40代になり、ふと将来を考えたときにこう思ったことはないでしょうか。
このまま60歳まで働き続けるしかないのか。FIREという言葉は聞くけど、正直いくらあれば足りるのか分からない。
ネットで調べると、5,000万円、1億円、2億円と数字はバラバラ。結局、自分のケースではいくら必要なのかが一番分かりづらい。
そこで本記事では、40代という現実的な年代に絞り、単身・夫婦・家族別に本当に必要なFIRE資産額を整理します。日本の年金制度や生活実態を踏まえた現実解を提示します。

40代FIREで前提となる考え方|4%ルールはそのまま使えない
FIREの資産計算でよく使われるのが4%ルールです。
これは、年間生活費の25倍の資産を用意し、年4%で運用できれば資産を減らさずに生活できるという考え方です。
ただし、40代FIREでは以下の点を考慮する必要があります。
- 運用期間が40年以上と長い
- インフレや医療費リスクを無視できない
- 日本の年金制度をどう扱うかで必要額が大きく変わる
つまり、4%ルールは出発点であって正解ではありません。
日本では、年金受給を前提にするか、生活費を抑えるかで、必要資産は大きく調整可能です。
単身の場合|40代FIREのハードルは比較的低い
単身世帯の生活費目安
総務省家計調査(2024年)を参考にすると、40代単身世帯の平均的な生活費は以下の水準です。
| 生活スタイル | 月額生活費 | 年間生活費 |
|---|---|---|
| 平均的 | 約17〜19万円 | 約204〜228万円 |
| 節約型 | 約15万円 | 約180万円 |
必要資産額の目安
4%ルールをそのまま当てはめると、年間216万円の生活費で約5,400万円が目安になります。
一方で、65歳以降に年100〜150万円程度の年金を見込める場合、必要なのは65歳までの生活費+余裕資金です。そのため、4,000万〜6,000万円が現実的なレンジになります。
単身FIREは、住む場所や生活水準を自分でコントロールしやすく、地方移住やミニマルな暮らしを選べば、40代でも十分に到達可能な選択肢です。
夫婦(子なし)の場合|「安心」をどう定義するかで差が出る
夫婦2人の生活費目安
| 生活スタイル | 月額生活費 | 年間生活費 |
|---|---|---|
| 平均的 | 約28〜33万円 | 約336〜400万円 |
| 節約型 | 約25〜30万円 | 約300〜360万円 |
必要資産額の目安
4%ルールでは、年間400万円の生活費で約1億円が一つの基準になります。
ただし、共働き期間が長い夫婦であれば、合算で年200〜300万円程度の年金を見込めるケースもあります。その場合、7,000万〜9,000万円が現実的な落としどころです。
子どもがいない分、教育費の心配はありませんが、医療費や介護費への備えは欠かせません。贅沢はしないが、我慢もしない生活を望むなら、やや余裕を持った設計が安心です。
家族(子あり)の場合|教育費をどう扱うかが最大の分岐点
子あり世帯の生活費目安
| 世帯構成 | 月額生活費 | 年間生活費 |
|---|---|---|
| 夫婦+子1〜2人 | 約30〜35万円 | 約360〜420万円 |
ここで重要なのが、教育費は生活費とは別枠で考える必要がある点です。
子ども1人あたり、大学卒業までに1,000万〜2,000万円以上かかるケースも珍しくありません。
必要資産額の目安
生活費のみで考えると、4%ルールでは約1億500万円が目安になります。
そこに教育費を加味すると、
- 子ども1人(公立中心):9,000万〜1億円
- 子ども2人(私立含む):1億1,000万円以上
が現実的な水準です。子あり世帯では、完全FIREではなく、段階的に働き方を緩めるセミリタイアを選ぶ人が多いのも特徴です。
40代FIREを現実に近づける5つの視点
40代でFIREを目指す上で重要なのは、いくら必要かよりもどう設計するかです。
生活費を月1万円下げられれば、必要資産は約300万円減ります。これは、年収を上げるよりも即効性のある改善策です。
運用面では、NISAなどの非課税制度を活用し、年4〜5%程度の現実的なリターンを想定するのが堅実です。
また、年金や退職金をゼロと見なすか、安全余地として扱うかで、心理的な余裕は大きく変わります。
完全に仕事を辞める必要はありません。少額でも収入があれば、必要資産は大きく下がり、精神的な安定にもつながります。
まとめ|40代FIREに正解の金額はない
40代でFIREするために必要な金額は、以下が一つの目安です。
- 単身:4,000万〜6,000万円
- 夫婦(子なし):7,000万〜9,000万円
- 家族(子あり):9,000万〜1億1,000万円以上
ただし、これはあくまで平均的な数字に過ぎません。
本当に大切なのは、自分たちにとっての適正な生活費と、不安の正体を言語化することです。
40代は、FIREを夢から計画に変えられる最後のタイミングでもあります。
まずは現在の生活費を把握し、数字と向き合うところから始めてみてください。
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