2026年1月の日本株市場は、久しぶりに分かりやすい政策テーマ相場が戻ってきました。衆院解散が確定し、2月8日投開票に向けて、与野党がそろって掲げた公約が
「食料品の消費税ゼロ(時限的または恒久的)」です。
日経平均が4日続落し、長期金利は一時2.35%超まで急騰するなど、全体相場は決して良い環境ではありません。しかし、その逆風の中で食品株・小売株だけが連日高値を更新しています。
本記事では、なぜ今このセクターに資金が集中しているのかを整理した上で、政策恩恵・株価動向・中長期視点を踏まえ、今後も優位性を維持しやすい注目銘柄群を読み解いていきます。

なぜ「消費税ゼロ」がここまで株価を動かすのか
今回の相場の特徴は、材料が極めてシンプルである点です。
食料品の消費税は現在8%。これが0%になれば、家計の体感インパクトは非常に大きくなります。電気代やガソリン価格と違い、食費は誰もが毎日支払う支出だからです。
家計・企業・市場に起きる変化
消費税ゼロが実現、あるいは実現しそうだという期待が高まるだけで、次の連鎖が生まれます。
- 家計の実質可処分所得が増え、節約モードが緩む
- 食品スーパーや小売の来店頻度・購買点数が増える
- 売上の底上げが見え、業績の安定感が再評価される
- 金利上昇局面でも内需ディフェンシブとして資金が集まる
選挙前は期待で買われ、選挙後は継続・延長の思惑で持続しやすい。これは過去の減税・給付金相場でも繰り返されてきたパターンです。
食品株・小売株の勝ち組銘柄
ここでは、上昇率・注目度・政策恩恵の総合評価を基準に、現在市場で評価されている銘柄を整理します。
| 銘柄(コード) | 上昇率目安 | なぜ今勝ち組か | 配当・優待の魅力 |
|---|---|---|---|
| イオン(8267) | +5〜6%超 | 食品スーパー最大手。消費税ゼロの象徴的存在。PB強化で利益率改善余地も大きい | キャッシュバック優待が強力 |
| セブン&アイHD(3382) | +3〜5% | 食品比率の高いコンビニ。テイクアウト需要増が追い風 | 高配当+商品券優待 |
| 神戸物産(3038) | +4〜6% | 業務スーパー運営。低価格PBが減税でさらに武器に | 自社商品券優待 |
| マルハニチロ(1333) | +2.5〜3% | 冷凍・加工食品が家庭需要に直結 | 配当安定 |
| 明治HD(2269) | +2〜3% | 乳製品・菓子など日常消費の代表格 | 高配当傾向 |
| 東洋水産(2875) | +2〜3% | 冷食・即席麺。家食需要と減税の相性が良い | 配当+自社商品 |
| 日清食品HD(2897) | +2〜3% | 世界トップの即席麺。外食回避の流れが追い風 | グローバル成長 |
| 森永製菓(2201) | +2〜3% | 菓子・チョコ中心で消費増の影響を受けやすい | 自社商品優待 |
| ライフコーポレーション(8194) | +4〜5% | 首都圏食品スーパー。来店頻度増が業績に直結 | 地域密着型成長 |
| ニチレイ(2871) | +2〜3% | 冷凍食品と物流の両輪 | 配当安定 |
私はイオンを長期ホールド中で、昨年明治HDをミニ株で単元化させたところですが…ライフコーポレーションとニチレイは昨年売却。日清も安いうちに買おう買おうと思っていましたが、更に割安判断した東京海上HDを買い集めているうちに株価が上がってしまいました。何事もうまくはいきませんがこれからも注視していきます。
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なぜ今が「買い時」または「ホールド」なのか
今回のテーマは、短期と中期の時間軸を分けて考えることが重要です。
選挙まで(〜2月8日)
投開票日までは、政策実現期待が徐々に織り込まれていく局面です。過去の例を見ても、材料のピークは選挙直前から直後にかけて訪れやすく、この期間は押し目が入りにくい傾向があります。
選挙後(実現フェーズ)
仮に時限的(2年程度)であっても、食費軽減はインフレ下では極めて大きな意味を持ちます。実質所得が改善すれば、食品関連の売上は想像以上に粘ります。
金利上昇による借入コスト増はリスクですが、食品は価格転嫁しやすく、需要が落ちにくいため、相対的には最も強いディフェンシブセクターといえるでしょう。
注意点:外食セクターとの違い
同じ食に関わる業種でも、外食はやや注意が必要です。消費税ゼロの恩恵はテイクアウトに集中し、イートインは価格調整を迫られる可能性があります。
その意味で、今回の相場は食品スーパー・中食・家庭向け加工食品が主役という構図が、最後まで崩れにくいと考えられます。
まとめ:食品・小売は今、相場の中で最も分かりやすい勝ち組
金利高、株安、先行き不透明というトリプル安環境の中で、食品・小売株は数少ない資金の逃げ場になっています。
悲観のピークで買えという局面ではなく、政策期待のピークに乗る相場とも言えます。
すでに保有している人はホールド、新規で入るならイオンや神戸物産のような象徴銘柄から段階的に。選挙結果次第で次の波も見えてくるため、今後も政策動向と市場の温度感を丁寧に追い続けたいところです。
食品株・小売株は、2026年相場の中で最も安心して語れるテーマの一つになりつつあります。
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