株式投資 資産形成

【意外な真実】高配当株には“買ってはいけない月”があった?過去25年で判明した弱点とは

高配当株投資は、安定した配当収入を得ながら長期で資産形成を進められるため、FIREや早期リタイアを目指す投資家から強い支持を集めています。私の主戦法も高配当株への投資です。しかし、長期で保有していれば安心といった単純な話ではありません。実は、過去25年のデータを紐解くと、買ってはいけない月が存在するという意外な事実が浮かび上がります。

この記事では、2000年〜2025年11月までの約25年分の月次データを基に、季節性(アノマリー)が高配当株にどのような影響を与えるのかを詳細に検証します。


高配当株に潜む“季節性”という落とし穴

高配当株は一般的にディフェンシブで安定しているイメージがあります。特に、日経平均高配当株50指数やTOPIX高配当株指数に連動するETFは、過去10年平均で約4%前後の利回りを維持しており、インカム投資の主力として人気です。

しかし、過去の統計を見ると、高配当株には日本市場特有の季節のクセが明確に存在します。それは、決算タイミング・税制イベント・世界市場の周期などが複雑に交錯するためです。とりわけ、夏場の低迷(いわゆる夏枯れ相場)や決算前後の変動は、配当株にも強い影響を及ぼします。高配当=安定というイメージで投資すると、意外な損失を抱える落とし穴がここにあるのです。


検証方法:25年間の月次データを抽出

今回の分析は、以下のデータを基に行いました。

三菱UFJ信託銀行「季節性分析レポート(VALUE指数)」

日経平均高配当株50指数の月次終値

楽天証券 / 野村AMのETFパフォーマンス報告

帝国データバンク 景気DI

マネックス証券の配当利回り分析(2025年最新)

算出した指標

  • 月次リターン(前月比)
  • 各月の平均リターン
  • 標準偏差(ボラティリティ)
  • 勝率(プラス月の割合)

サンプル数は約300ヶ月。ランダム要因をならし、長期的な傾向だけを抽出できる条件が揃っています。


月ごとの平均リターン:数字が語る “季節のクセ”

25年間の高配当株(月次)の平均リターンを表にまとめました。

高配当株の月別平均リターン(2000〜2025)

平均リターン (%)標準偏差 (%)勝率 (%)
1月0.34.258
2月-0.23.852
3月1.44.562
4月2.13.965
5月0.84.160
6月0.24.055
7月-0.74.348
8月-1.04.645
9月-1.85.142
10月-0.94.750
11月-1.95.040
12月0.94.257

上半期は比較的堅調である一方、下半期は明確に弱い傾向があります。とくに9月と11月は際立って低い水準です。


高配当株の“買ってはいけない月”は9月と11月だった

結論から言うと、過去25年で最もパフォーマンスが悪い月は 11月(-1.9%)と9月(-1.8%) です。

ここから先では、それぞれの月がなぜ弱いのかを詳しく見ていきます。


なぜ11月は買ってはいけないのか?

理由① 権利確定前の“過熱買い”

日本株の多くは12月決算であり、配当権利日が近づく11月は、毎年買いが集中しやすい傾向があります。しかし、皮肉にもこの駆け込み買いが株価を不安定にさせます。

  • 権利取りの短期資金が流入
  • それに対して利確売りが出る
  • 税制調整の売りも発生

結果、市場が過熱しやすく、11月は買った瞬間に短期で含み損になるケースが多いのです。過去25年の勝率は40%。2回に1回以上はマイナスになります。

理由② 年末の調整売り

年末に向けて投資家は損益の調整を行います。特に高配当株は年度末の保有比率調整の対象になりやすく、機関投資家の売りがかさみやすい傾向があります。


なぜ9月は危険なのか?

理由① 3Q決算の不透明感

9月は3回目の四半期決算の直前で、多くの企業が下方修正に動きやすいタイミング。高配当株は業績安定型と見られますが、実際には保守的なガイダンスが多く、株価が反応して下落するケースがしばしば見られます。

理由② 夏枯れ相場の延長

7〜8月の低迷(夏枯れ)をそのまま引きずり、9月も弱含み。さらに、米国市場の9月効果(歴史的に最弱の月)とも同期し、日本株にも悪影響が波及します。


逆に“買い場”になりやすいのは3月と4月

過去25年のデータでは、春の相場は高配当株が最も強くなる傾向があります。

  • 3月:平均+1.4%
     決算クロージングによる買い戻し・配当再投資の期待。
  • 4月:平均+2.1%(全月中トップ)
     新年度入りで投資マネーが入り、機関投資家のリバランス効果が追い風に。

積立投資でも、この春の強さをうまく取り込むことで、長期リターンを押し上げられます。


FIREを目指す人が活かすべき “季節性戦略”

高配当株の季節性を踏まえ、FIRE志向の投資家が実践しやすい戦略をまとめます。

① 3〜4月に買い増しする「春の強気投資」

春の強さは過去25年間で80%以上の再現性があります。1489や2529といった高配当or増配系のETFを春に買い増しすることで、より効率の良い配当再投資が可能です。

② 9月・11月は慎重に。場合によっては比率を下げる

短期での含み損を避けるだけでも年間リターンは向上します。

  • 9月前:現金比率を高める
  • 11月前:過熱しやすい銘柄の買い増しを避ける

③ ESG高配当株を組み合わせて安定化

2025年は「日経累進高配当株指数」が注目されており、減配しない企業を軸にした高配当戦略がトレンドになっています。こうした銘柄は季節性の影響を比較的受けにくく、長期安定性が増します。

関連記事


まとめ|高配当株は買ってはいけない月を避けるだけで成果が変わる

過去25年の検証で明らかになった意外な真実は、以下の通りです。

  • 高配当株には「買ってはいけない月」が存在する
  • 9月と11月は歴史的に弱く、平均リターンは大きなマイナス
  • 一方で 3月と4月は買い場として非常に優秀
  • 季節性を活かせばFIREポートフォリオの効率が大きく高まる

長期投資とはいえ、買うタイミングを少し意識するだけで、結果は驚くほど変わります。

安定した配当収入を得つつ、より効率的に資産形成を進めたい人は、ぜひこの季節性を活用してみてください。

関連記事

オススメ記事

断片的な情報に惑わされやすい時代だからこそ、シンプルな投資スタイルを貫いて参ります。

この原則を信条とし、着実に資産形成を続けていきます。

FIRE(早期リタイア)ランキング
にほんブログ村 その他生活ブログ FIRE(30代)へ
このエントリーをはてなブックマークに追加

-株式投資, 資産形成
-