資産形成

【世代別】20代・30代・40代の資産額|平均と中央値のリアル

「同世代の人って、実際どのくらいお金を持ってるんだろう?」

そんな疑問を持つ人は多いと思います。

ニュースやSNSでは「30代で○千万円貯めた」、「サイドFIRE達成」など華やかな話もよく見かけますが、実際のデータはかなり違います。

特に、Xのツイートを見てみると、「みんな資産めっちゃ持ってるな…」と錯覚してしまいますが、実際の中央値は思ったよりずっと低いです。

もちろん、SNSには成功事例や華やかな話が目立つので、どうしてもそう感じてしまうのも無理はないのですが、しっかりデータを見れば「普通の人のリアル」がわかります。

ということで今回は、金融広報中央委員会の調査をもとに、20代・30代・40代の資産状況を整理し、世代ごとの資産形成の現実を解説していきます。


世代別の資産額(平均・中央値)

まずはデータから。

データの引用元は、金融広報中央委員会の「(参考)家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和5年)」です。

年代平均値中央値(全世帯)中央値(金融資産保有世帯のみ)
20代151万円10万円75万円
30代599万円130万円400万円
40代1,132万円240万円650万円

この表を見ると、世代ごとの資産状況に大きな差があることがわかります。

まず20代では、平均値は151万円と一見それなりの金額に見えますが、中央値はわずか10万円にとどまっており、多くの世帯がまだほとんど資産を持っていない状況であることがわかります。

