新NISAの非課税枠をどう使うか。成長株に挑むか、インデックスで広く取るか。
多くの投資家が悩むテーマです。
年始から株価は高値圏を推移していますが、私はあえて様子見はせず、個別株では三井住友フィナンシャルグループ、ETFでは1489やVYMを淡々と買い増しています。割安感は薄れていても、資産形成期の将来の配当収入を増やすという目的は変わらないからです。(当然下がってはほしいですが。)
その中で、近年あらためて注目しているのが累進配当を掲げる日本株です。
累進配当とは、原則として減配せず、配当を維持または増やし続ける方針のこと。
株価が上下しても、配当という現金収入が積み上がる点で、FIREや資産形成と非常に相性が良い戦略です。
本記事では、2026年版として新NISAで長期保有したい累進配当ブラザーズ日本株5選を紹介します。

累進配当株が新NISAと相性が良い理由
新NISAは売らずに持ち続けるほど恩恵が大きい制度です。この前提に、累進配当という仕組みは自然に噛み合います。
暴落時こそ強みが出る
株価が下がれば配当利回りは上がります。
累進配当株は減配しないという前提があるため、暴落局面でも利回りの高さが意識され、下げ止まりやすい傾向があります。
自分年金を作るという発想
増配が続けば、取得価格に対する利回り(YoC:Yield on Cost)は年々上がっていきます。 10年後には買った時の株価ベースで利回り10%という世界も、決して夢ではありません。これは、公的年金とは別に、自分専用の増え続ける年金を育てていく感覚に近いものです。
実際、私のポートフォリオでもその効果は着実に現れています。 現在の取得価格から計算した利回り(YoC)を見ると、ひろぎんHDの9.3%を筆頭に、みずほリース、三井物産、三菱UFJ、富山第一銀行、三菱HCキャピタル、スターティアHD、山口FG、オリックス、などは、軒並み7~8%もの高利回りになっています。
買った当初は普通の配当株だったとしても、企業が成長し増配を繰り返してくれることで、数年後には自分の資産がお宝銘柄へと化けていく。これこそが、長期で累進配当株を持ち続ける醍醐味だと言えます。
2026年版 累進配当ブラザーズ5選
まずは全体像を一覧で整理します。
| 銘柄 | 証券コード | 特徴 | 配当方針の強さ |
|---|---|---|---|
| 三菱商事 | 8058 | 商社の王道 | 累進配当の象徴 |
| 三井住友FG | 8316 | メガバンク | 増配スピードが速い |
| 積水ハウス | 1928 | 住宅最大手 | 配当下限を明示 |
| INPEX | 1605 | 資源大手 | 資源×累進のギャップ |
| 三菱HCキャピタル | 8593 | リース大手 | 27期連続増配 |
三菱商事(8058)
累進配当といえば、この銘柄
三菱商事は2016年に累進配当方針を明言し、2026年3月期で8期連続増配を計画しています。配当予想は1株110円水準とされており、日本株の中でも象徴的な存在です。
この企業の強みは、エネルギー、金属、食品、インフラなど事業の幅が極めて広い点にあります。もはや商社株というより、商社版の投資信託を持つ感覚に近いでしょう。
三井住友フィナンシャルグループ(8316)
金利と増配の両取り
銀行株の中でも、配当への姿勢が積極的なのが三井住友FGです。2026年3月期は5期連続増配で157円予想とされています。
金利が上がれば本業が強くなる構造を持つため、高配当と株価上昇の両方を狙える点が特徴です。
累進配当という守りと、金利上昇という攻めを併せ持つ珍しいタイプといえます。PER、PBRもまだまだ割安にも関わらず、金利報道でここ最近は値を落としています。
積水ハウス(1928)
配当の下限を決めている安心感
積水ハウスは中期経営計画で1株あたり配当金の下限を110円と明言しています。2026年1月期は14期連続増配で144円予想です。
住宅という実需を基盤にしており、不況時でも配当が守られやすい点が魅力です。配当の“床”が見えることは、長期投資家にとって大きな安心材料になります。
INPEX(1605)
資源株なのに累進配当
INPEXは2025〜2027年の中計で年間90円を起点とする累進配当を掲げています。総還元性向50%以上という目標も特徴です。
資源株は業績のブレが大きい分、配当が不安定になりがちすが、その中で、あえて累進配当を打ち出している点に、経営の意思を感じます。
値動きの荒さと、配当の安定を同時に持つ銘柄です。
三菱HCキャピタル(8593)
増配そのものが企業文化
この銘柄の最大の特徴は、27期連続増配という実績です。
累進配当という言葉以上に、増配を続けることが企業の誇りになっているように思います。
株価水準が比較的手頃で、配当利回りも高めです。そのため初心者でも配当が増えていく実感を得やすく、配当の雪だるまを作る第一歩として適した存在といえます。
累進配当株は「株価」より「時間」を味方にする投資
累進配当株の本質は、短期の値動きを当てることではありません。
時間を味方につけ、減らない配当・増えていく受取額・非課税の新NISAこの3点を重ねることにあります。
株価が上がれば資産は増え、下がっても配当は積み上がる。その構造自体が、投資家の心理を安定させてくれます。
累進配当株に投資する際のリスク管理
累進配当株は守りの投資にも見えますが、もちろん万能ではありませんので、長期で安心して持ち続けるためには、いくつかのルールを決めておくことが重要です。
まず、1銘柄あたりの比率はポートフォリオの10%以内には抑えたいところです。今回紹介したような累進配当株群全体でも、合計で50%を超えない程度に留めるのが現実的でしょう。
どれほど優れた企業であっても、予期せぬ環境変化は起こり得ます。全振りは避け、分散を意識することが、結果的に長続きする投資につながります。
また、年に1回は各社の決算資料や中期経営計画を確認する習慣を持ちたいところです。特に注目したいのは、総還元性向の目標や自己株買いの方針。累進配当を掲げていても、資本政策が変われば姿勢が変わる可能性はあります。
数字そのものよりも、経営陣が配当をどう位置づけているかを読む意識が大切です。
さらに、今回の5銘柄には、資源価格や金利の影響を受けやすい企業が多いという共通点があります。
原油価格の動向や日銀の金融政策は、直接業績に影響するテーマです。
日々細かく追う必要はありませんが、今はどういう環境なのかを意識しておくだけでも、過度な不安や楽観を避けやすくなります。
まとめ:新NISAは増え続ける仕組みを買う
2026年版として注目したい累進配当株は以下の5社です。
- 三菱商事
- 三井住友フィナンシャルグループ
- 積水ハウス
- INPEX
- 三菱HCキャピタル
配当を増やすことを経営の約束にしている企業群です。
新NISAは、短期売買の場ではなく、将来の自分を楽にするための制度です。累進配当株は、その思想にもっとも近い投資対象の一つといえるでしょう。
自分年金を作るという発想で、時間を味方につけた投資を始めてみてはいかがでしょうか。
