高配当株投資は、値上がり益を追う投資とは異なり、時間を味方につける資産形成の王道です。
私も10年以上高配当株投資を継続し、資産1億3000万、年間配当金400万越えに到達しました。
FIREやセミリタイアを意識する投資家にとって、安定した分配金を生む高配当株の仕組みは精神的な支えにもなります。
2025年7月に上場した、399A 上場インデックスファンド日経平均高配当株50(上場日経高配当50)は、そのニーズに真正面から応えるETFとして注目を集めています。
本記事では、399Aの特徴を整理しつつ、同じ指数に連動する1489(NF日経平均高配当株50)との違いを比較し、どちらを、どんな目的で使うべきかまで踏み込んで解説します。

399Aの概要|どんなETFなのか
ETFの基本情報
399Aは、日経平均高配当株50指数に連動するETFです。
日経平均225銘柄の中から、予想配当利回りの高い上位50社を選定し、分散投資を行います。
2025年12月30時点での最新レポートでは、上位10銘柄は以下のような構成となっています。
| 組入上位銘柄 | 比率 |
|---|---|
| INPEX | 4.13% |
| アステラス製薬 | 4.09% |
| 日本たばこ産業 | 3.88% |
| 野村ホールディングス | 3.68% |
| 武田薬品工業 | 3.63% |
| みずほフィナンシャルグループ | 3.60% |
| 川崎汽船 | 3.50% |
| 三井住友フィナンシャルグループ | 3.49% |
| 本田技研工業 | 3.48% |
| 三菱商事 | 3.19% |
10銘柄の上位構成を見ると、399A(日経平均高配当株50)の性格がかなりはっきり表れていると感じます。
まず目立つのは、エネルギー・金融・商社・製薬といった成熟産業が中心である点です。INPEXや日本たばこ産業、メガバンク、総合商社といった顔ぶれは、短期的な成長性よりも安定したキャッシュフローを生み続ける力を重視した選定であることを示しています。これは、高配当ETFとして非常に王道の構成です。
また、いずれの銘柄も日本を代表する大型株で、配当政策に一定の継続性がある企業ばかりです。これは、分配金を生活費や再投資の原資として考える投資家にとって、心理的な安心材料になります。派手な増配はなくとも、急に配当が消えるリスクは相対的に低い構成と言えます。
一方で、業種が極端に一つへ偏っていない点も評価できます。金融、資源、医薬品、輸送、製造業がバランスよく含まれており、特定セクターの不調がそのままETF全体の崩れにつながりにくい設計になっています。高配当株投資にありがちな景気敏感株だらけという印象は、上位10銘柄を見る限りでは強くありません。
以下は、組入業種別配分です。
| 組入業種別配分(TSE33) | 比率 |
|---|---|
| 輸送用機器 | 9.88% |
| 銀行業 | 9.16% |
| 卸売業 | 8.04% |
| 医薬品 | 7.71% |
| 鉄鋼 | 7.32% |
| 海運業 | 6.49% |
| 証券、商品先物取引業 | 6.31% |
| 化学 | 5.33% |
| 建設業 | 5.20% |
| 機械 | 5.19% |
| 上記以外 | 29.36% |
輸送用機器や銀行業といった景気の影響を受けやすい業種が上位にある一方で、医薬品、化学、建設業など比較的ディフェンシブ性のある業種もバランスよく組み込まれています。これにより、好況時の配当水準を確保しつつ、不況時の下振れリスクを一定程度抑える構成になっています。
特に注目したいのは、単一業種が10%を大きく超えていない点。高配当ETFでは金融や資源に偏りがちなケースも少なくありませんが、399Aは複数業種に分散されており、業種リスクが過度に集中しにくい設計と言えます。
総じて、上位10銘柄と組入配分から見える399Aの本質は、高配当を狙いながらも、長期保有に耐える分散を優先した構成であり、FIREやセミリタイアを意識した資産形成との相性は良好だと評価できます。極めて現実的なスタンスで、長期でじっくり資産を育てたい投資家にとって、納得感のあるポートフォリオだと感じます。
運用会社はアモーヴァ・アセットマネジメント。私の主力ETFの1つである1698の運用会社でもあります。