これは、就職したばかりで貯蓄が少ない若年層が多いことに加え、平均値が少数の高額資産保有者によって引き上げられているためです。

30代になると平均値は599万円と大きく増えますが、中央値は130万円とまだ平均値との差が大きく、多くの世帯はまだ資産形成の途上にあることがうかがえます。

ここでは住宅購入や子育てなど支出が増える世代であるため、資産形成に差が出やすい時期でもあります。

40代になると平均値は1,132万円に達しますが、中央値は240万円にとどまります。

これは、一定数の世帯がまとまった資産を築いている一方で、まだ資産形成が十分でない世帯も多く、世代全体で見ると貯蓄の格差が広がっていることを示しています。

平均値だけを見ると「40代は資産が豊富」と錯覚しがちですが、中央値とあわせて確認することで、多くの世帯の実態により近い状況を把握することができます。


20代の資産状況|スタートラインに立ったばかり

20代は平均151万円ですが、中央値はわずか10万円。

つまり、多くの人が「貯金ほぼゼロ」からスタートしていることが分かります。

  • 就職したばかりで収入が少ない
  • 一人暮らしや趣味、自己投資にお金を使う
  • 奨学金返済やローンを抱える人もいる

など、貯められない要因も多いのが現実です。

ただ、20代から積立投資や貯金を習慣化できれば、30代・40代で大きな差につながります。


30代の資産状況|人生の支出イベントが増える時期

30代は平均599万円ですが、中央値は130万円。

数字からも分かるように、「順調に貯められている人」と「なかなか貯まらない人」に二極化する時期です。

30代で資産が増えにくい理由

  • 結婚や出産などで生活費が増える
  • 住宅購入によるローン返済が始まる
  • 子どもの教育資金の準備が必要になる

一方で、20代から資産形成を始めていた人や、家計管理がしっかりしている人は、すでに数百万円〜1,000万円以上の資産を築いています。

この時期からでも、積立NISA・iDeCoなどの制度をフル活用することが重要です。

特に時間を味方につけた長期投資は、老後資金準備に大きな効果を発揮することは自分の経験からも間違いありません。


40代の資産状況|差が広がる分岐点

40代になると平均は1,132万円に達しますが、中央値は240万円。

「平均は高いが、実際には半分以上の世帯はそこまで貯められていない」ことを示しています。

この年代特有の課題

  • 教育費のピーク(高校・大学)
  • 住宅ローン返済の負担
  • 親の介護費用が発生するケースも

資産形成が進んでいる人は、40代で老後資金の目処が立ち始めますが、出費がかさむ家庭では「貯蓄がなかなか増えない」現実に直面します。

この時期こそ、固定費削減や副収入の確保など、収支改善に取り組むことが大切です。


平均と中央値のギャップから見えること

平均と中央値の差が大きいのは、少数の高資産世帯が平均値を押し上げていることが主な理由です。

平均値は、全世帯の資産を合計して人数で割った値なので、数%の富裕層の資産が大きく影響し、「この世代はみんなこんなに資産を持っているのか」と誤解してしまうことがあります。

一方で中央値は、資産を小さい順に並べたときちょうど真ん中にくる世帯の金額を示すため、いわば「普通の世帯の水準」を示す指標です。

つまり、平均値が高くても、多くの人はそれほどの資産を持っていないという現実が見えてきます。

特に20代や30代では、平均値と中央値の差が大きく、資産形成がこれからという世帯が大半を占めています。

もし自分の資産が平均よりも下であっても、落ち込む必要はありません。

むしろ中央値や自分の生活状況を基準に計画を立てることのほうが現実的です。

大切なのは「今の自分に合ったペースでコツコツ貯めること」であり、少しずつ積み上げていくことで、将来的に平均値に近づくことも十分可能です。

平均と中央値の差を理解することで、自分の資産状況を正しく把握し、焦らず着実に資産形成に取り組む意識が持てるようになります。

何より大事なのは「今からどう増やしていくか」です。

おすすめの資産形成方法|NISA・iDeCoを活用しよう

世代を問わず、資産形成の王道は 「長期・積立・分散」 です。

そのために活用したいのが国の制度である NISA(少額投資非課税制度)iDeCo(個人型確定拠出年金)

  • NISA:投資で得た利益が非課税になる。積立NISAなら少額から始められる
  • iDeCo:掛金が全額所得控除になるため、節税しながら老後資金を準備できる

「平均や中央値より下だ…」と落ち込む必要はありません。
これらの制度を活用し、コツコツと積み上げることが将来の安心につながります。

👉 詳しくは以下、関連記事もご覧くださいね。

まとめ

・20代は資産ゼロ〜少額が多数派

・30代は支出増で資産形成が分かれる

・40代は平均は高いが中央値は240万円と現実は厳しい

・理想的な貯蓄額は「20代=年収1倍、30代=年収2倍、40代=年収3倍」

・資産形成は NISA・iDeCoを活用することが近道

20代は資産ゼロから少額しか持っていない人が多く、まだこれから資産形成をスタートする段階です。

30代になると住宅や教育費などの支出が増える一方で、資産を着実に増やせる人とそうでない人に分かれ始めます。

40代は平均額こそ高いものの、中央値は240万円にとどまり、多くの世帯が思うように資産を築けていないのが現実です。

理想的な貯蓄額の目安としては、20代で年収の1倍、30代で2倍、40代で3倍を目指すと安心感があります。

そして、その達成の近道となるのが NISAやiDeCoを活用した資産形成 です。

資産形成は一朝一夕で完成するものではありません。小さな一歩の積み重ねが将来の大きな安心につながります。無理のない範囲でコツコツ続けながら、自分に合ったスタイルで資産形成を進めていきましょう。

SNSやニュースの数字に惑わされず、自分のペースで資産形成を進めることが肝要。

焦らず、少しずつ積み上げていけば、将来の安心につながるはずです。


iDeCoを使ったFANG+への投資も可能です。

長期投資は資産形成の基本です。


断片的な情報に惑わされやすい時代だからこそ、シンプルな投資スタイルを貫いて参ります。

この原則を信条とし、着実に資産形成を続けていきます。

FIRE(早期リタイア)ランキング
にほんブログ村 その他生活ブログ FIRE(30代)へ
このエントリーをはてなブックマークに追加

-資産形成
-,