子育て・教育 資産形成

2027年から始まる「こどもNISA」で児童手当を全額FANG+に投資したら18年後はいくらになる?

2027年にスタート予定の「こどもNISA」は、0歳から資産形成を始められる画期的な制度として注目されています。
一方で、多くの家庭が受け取っている児童手当は、まとまった金額ではあるものの、日々の出費に消えてしまうケースが少なくありません。

そこで本記事では、児童手当を一切使わずに「こどもNISA」で全額投資した場合を、最新の前提条件に基づきシミュレーションします。
投資対象は、過去10年で圧倒的な成長を遂げた iFreeNEXT FANG+ インデックス Amazon、Apple、Meta、NVIDIA、Tesla など、世界を牽引する巨大企業を束ねた指数です。詳しくはこちらの記事にもまとめています。

結論から言うと、驚くほどの伸び方となりました。もちろんリスクもありますが、数字で見るとどうなるのかをシミュレーションしていきます。


■ 2027年スタート予定の「こどもNISA」とは

● 年間60万円 × 非課税枠600万円が有力

2026年度税制改正大綱の方向性から、こどもNISAは次のような設計が有力です。

  • 0歳から積立投資が可能
  • 年間60万円まで非課税で投資できる見込み
  • 生涯の非課税保有限度額は600万円案が最有力

つみたてNISAの子ども版という位置づけで、教育費の長期運用には非常に適しています。

● 12歳以降は一部引き出し可能(見込み)

中学進学のタイミングから、大学費用に向けて柔軟に使いやすくなる可能性があります。
これは非常に大きな改善点です。

こちらの記事でも解説しているのでご覧ください。


■ 児童手当を「全額投資」に回すとどうなる?

2024年10月の改正後、児童手当は以下の通り。

  • 0〜2歳:月15,000円(年18万円)×3年
  • 3〜17歳:月10,000円(年12万円)×15年
  • 総受給額:2,340,000円(18年間で変わらず)

この234万円を、毎年1月にまとめてこどもNISAで投資するモデルで計算します。


■ 投資対象は「iFreeNEXT FANG+ インデックス」

FANG+指数は過去10年間で年平均33%という圧倒的な成績を残してきました。
ただし、2022年には−53%の暴落も経験しており、値動きは非常に激しい指数です。

本記事ではより現実的な数字として、

  • 年平均リターン25%(保守的な想定)

を採用して計算しています。


■【保存版】児童手当×FANG+ 18年間の運用シミュレーション

毎年1月に児童手当を一括投資し、その年の年末に25%成長として評価します。

● 年齢別・年別の推移表

年齢投資額(円)当年追加後残高年末資産額(25%成長)
20270歳180,000180,000225,000
20281歳180,000405,000506,250
20292歳180,000686,250857,812
20303歳120,000977,8121,222,265
20314歳120,0001,342,2651,677,831
20325歳120,0001,797,8312,247,289
20336歳120,0002,367,2892,959,111
20347歳120,0003,079,1113,848,889
20358歳120,0003,968,8894,961,111
20369歳120,0005,081,1116,351,389
203710歳120,0006,471,3898,089,236
203811歳120,0008,209,23610,261,545
203912歳120,00010,381,54512,976,931
204013歳120,00013,096,93116,371,164
204114歳120,00016,491,16420,613,955
204215歳120,00020,733,95525,917,444
204316歳120,00026,037,44432,546,805
204417歳120,00032,666,80540,833,506

● 最終結果(2044年末=18歳)

  • 総投資額:2,340,000円
  • 最終資産額:40,833,506円(17.5倍)

児童手当だけで4,000万円超えという結果になりました。あまりにも大きな数字です。


■ 他のリターンの場合はどうなる?

FANG+は非常に値動きが激しいため、他の指数並みのリターンでも計算しておきます。

年平均リターン18歳時の資産額元本比
15%(全世界株式並)約9,850,000円約4.2倍
20%約19,200,000円約8.2倍
25%(今回採用)40,833,506円17.5倍
30%(FANG+実績)約78,500,000円33.5倍

リスクを抑えても、児童手当だけで1,000万円前後には到達する可能性があります。


■ 大事な注意点

● 1. FANG+は暴落も非常に大きい

過去には 1年で半分になる 下落も経験しています。そうなった場合、精神的に耐えられない家庭もあるかもしれません。

● 2. 信託報酬・為替で実質リターンは1〜2%下がる

現実には上の表より少し下振れます。

● 3. こどもNISAの最終仕様は2026年度に確定

今回の試算は 現時点で最有力な案 に基づくものです。(2025年12月12日)

● 4. 児童手当は所得制限で削減される可能性もある

世帯状況によって投資額は変わります。

● 5. 高リスク資産だけに全振りするのが正解とは限らない

全世界株式+FANG+など、バランス運用も現実的な選択肢です。


■ それでも、夢のある数字であることは確か

もしFANG+が過去と同じような伸びを維持した場合、児童手当の積み上げだけで、大学進学時に4,000万円超えという強烈なシミュレーションになります。

もちろん、FANG+はハイリスクで値動きが激しく、誰にでも向いている投資ではありません。しかし、児童手当をただ銀行に置いておくのではなく、こどもNISAで長期投資する価値は十分にあると言えるでしょう。

全世界株式(オルカン)のような安定型でも数百万円〜1,000万円以上が見込めますし、親が子に残せる教育費以上の価値になる可能性があります。

こどもNISAは、子どもの未来だけでなく、家計に長期の選択肢を増やす制度です。

制度開始まであと少し。家庭に合った投資方針を、今からゆっくり考えておく価値は十分にありますね。

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