資産形成

話題のメタプラネット(3350)は長期投資に向く?ビットコイン連動株の魅力とリスクを解説

最近投資家の間でよく耳にする「メタプラネット」。

東証に上場する中小企業ながら、ビットコイン購入を積極的に進めていることから注目を集めています。

ただし、ビットコイン連動銘柄ということは「値動きが荒い」ということでもあります。

では、長期投資の観点から見て、メタプラネットは投資先として魅力があるのでしょうか。

メタプラネットとは

メタプラネット(3350)は東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。

もともとはCD・レコード事業やホテル運営などを手掛けていた企業で、2023年に社名を「メタプラネット」に変更しました。

現在はビットコイン保有を財務戦略の柱に据えており、企業自体の方向性が「ビットコイン長期保有」にシフトしている点が特徴です。


ビットコイン保有戦略

保有開始と計画

メタプラネットは2024年からビットコインの購入を開始しています。

保有計画は次の通りで、

  • 2025年末までに10,000BTC
  • 2026年末までに21,000BTC

この戦略は、米国のマイクロストラテジー社のビットコイン長期保有戦略に類似しています。

マイクロストラテジーは自社のキャッシュリザーブを活用してビットコインを大量購入し、財務の柱の一つとして位置付けています。

同様にメタプラネットも、現金余力をビットコイン購入に充てることで、企業価値の向上と株主還元を目指しています。

このように、自社の財務戦略の中核に暗号資産を据える点が共通しており、投資家に対して企業の方向性とリスク許容度は明確に示されています。

株主数の変化

ビットコイン戦略導入以降、株主数は10倍以上に増加。

ビットコインは「デジタルゴールド」と呼ばれるほど希少価値が高く、インフレヘッジや価値保存手段として注目されています。

企業が保有することで、株主は間接的にビットコインに投資することが可能です。


株価の動き

株価は基本的にはビットコイン価格に連動しているのですが、一時は1900円に迫る株価から500円台にまで下がっています。

2024年4月:20円

2025年7月:1,500円

現在:500円台

20円台から1800円に急騰…と思いきや500円台に低下と値動きが激しい銘柄です。

1年チャートは以下の通りで、ボラティリティが大きい銘柄です。

Googleより引用 2025.9.28

その理由としてはいくつかの要因が考えられます。

ビットコイン価格との連動

メタプラネットはビットコインを財務戦略の中心に据えているため、株価は基本的にビットコイン価格に大きく影響されます。

2025年6月頃の株価急騰は、ビットコイン価格が高騰していたことが直接の要因。

その後、ビットコイン価格が調整局面に入り一時的に下落したことで、株価も連動して大きく下がりました。


信用取引や投機的要因

メタプラネットは個人投資家の比率が高く、信用買残が非常に大きい銘柄です。

信用倍率も極端に高く、投資家心理は「強気一辺倒」になりがちです。

6月の上昇は投機的な買いによる面も大きく、一度利確や利益確定の動きが出ると急落しやすい構造となっています。

2025.9月28日時点での信用取引データ

信用買残:4,023万株(前週比▲233万株)
依然として大きな買い残があり、個人投資家の買い意欲は強め。ただし少し減っているので利確や手仕舞いも出始めています。

信用売残:26万株(前週比+4.8万株)
→ 売り方はまだ少数派。逆張りの売りが少し増えてきた段階

信用倍率:152.93倍
圧倒的に買い残が多い状態。投資家の心理は強気一辺倒で偏りがあることを示しています。

ファンダメンタルの不安

企業の本業はまだ脆弱で、ビットコイン依存度が高い状態です。

そのため、ビットコイン価格が上がれば株価も上がりますが、下がれば大きく下落します。

安定した収益基盤が十分に整っていないことが、株価の変動リスクとして意識されています。


短期の過熱感と調整

株価が急騰した直後は「割高感」が意識され、売り圧力が強まります。

特に短期間で大幅に上昇した場合、その反動で株価が大きく下がるのは日本株でもよく見られる現象ですね。


それでは、ビットコインが長期投資に向くのか考察します。

長期投資としてのポイント

メタプラネットの株を長期投資の観点から見るといくつかのメリットがあります。

まず、企業の財務戦略が明確であり、株主数も増加傾向にある点は安心材料です。

また、ビットコイン価格が上昇すれば株価にも追い風が入り、少額からでもビットコインを間接的に保有できる手段として利用できる点も魅力です。

一方でリスクも存在します。

ビットコインの価格変動に伴い株価も大きく揺れるため、短期的にはかなりのボラティリティがあります。

さらに、過去の赤字体質や資金調達の影響で株価が希薄化する可能性があること、そして長期的に現在の戦略が維持できるかが不透明であることも考慮する必要があります。

株価のボラティリティが極端に大きく、長期で安定した成長が期待できる「ビジネスモデル株」とは言い難い点も注意が必要です。

長期投資に向くのか?

結論から言えば、メタプラネットは長期投資の「コア銘柄」にはなりにくいでしょう。

とはいえ「ビットコインを間接的に保有したい」「ポートフォリオにスパイスを加えたい」という目的であれば、一定の魅力はあります。

メタプラネットは「日本版マイクロストラテジー」と呼ばれることがありますが、安定的な収益基盤が育つのはまだこれからです。


投資スタンスの提案

長期投資のメインに据えるのではなく、サテライト投資枠としての活用がおすすめです。

  • ポートフォリオ全体の 5%以下 に抑える
  • コアはインデックスファンドや高配当株で構築する
  • メタプラネットは「ビットコイン投資にどこまで賭けるか」を考えたうえで組み入れる

このように割り切ることで、リスクを抑えながら“話題株”に触れることはできます。

私は今のところは静観のスタンスです。


まとめ

メタプラネットは話題性の高い“ビットコイン連動銘柄”です。

長期のコア銘柄としてはリスクが大きいため、ポートフォリオの一部として割り切って投資するのが現実的です。

株価はビットコイン価格に左右されますが、少額からでもデジタルゴールドへの投資体験ができる点は大きな魅力ですね。

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断片的な情報に惑わされやすい時代だからこそ、シンプルな投資スタイルを貫いて参ります。

この原則を信条とし、着実に資産形成を続けていきます。

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