「年収が少ないから、貯金も投資も難し。」
かつての自分も実際にそう思っていました。
しかし、家計を少し整えるだけで、“普通の年収でも資産を育てる仕組み”はちゃんと作れます。
今回は、年収400万円前後の人でも無理なくできる「投資と節約の黄金比」について、実例と考え方を交えながらお話しします。

◆ 年収400万円のリアル:使えるお金はどのくらい?
まずは現実的な数字を見てみましょう。
年収400万円とはいっても、手取りにするとだいたい月25万円前後となります。
ここから家賃・食費・光熱費などを差し引くと、貯金や投資に回せるお金は3〜5万円くらいが限度です。
| 項目 | 平均支出(単身) | 平均支出(夫婦) |
|---|---|---|
| 家賃 | 6〜8万円 | 8〜10万円 |
| 食費 | 3〜4万円 | 5〜6万円 |
| 光熱・通信 | 2万円 | 2.5万円 |
| 生活費・交際費 | 4万円 | 5万円 |
| 貯蓄・投資 | 3〜5万円 | 4〜6万円 |
インフレ化において貯金ができないと悩む人(特に若年層)が多いのも、この数字を見れば納得です。
しかし逆に言えば、この3〜5万円をどう使うかで10年後の差は大きく広がるということでもあります。
◆ 投資と節約の“黄金比”を考える
当時私が色々試して落ち着いたバランスが、こちらの比率です。
生活費:投資:貯金 = 7:2:1
たとえば手取り25万円なら、
生活費→ 17.5万円、投資→ 5万円、貯金→ 2.5万円
このくらいの配分なら、無理せず続けられます。
多くの人が「まずは貯金を増やしてから投資を」と考えますが、実際にはお金を動かす習慣を早めに作る方がリターンが大きくなります。
現金の価値はゆっくり下がっていくので、貯金だけでは守り切れません。
◆ 投資5万円の内訳はこうするのが現実的
じゃあ月5万円の投資って、具体的にどうすればいいの?という方に、一例を紹介します。
| 投資先 | 金額 | 特徴 |
|---|---|---|
| つみたてNISA(S&P500・全世界株) | 30,000円 | 王道の成長投資。長期で見ればほぼプラスに。 |
| 高配当ETF(VYM、HDV、JEPQなど) | 10,000円 | 毎月の配当で“実感”を得られる。 |
| 現金 or 金ETF or 債権など防衛資産 | 10,000円 | 相場が荒れた時の心の支え。 |
この3つを組み合わせると、精神的も楽になります。笑
株価が下がっても、定期的に配当金が入ってくることで続けやすくなります。
結局、資産形成で一番大事なのは続けられる仕組みです。
モチベーション維持のために配当金を一つのKPI(進捗管理)とすることをオススメします。
◆ 節約は「我慢」ではなく「整える」
節約という言葉には、“削る”“耐える”のイメージが強いですが、私が意識しているのは最適化です。
具体的には、こんなことから始めました。
スマホを格安SIMに変更(年間3〜5万円の節約)
メルカリでの売買(年間3〜5万円の節約)
不要なサブスクを解約(年間1万円以上)
これだけで年間5〜8万円は浮きます。
それをそのまま投資に回せば、何も我慢せずに資産形成の速度が上がっていきます。
◆ 資産を増やす人がやっている小さな習慣
収入が特別高いわけじゃないのに、着実にお金を増やしている人たちには、ある共通点があります。
1 支出を可視化している(家計簿アプリなど)
2 固定費を定期的に見直す
3 NISA・iDeCoなど非課税制度をフル活用している
4 配当金を再投資して“お金の流れ”を止めない
5 収入アップも並行して狙う(副業や転職など)
特別な才能よりも、こうした小さな管理の積み重ねが長期になるほど効いてきます。
◆ 5年後に効いてくる「複利の力」
たとえば月5万円を年利4%で運用した場合、5年後にはどのくらいになるでしょうか。
| 期間 | 積立総額 | 運用益 | 資産総額 |
|---|---|---|---|
| 1年 | 60万円 | 約1.2万円 | 約61万円 |
| 3年 | 180万円 | 約11万円 | 約191万円 |
| 5年 | 300万円 | 約34万円 | 約334万円 |
| 10年 | 600万円 | 約130万円 | 約730万円 |
「たった4%」でも、続ければこの差。
4%という極めて現実的な数字でも10年間で730万円の開きがでます。
お金が“お金を生む”感覚を掴むと、もう元の生活には戻れません。
◆ まとめ:仕組みを作れば年収に関係なく資産は増える
資産形成は、収入の多さよりも習慣の上手さで決まります。
①生活7割・投資2割・貯金1割を意識する
②投資は「つみたて+配当」で心を安定させる
③節約は「我慢」ではなく「整える」
この3つを1年続けるだけで、数字が確実に変わり始めます。
年収400万円でも、お金を“働かせる仕組み”さえ作れば資産は育つ。
収入に縛られず、自分の時間を取り戻す第一歩は、いつだって小さな行動からです。
今の年収でできることを、仕組み化し、資産形成のスタートラインを切りましょう。
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