株式投資

ENEOS vs 出光興産|どっちが長期向き?配当・PBR・還元比較

投資を続けていると、短期的な値動きに左右されない長期で安心して持てる銘柄が欲しくなりますよね。特に、FIREや早期リタイアを目指す人にとっては、安定した配当や株主還元の方針が、日々のキャッシュフローを支える重要な土台になります。

2025年現在、日本のエネルギー株の中でも注目度が高いのが、ENEOSホールディングス(5020)出光興産(5019)です。ともに日本を代表する石油元売り企業でありながら、経営方針や成長戦略には明確な違いがあります。

この記事では配当・PBR・株主還元という長期投資の軸で、両社を最新データから比較します。最終的に長期向きはどちらか?まで踏み込みたいと思います。


ENEOSと出光興産の基本比較:規模と戦略の違い

ENEOS:国内最大の「安定の巨人」

ENEOSは国内シェア最大の石油元売り企業で、2025年3月期の売上高はおよそ15兆円規模。ガソリンスタンド網の圧倒的な広さに加え、金属・再エネなど多角化も進んでいます。
需要の影響を受ける業界でありながら、事業規模そのものが景気後退時のクッションとして機能しやすいのが特徴です。

出光興産:「変革を急ぐ挑戦者」

昭和シェル石油との統合後、売上高は約7.9兆円(2025年予想)。ENEOSより小規模ですが、有機EL材料などの高機能素材分野で差別化を進めています。
石油依存からの脱炭素、素材重視へのシフトが速く、将来的なアップサイドを感じさせる戦略です。

最新決算から見る足腰の強さ

2025年上期は原油安の逆風がありましたが、在庫影響を除いた業績では、ENEOSが営業利益を2,735億円まで回復。
出光も高機能材が堅調で、通期予想を維持するなど、両社とも財務健全性は改善傾向です。


配当比較:安定志向ならENEOS、利回りなら出光興産

配当は長期投資における最重要テーマのひとつです。ここでは2025年11月時点の情報を基に比較します。

ENEOSの配当:連続増配&余裕ある配当性向

ENEOSは

  • 中間17円(前年比+4円)
  • 期末17円予想
    年間34円

配当利回りは約3.30%。配当性向は 32.51% と余裕があり、今後も安定配当を継続できる懐の深さがあります。

ENEOSは、在庫影響を除く利益に対して「50%以上を配当・自社株買いへ」という方針を掲げており、投資家に予測可能性を提供しています。

出光興産の配当:利回りは上だが、安定感に課題

出光興産は

  • 年間36円(中間18円+期末18円)
  • 明確な下限配当を設定

利回りは約3.66%でENEOSを上回ります。ただし配当性向は 46.25% とやや重く、過去に業績悪化で減配した年もあり、安定感ではENEOSに劣る印象です。

2025年最新・配当比較表

項目ENEOS出光興産
年間配当34円36円
配当利回り約3.30%約3.66%
配当性向32.51%46.25%
傾向連続増配下限維持中心

安定志向のFIRE投資家ならラインはENEOS。利回り重視派は出光。という構図が分かりやすい結論です。


PBR比較:割安度と今後の上昇余地を探る

PBR(株価純資産倍率)は、長期投資で重視したい指標のひとつです。1倍割れの銘柄はバリュー株として見られ、還元強化で株価が上振れするケースも多い傾向があります。

ENEOSのPBRは0.84倍:割安ゾーンだが改善基調

2025年9月末のENEOSはPBR 0.84倍
過去10年で見ても低い水準ですが、ROEは 6.15% と改善中。
2027年にはROE10%を目指すとしており、資本効率の改善が株価の重しを外す可能性があります。

出光興産はPBR0.77倍:割安度はさらに強い

出光興産は 0.77倍 とENEOS以上に割安。
しかしROEは 2.98% と低く、割安の理由が明確です。
ただし、経営陣はPBR1倍を目指すと宣言しており、資産売却や構造改革が進めば、株価の見直しが進む可能性はあります。

割安の理由が重要

  • ENEOS → 規模が大きく、利益率が平均的でPBRが上がりにくい。
  • 出光 → 石炭市況悪化、ROE低迷、構造改革の途中段階。

安定して割安か、変革待ちの割安か。この違いは意外に大きく、長期投資では心の持ち方にも影響します。


株主還元の比較:実行力はENEOSが一歩リード

ENEOS:買戻し・配当とも量と実行力がある

ENEOSは2023~2024年度にかけて

  • 自社株買い 2,500億円(3,260万株)
  • 2025年4月に消却
  • 総還元性向 : 50%以上

さらに、ROIC6%を目標とするなど、指標と還元の連動を明示しています。

出光興産:方針はENEOSに近いが実績に差

出光も総還元性向50%以上を掲げているものの、実績ではENEOSより控えめです。
2025年の総還元額は約1,500億円規模と推測され、ENEOSの半分程度。規模の違いもありますが、還元の迫力ではENEOSが一枚上手です。


長期向きはどっち?私の結論

結論から言えば、長期投資・FIRE志向にはENEOSを推奨します。

その理由は次の3点です。

  1. 配当の安定性が高い(連続増配・性向32%台)
  2. PBR0.84倍でまだ割安感がある
  3. 自社株買いを含む株主還元の実行力が高い

出光興産は利回りが高く、素材事業という成長シナリオもありますが、ROEの低さや過去の減配歴を考えると、ENEOSに軍配が上がると感じます。

ただし、出光興産の変革余地は確かに存在し、エネルギー株で攻めポジションを作りたいなら、ポートフォリオに組み込む選択は十分に合理的です。

最後に:長期保有の視点を忘れない

エネルギー株は景気敏感・資源価格次第という面はありますが、成熟企業だからこそ還元が厚く、インカムを重視する投資家には魅力的な領域です。本記事が、ポートフォリオ設計のヒントになれば嬉しく思います。

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