生する場合があります。

単元未満株は市場で自由に売買できないことがあるため、流動性や売却のしやすさに制約が出る点には注意が必要です。

分割直後は短期的に値動きが荒くなることも

株式分割の発表直後は注目度が高まり、多くの投資家が売買に参加します。

そのため一時的に株価が急上昇したり下落したりと、値動きが荒くなるケースもあります。

長期的な視点を持ち、短期的な価格変動に振り回されないことが重要です。

4.株式分割後の株価の傾向

理論株価は分割比率に応じて調整される

株式分割は理論上、分割比率に応じて株価が調整されるため、分割自体で企業価値は変わりません。

しかし、実際の市場では分割発表をポジティブに受け取る投資家が多く、短期的には株価が上がることがあります。

発表時には好材料とされ、株価が上がりやすい

特に個人投資家が多い銘柄では、分割発表によって売買参加者が増え、株価が上昇する傾向があります。

(ちなみに、当然ですが下がることもあります。)

この現象は短期的な心理的効果によるもので、分割自体の価値上昇ではない点に注意が必要です。

中長期的には業績や成長性が株価を左右する

分割後の株価はあくまで企業の業績や成長戦略によって決まります。

分割そのものが株価上昇を保証するものではないため、投資判断は業績や市場環境を重視することが重要です。

過去の事例

NTT、任天堂、オリエンタルランドの株式分割では、個人投資家の参入が増え、株主数が拡大しました。

分割による心理的効果と取引機会の増加が、株価や株主構成に影響した好例ですね。


それでは、新しく分割予定の銘柄を分割予定比率順にして見てみましょう。

5.2025年9月末の株式分割予定銘柄一覧(全67銘柄)

銘柄名分割比率業種
菱友システムズ1→2情報・通信
高砂熱学工業1→2建設
TPR1→2輸送用機器
鶴見製作所1→2機械
安楽亭1→2小売
高島1→2卸売
チノー1→2電気機器
沖縄セルラー電話1→2通信
神姫バス1→2陸運
扶桑電通1→2情報・通信
フライングガーデン1→2小売
テイン1→2輸送用機器
セック1→2情報・通信
オリエンタルコンサルタンツHD1→2建設コンサル
プロシップ1→2情報・通信
ラクス1→2情報・通信
ファンデリー1→2サービス
サイバートラスト1→2情報・通信
アズーム1→2不動産
ブシロード1→2情報・通信
コスモエネルギーHD1→2石油・エネルギー
コプロHD1→2建設
ジャパンエレベーターサービスHD1→2サービス
ビズメイツ1→2情報・通信
丸一鋼管1→3鉄鋼
ダイトーケミックス1→3化学
太平電業1→3建設
山洋電気1→3電気機器
西華産業1→3卸売
名古屋銀行1→3銀行
ゴールドウイン1→3繊維製品
スクウェア・エニックスHD1→3情報・通信
オーウイル1→3卸売
特種東海製紙1→3パルプ・紙
アップコン1→3建設
フェイスネットワーク1→3不動産
第四北越FG1→3銀行
日本ナレッジ1→3情報・通信
SHINKO1→3情報・通信
北野建設1→4建設
熊谷組1→4建設
アルゴグラフィックス1→4情報・通信
ユアサ・フナショク1→4卸売
ZACROS1→4化学
DTS1→4情報・通信
澁澤倉庫1→4倉庫・運輸
UACJ1→4非鉄金属
うるる1→4情報・通信
ビーイングHD1→4建設
グッドライフカンパニー1→4不動産
栗本鐵工所1→5機械
高砂香料工業1→5化学
日本製鉄1→5鉄鋼
大東建託1→5不動産
三晃金属工業1→5建設
三井松島HD1→5エネルギー資源
日鉄鉱業1→5鉱業
PPIH(パン・パシフィックHD)1→5小売
マミーマート1→5小売
ニトリHD1→5小売
クリアル1→5不動産
アイビス1→5情報・通信
Aiロボティクス1→5情報・通信
IHI1→7機械
ULSグループ1→10情報・通信
北國フィナンシャルHD1→10銀行
トレードワークス1→10情報・通信

上記は、9月末に分割予定の銘柄一覧です。

日本製鉄やIHIのように業界を代表する大手企業は、分割によってより多くの投資家が株を保有しやすくなる点が魅力ですよね。

ニトリHDやPPIHなどの小売大手も、個人投資家に人気が高く、分割によって株主層の拡大が見込まれるでしょう。

また、沖縄セルラー電話のような安定配当銘柄は、NISA枠の活用にも適しています。私も昔から保有中のお気に入り銘柄です。

分割銘柄を選ぶ際は、単に分割比率だけでなく、業績や成長性、配当方針などもあわせて確認することが重要。

分割はあくまで投資のしやすさを高める施策であり、株価の上昇を保証するものではないのですが、長期的な視点で株式を保有する上で、参考になる情報となりますね。

6. まとめ

株式分割は「企業の価値が変わるイベント」ではなく、投資しやすくするための工夫です。

発表時にはポジティブに受け止められることが多い一方、株価上昇は必ずしも保証されません。

最終的な投資判断は「分割の有無」よりも、企業の業績・成長性・配当方針を見極めることが大切です。


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