はじめに
9月は多くの企業が配当や株主優待の権利確定を迎える月で、投資家にとっては特に注目度が高いシーズン。
せっかく投資するのであれば、安定して配当を増やし続け、株主還元に積極的な企業に投資したいところ。
そこで今回は、
・連続増配10回以上
・配当利回り3%超
・PER・PBRの割安感
この3つの条件を満たす注目銘柄を4つピックアップ。
どれも実績ある企業ばかりなので、長期投資の候補としても十分に検討できる銘柄群です。

グローブライド(7990)
- PER:11.62倍/PBR:0.97倍/配当利回り:3.71%/連続増配:14回
- 株主優待あり(自社製品カタログ)
ダイワブランドの釣具メーカー。安定した需要があり、業績も底堅く推移。
優待では釣りキチ三平のQUOカードも。配当性向30%以上を目標に株主還元、10円ずつ増配中。
日付 | 年間配当 |
22年 | 50円 |
23年 | 60円 |
24年 | 70円 |
25年 | 80円 |
アイカ工業(4206)
- PER:13.06倍/PBR:1.42倍/配当利回り:3.56%/連続増配:16回
- 株主優待なし
建材や化成品を展開するメーカーで、海外展開にも積極的。家具の仕上げ材やメラミン化粧板は国内トップ。
配当性向を抑えつつ着実に増配を続けており、27期連続で減配なし。累進配当も継続。
日付 | 年間配当 |
22年 | 108円 |
23年 | 109円 |
24年 | 112円 |
25年 | 126円 |
リコーリース(8566)
- PER:13.52倍/PBR:0.76倍/配当利回り:3.20%/連続増配:25回
- 株主優待あり(QUOカードなど)
リース事業を軸に安定した収益を確保。25期連続の増配実績は大きな安心材料。
PBR0.76倍と割安感が強く、優待のQUOカード、カタログギフトも人気。30年3月期には配当性向を50%に引き上げる方針。
日付 | 年間配当 |
22年 | 120円 |
23年 | 145円 |
24年 | 150円 |
25年 | 180円 |
三菱HCキャピタル(8593)
- PER:10.98倍/PBR:1.00倍/配当利回り:3.68%/連続増配:26回
- 株主優待なし
国内最大級の総合リース会社。金利上昇に伴う値上げで増益継続。
26期連続の増配実績は日本企業の中でもトップクラスも、いまだ指標面では割安。
日付 | 年間配当 |
22年 | 28円 |
23年 | 33円 |
24年 | 37円 |
25年 | 40円 |
比較表:連続増配株 4選
銘柄 | PER | PBR | 配当利回り | 連続増配回数 | 株主優待 |
---|---|---|---|---|---|
グローブライド | 11.62倍 | 0.97倍 | 3.71% | 14回 | あり |
アイカ工業 | 13.06倍 | 1.42倍 | 3.56% | 16回 | なし |
リコーリース | 13.52倍 | 0.76倍 | 3.20% | 25回 | あり |
三菱HCキャピタル | 10.98倍 | 1.00倍 | 3.68% | 26回 | なし |
まとめ
今回紹介した4銘柄は、いずれも10年以上の連続増配実績を誇り、配当利回り3%超を確保しながら、指標面でもまだ割安感が残されています。
特に9月は権利確定月であり、配当や株主優待を受け取れる重要なタイミング。
安定した配当を土台にしながら長期で資産を増やしていく上で、こうした銘柄はポートフォリオに組み入れる価値があります。
もちろん、短期的な株価変動に一喜一憂せず、「連続増配」という実績が示す企業姿勢に着目することが大切です。
「配当を受け取りながら安心して長期投資を続けたい」と考える投資家にとって、今回の4銘柄は十分に検討に値する存在でしょう。
まだ間に合うこの機会に、自分の投資方針と照らし合わせながら、じっくりと検討してみてください。