上場日は2025年7月24日と、比較的新しいETFですが、2026年1月時点で純資産総額は約358億円まで急成長しています。
日経平均高配当株50指数とは
この指数の特徴は、高配当だけに偏らない点です。
利回りが高い企業を集めるのではなく、
- 日経平均採用銘柄に限定
- 流動性・企業規模を考慮
- 年1回(6月末)に銘柄入替
というルールで構成されています。
結果として、金融、商社、製造業など日本を代表する大型株が中心となり、配当利回りは高いが、極端に不安定ではないという絶妙なバランスが生まれています。
399Aの魅力|なぜ選ばれているのか
高配当ETFとしての完成度
日経平均高配当株50指数の配当利回りは、長期的に見て3〜4%台を維持してきました。
銀行預金や個人向け国債と比較すれば、そのインカムゲインの差は明らかです。
加えて、構成銘柄の多くは増配実績のある日本の優良企業で占められており、分配金が将来的に成長する余地もあります。
低コストがもたらす長期的な差
399Aの信託報酬は年率0.165%(税込)。
これは国内高配当ETFの中でもかなり低水準です。
一見するとわずかな差に思えますが、10年・20年と保有を続けると、コスト差は確実にリターンの差として表れます。
FIREや長期資産形成を前提にするなら、この僅かな差でも決して無視できません。
1489との違いを比較する
高配当株ETFの代表格といえば、まず名前が挙がるのがNEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)でしょう。私も長期で保有中です。
両方とも日経平均高配当株50指数に連動する設計であるため、中身は同じということになります。目指す投資体験も同様と言えますが、違いを整理していきましょう。
基本スペックの比較表
| 項目 | 399A | 1489 |
|---|---|---|
| 運用会社 | アモーヴァAM | 野村AM |
| 上場年 | 2025年 | 2017年 |
| 信託報酬 | 0.165% | 0.308% |
| 決算回数 | 年2回 | 年4回 |
| 純資産総額 | 約358億円 | 約5,000億円超 |
| 流動性 | 中 | 非常に高い |
| NISA | 成長投資枠 | 成長投資枠 |
どこが本質的な違いなのか
1489は、実績・規模・流動性において圧倒的です。
短期売買や、大口取引をする投資家にとっては安心感があります。
一方399Aは、コストを極限まで抑え、長期保有に最適化された設計です。分配回数が年2回か4回かという点も異なります。
投資スタイル別の考え方
399Aが向いている人
- 長期で保有する前提(信託報酬が低いため有利に)
- コストを重視したい
- 分配金は再投資が基本(年4回の1489は今使うキャッシュ向きと捉えた場合)
1489が向いている人
- 流動性を重視
- 分配金を定期収入として使いたい(年4回であるため)
- 実績重視で選びたい
実務的には、399Aをコア、1489をサブとして併用するのも現実的な選択ですね。もちろん逆でも良いと思いますし、片方でも十分だと思います。中身は同じですので。
399Aを活かす投資戦略
積立投資との相性
399Aは1口2,000円前後と、積立投資との相性が非常に良いETFです。(今の1489よりは少し買いやすい点もいいですね。)
NISA成長投資枠を使い、毎月一定額を淡々と積み立てることで、価格変動リスクを自然に平準化できます。
他ETFとの組み合わせ
高配当ETFは、成長型ETFと組み合わせてこそ真価を発揮します。
国内高配当(399A)
+
海外株式インデックス
という構成は、安定性と成長性の両立という点で非常に合理的です。
まとめ|399Aは長期で効いてくるETF
399Aは、低コスト、分散、高配当、長期向きという条件を高いレベルで満たした完成度の高いETFです。
1489との違いを理解したうえで選べば、納得感のある資産形成ができるはずです。
投資は、焦らず、比べて、続けること。399Aは、その土台として十分に検討する価値のある一本です。
最近は値上がりしましたが、1489、2529、1698などはそれぞれ性格の異なる魅力あるETFです。
継続的な淡々とした投資で配当金をここまで積み上げてきました。



