資産形成

高市テーマ株17分野をFIRE目線で仕分けしてみた

高市関連株!国策テーマ株!といった言葉をよく見かけるようになりました。
防衛、原子力、半導体、宇宙…。ニュースを追っていると、どれも将来性がありそうに見えます。

ただ、FIREを目指す立場で考えると、本当にこのテーマ株は長期保有に向いているのか、配当をもらいながら持ち続けられる分野なのか
と、少し立ち止まって考えたくなります。

私自身、テーマ株の値動きに目を奪われつつも、最終的にはFIRE戦略に合うかどうかで選ぶ必要があると感じています。
そこで本記事では、高市政権が掲げる成長戦略分野をもとに、市場で語られる高市テーマ株を、FIRE投資家の視点で整理してみます。

高市政権(第2次高市内閣)は、衆院選大勝後の安定した政治基盤のもと、責任ある積極財政を掲げています。
その中核となるのが、2025年11月に設置された日本成長戦略本部です。

政府は現在、以下の公式17戦略分野を重点投資対象として定めています。

ポイント

AI・半導体/ 造船/量子/合成生物学・バイオ/航空・宇宙/デジタル・サイバーセキュリティ/コンテンツ/フードテック/資源・エネルギー安全保障・GX(原子力・水素・EV・電池含む)/防災・国土強靱化/創薬・先端医療/フュージョンエネルギー(核融合)/マテリアル(重要鉱物・レアメタル)/港湾ロジスティクス/防衛産業/情報通信/海洋

本記事で扱う高市テーマ株17分野は、これら公式分野と重複度80%以上の市場解釈版のテーマです。公式分野を基礎としつつ、投資家目線で整理した分類である点をご理解ください。


FIRE投資家にとってのテーマ株の考え方

FIRE(を目指す資産形成期の投資家にとって重要なのは、次の3点です。

第一に、政策支援が短期で終わらず、中長期で継続する可能性が高いこと。
第二に、配当実績や増配余地があり、保有中もキャッシュフローを生むこと。
第三に、赤字企業への依存度が低く、財務の安定性があることです。

テーマ株は値上がり益を狙いやすい一方で、無配・赤字企業も多く含まれます。
したがって国策だから買うのではなく、FIRE戦略に合う国策テーマかという視点で取捨選択する必要があります。


高市テーマ株17分野の整理(

分野FIRE適性代表銘柄例補足(配当・リスク)
防衛三菱重工、IHI三菱重工:DOE4%目標、政府受注比率高、防衛事業売上は26年度1兆円規模見込み(倍増)
原子力三菱重工、日立製作所重電から重工へ一貫。設備更新需要が長期化
国土強靱化鹿島、大成建設継続予算化されやすい
防災ショーボンドHD19期連続増配、営業利益率23%前後で極めて安定
造船三菱重工、川崎重工防衛・LNG輸送で二重の追い風
半導体東京エレクトロン成長性高いが設備投資負担大
EV・電池村田製作所、GSユアサ補助金政策への依存度あり
水素川崎重工実用化まで時間を要する
サイバートレンドマイクロサブスク型収益で比較的安定
コンテンツ任天堂、ソニーG為替メリット+配当実績
農業DXクボタ国内需要が安定
医療機器オリンパス景気影響を受けにくい
レアメタル住友金属鉱山市況変動が大きい
宇宙ispace26/3期最終赤字72億円、無配継続(2/10上方修正)
量子関連銘柄限定収益化まで距離あり
AIソニーG大型株・配当ありで中立寄り
核融合該当株少研究段階にとどまる

FIRE向きと評価できる分野

防衛、原子力、造船、国土強靱化といった分野は、政府予算と直接結びつきやすく、需要の継続性が高いのが特徴です。
とくに三菱重工は、防衛・エネルギー関連の受注残が拡大しており、配当性向30%台、DOE目標を掲げるなど、株主還元姿勢も確認できます。

FIRE投資においては、国策による下支えと大型株の財務安定性を同時に享受できる点が重要です。


中立評価の分野

半導体、EV、水素、AIなどは成長性が高い一方で、投資負担も大きく、業績変動が激しくなりやすい分野です。
ソニーグループのように多角経営かつ配当実績のある企業であれば、FIRE戦略にも組み込みやすいといえます。

これらは主軸ではなく、成長枠として部分的に組み入れる位置づけが現実的です。


FIRE目線で不向きな分野

宇宙、量子、核融合といった分野は将来性こそ高いものの、現時点では赤字企業が中心です。
たとえばispaceは2026年3月期も最終赤字が見込まれ、無配を継続しています。

これらは短期トレードや成長株投資には適しますが、配当を受け取りながら長期保有するというFIRE戦略とは相性がよいとは言えません。


2026年現在の政策進捗とリスク

高市政権はすでに補正予算6.4兆円規模の成長投資を執行開始しており、2026年3月から各分野の官民投資ロードマップ策定が本格化しています。
夏には成長戦略が公表され、複数年度の予算枠が明確化される見通しです。

一方で、財政拡大による金利上昇やインフレ、地政学リスクによる優先分野の変動には注意が必要です。


FIRE投資家としての実践的な考え方

具体的には、防衛・原子力・造船などの◎分野であっても、ポートフォリオの15%以内に抑え、受け取った配当を自動的に再投資する戦略が考えられます。一方、宇宙・量子・核融合といった△分野は5%未満の投機枠にとどめ、短期値上がり益狙い、もしくは成長株ファンド経由での間接投資が無難でしょう。

いずれにせよ、公式17分野の中で、FIRE戦略(配当・安定・10年継続)に合うものを選ぶという姿勢が重要になります。


結論

高市テーマ株17分野をFIRE目線で整理すると、防衛・原子力・造船・インフラ関連は、配当と安定性の両立が期待できる分野であることが分かります。一方、宇宙や量子といった先端分野は成長性は高いものの、FIRE向きとは言いにくい側面があります。

2026年2月現在、すでに補正予算の執行とロードマップ策定が進行中です。
夏の成長戦略公表後にポートフォリオを再確認・調整する習慣をつければ、国策テーマでFIREを加速させる長期戦略が現実的に可能になります。本記事が、短期のテーマ株熱に流されず、自分のFIRE戦略に本当に合う国策だけを選ぶための判断材料になれば幸いです。

※投資は自己責任です。最新のIR資料および政府資料を必ず確認してくださいね。

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