株式投資

石油資源開発(1662)の魅力|安定配当・成長性・割安株として注目

石油資源開発株式会社(JAPEX、証券コード1662)は、日本を代表するエネルギー企業で、原油・天然ガスの探鉱・開発・生産(E&P事業)を中核に、インフラ・ユーティリティ事業やその他多角的事業も展開しています。

安定した財務体質と安定配当を特徴とし、株式投資家やFIRE・早期リタイアを目指す投資家に注目される銘柄です。株式投資やFIRE(早期リタイア)を目指す方にとって、インフラ系・資源・エネルギー系の銘柄は長期投資との相性は抜群なんですよね。本記事では、石油資源開発の事業内容、最新決算、財務状況、配当金推移、株価指標、強みや魅力までを解説します。


石油資源開発の事業内容

石油資源開発株式会社(通称JAPEX)は、1955年に設立された日本を代表する石油・天然ガス開発企業です。主な事業は、原油や天然ガスの探鉱・開発・生産を担うE&P(Exploration & Production)事業ですが、それだけに留まらないのが魅力の一つです。

1. E&P事業(探鉱・開発・生産)

国内外で原油・天然ガスの探鉱・開発・生産を行っています。海外プロジェクトではカナダやオーストラリアを中心に展開し、国内では北海道や瀬戸内海でも活発に生産活動を行っています。

2026年3月期中間決算では、こうした海外生産が販売量を支え、北米・欧州での原油・天然ガス輸出の増加が利益押し上げ要因となりました。E&P事業は価格変動の影響を受けやすい一方、海外分散と国内生産の組み合わせで安定性を高めています。

2. インフラ・ユーティリティ事業

天然ガスの販売、電力供給、バイオマス燃料の供給を手がける事業です。国内の安定需要を取り込み、特に愛知県などで稼働中のバイオマス発電所の拡大は、環境規制対応や脱炭素社会への移行という成長ドライバーとなっています。

資源依存から脱却しつつある点は、長期投資家にとっても安心感のある要素です。

3. その他事業

請負工事や石油製品の販売など、多角的な収益源を持っています。規模は大きくありませんが、E&Pやインフラ事業のボラティリティを緩和する役割を果たしています。こうした多角化により、資源価格の変動リスクを一定程度吸収できる点も、投資家にとっての魅力です。


最新決算の概要

石油資源開発の2026年3月期中間決算では、原油・天然ガス価格下落の影響で売上高と営業利益は減少しましたが、為替差益や持分法投資損益の改善により経常利益・純利益は増益となりました。

決算項目2026年3月期中間前年同期比
売上高1,681.4億円-8.4%
営業利益255.07億円-11.3%
経常利益329.37億円+27.6%
親会社株主に帰属する純利益270.55億円+28.0%

総資産は6,847.37億円、純資産は5,706.3億円で自己資本比率は79.0%と高水準を維持。財務安定性は非常に高く、長期投資に適した基盤があります。


収益性・安定性・成長性

石油資源開発は過去12四半期にわたり、収益性・安定性・成長性の改善傾向が続いています。

  • 収益性
    純利益率と営業利益率は前年同期比で改善。ROE 15.73%、ROAも一般水準を上回り、収益性は安定しています。EPSも前年同期比で増加しており、振れ幅はあるものの落ち着いた推移です。
  • 安定性
    自己資本比率77.4%で高水準。財務リスクが低く、有利子負債も減少傾向。安定したキャッシュフローにより、配当余力も十分です。
  • 成長性
    売上高は前年同期比で拡大傾向、EPSも安定して増加しており、安定成長に近い動きを示しています。

配当金推移と安全性

石油資源開発は株主還元に積極的で、配当政策は無理のない水準で行われています。過去5年以上の配当推移は以下の通りです。

年度配当金(円)
2020年10
2021年10
2022年10
2023年74
2024年60
2025年55
2026年(予想)40

配当性向は17.5%と低く、利益に対して余裕のある配当水準です。株式分割後の実質配当額は55円相当から40円に減少見込みですが、将来的な増配余力を十分に残しています。利回りは2.97%で安定配当株としての魅力は健在です。


株価指標と投資魅力

2025年11月時点の株価は1,348円で、PER 9.58倍、PBR 0.64倍と割安感があります。高いROEと自己資本比率を背景に、割安かつ安定性の高い銘柄として注目できます。

PER9.58倍 → 収益力に対して割安

PBR0.64倍 → 資産価値に対して割安

利回り2.97% → 安定配当株

ROE15.73% → 高い株主利益還元力

石油資源開発の強み

1. 安定性と収益性の両立

自己資本比率77%超、ROE 15%台と高水準で、価格変動リスクのある資源株として安定感があります。

2. 中期的な成長性

売上高・EPSの増加傾向が続き、安定成長株としての魅力があります。

3. 株主還元力の高さ

配当性向17.5%と低水準で、将来的な増配余地が十分。長期保有で配当収入を得やすい点が魅力です。

4. 割安な株価水準

PER 9倍台、PBR 0.64倍で市場平均より割安。資産価値・収益力に対して買いやすい水準です。

5. 脱炭素・グリーン事業の取り組み

バイオマス発電所の拡大や環境対応事業が進んでおり、長期的なリスク分散と成長ドライバーを兼ね備えています。


今後の見通し

2026年3月期は減収減益の見込みですが、長期的には以下が注目点です。

・国内外のエネルギー需要の安定

・安定したインフラ事業によるキャッシュフロー

・高自己資本比率による財務安定性

・割安な株価水準

原油・天然ガス価格変動のリスクはありますが、安定配当と財務の強さ、グリーン事業への対応力は長期投資家にとって魅力的です。FIREや早期リタイアを目指す投資家にとって、安定した収入源として有効な銘柄といえます。


まとめ

石油資源開発(1662)は、安定性・収益性・成長性を兼ね備え、株主還元や環境対応も意識した銘柄です。

  • 過去12四半期で業績改善傾向
  • 配当性向17.5%、利回り2.97%の安定配当
  • PER9.58倍、PBR0.64倍で割安
  • グリーン事業にも積極的で長期成長が期待できる

長期的な資産形成やFIREを目指す投資家にとって、ポートフォリオの一角に加える価値のある銘柄です。

関連記事

オススメ記事

断片的な情報に惑わされやすい時代だからこそ、シンプルな投資スタイルを貫いて参ります。

この原則を信条とし、着実に資産形成を続けていきます。

FIRE(早期リタイア)ランキング
にほんブログ村 その他生活ブログ FIRE(30代)へ
このエントリーをはてなブックマークに追加

-株式投資
-