2026年2月26日現在、日経平均株価は一時5万9,000円台を付け、終値で5万8,753円と過去最高値を更新しました。
この上昇の背景にあるのは、円安の進行と国策による株主還元重視の流れです。
結論から言えば、現在の相場は高値圏ではありながらも、高配当株を買い増ししやすい環境でもあると考えています。
企業収益が円安で底上げされ、政策面でも株主還元が後押しされているため、配当を受け取りながら資産成長を狙える構造になっているからです。
実際、私自身のポートフォリオもこの相場環境の恩恵を受けています。直近では前日比+54万円、前月比+896万円と大きく資産が増加中(含み益なので幻)。円安メリット株と安定配当を兼ね備えた銘柄の比率が高い点が、結果につながっています。
高配当株を中心に資産形成を行っている投資家にとって、今の日本株市場は偶然の上昇ではなく、構造的な追い風が吹いている局面と言えるでしょう。本記事では、この相場環境を高配当投資家の視点から整理し、どのように向き合うべきかを考えます。

円安が企業収益を下支えする構造
現在、ドル円相場は156円台前半で推移しており、2025年末から円安基調が継続。輸出企業や海外売上比率の高い企業にとって大きな追い風です。
多くの製造業では、為替が1円円安に振れるだけで、営業利益が数十億円から数百億円単位で増加します。結果として、2026年度の企業業績見通しは上方修正が相次ぎ、TOPIXの予想PERは依然として割安圏にとどまっています。
高配当投資家にとっての意味
円安による利益拡大は、単なる株価上昇要因にとどまりません。より重要なのは、配当の原資が厚くなる点です。
過去の円安局面では、以下のような傾向が見られました。
- 配当の維持・増配を発表する企業が増える
- 自社株買いと配当を並行する企業が増える
- 株主還元総額が拡大する
この流れが続けば、配当利回り3%以上の銘柄はインカムゲインと値上がり益の両方を狙いやすい環境になります。
国策が株主還元を後押しする背景
2026年2月の衆院選で自民党が大勝し、高市政権のもとで積極財政と成長戦略が本格化。政策の柱は次の3点です。
- 東証によるPBR1倍割れ是正の継続
- AI・防衛・エネルギー分野への重点投資
- コーポレートガバナンス改革による株主還元強化
とくに注目すべきは、企業側の姿勢の変化です。
近年は配当性向30%以上や累進配当を明言する企業が増え、2026年度も増配企業数は高水準になると予想されています。
FIRE志向の投資家にとっての安心感
この環境は、高配当投資家にとって心理的な安定をもたらしてくれます。なぜなら、好業績だけでなく政策として株主還元が後押しされているからです。FIREを目指す投資家にとって、重要なのは配当金の金額だけでなく、その予測可能性。
国策によって還元姿勢が制度的に支えられることは、将来のキャッシュフロー設計が立てやすくなり安心感に繋がります。
高配当投資家が享受できる3つのメリット
この相場環境において、高配当投資家が得られる主なメリットは次の3点です。
① 配当の持続性が高まる
円安と国策の組み合わせにより、企業の利益体力が増し、減配リスクが相対的に低下します。
NTT、日本製鉄、ソフトバンクなどの高配当銘柄では、増配または配当維持が見込まれています。
② 再投資による複利効果が効きやすい
株価が上昇基調にある局面で配当を再投資すると、複利効果が加速します。
年利回り4%程度の銘柄を長期保有し、配当を再投資することで、10年後の資産額は価格上昇のみの場合を大きく上回る可能性があります。
③ 精神的な安定が得られる
株価が調整しても、配当収入があることで売らずに持ち続ける理由が生まれます。
これは、2022〜2023年の調整相場を経験した投資家ほど実感している点でしょう。
代表的な高配当株の例(2026年2月時点)
| 銘柄 | 予想配当利回り | 主な特徴 | 高配当投資家向けポイント |
|---|---|---|---|
| NTT | 約3.5% | 通信インフラ、累進配当方針 | ディフェンシブで長期向き |
| ソフトバンク | 約4.1% | 通信+投資事業 | 成長性と配当の両立 |
| 日本製鉄 | 約3.8% | 円安恩恵が大きい | 素材セクターの代表格 |
| 本田技研工業 | 約4.3% | 海外売上比率が高い | 自動車株の還元強化銘柄 |
意識すべきリスクと対処法
意識すべきリスクと対処法追い風が強い一方で、以下のリスクも現実的に存在します。
- 円高転換リスク:日銀追加利上げや米金利低下で急激な円高となれば、輸出企業の収益が圧迫され配当原資に影響。
- 金利上昇・株価調整リスク:特に注目されているのは上昇ペースが速すぎるという市場の過熱警戒感です。実際、26日の取引では一時700円超の上昇後に利益確定売りが出ました。
- 政策方針の変更リスク:高市政権の積極財政が想定以上に財政規律を重視した場合など。
これらへの対処法は変わりません。セクター分散(通信・素材・金融・自動車など)と、配当利回りだけでなく連続増配年数、自己資本比率、PBR水準を総合的に見る長期視点です。NISA成長投資枠の活用も有効です。
高配当投資家が今、取るべき行動
この相場環境は、まさに守りながら攻める絶好の局面です。たとえば、毎月5万円を利回り4%前後の銘柄群に積み立て、配当を全額再投資した場合、20年後の資産は複利効果で約2,400万円規模に達する試算となります(年率4%・市場変動を無視した単純計算)。
市場変動は避けられませんが、円安と国策という構造的な追い風がある今、継続する価値は極めて高いと言えるでしょう。
私自身も、安定配当の銘柄を中心に、怖れずに積み増しを続ける方針です。短期の値動きよりも、配当を生み続ける資産を育てること、資産形成を重視しているからです。
まとめ:冷静な視点で長期投資を
円安と国策が支える日本株相場は、高配当投資家にとって安定収入と成長機会を同時に与える環境です。
日々の株価変動に振り回されるのではなく、企業の還元姿勢と政策の方向性に目を向けることが、知的で持続可能な投資行動につながります。
投資は短距離走ではなく、長距離走です。今日の一歩が、将来の自由な生活の土台になります。
冷静でいつつも前向きに。この相場環境を、資産形成に上手に取り入れていきましょう。
