株式投資

東京エレクトロンとは?事業内容・配当金推移・投資魅力を解説

半導体関連株の中でも、常に名前が挙がるのが東京エレクトロンです。
株価の値動きは激しい一方で、長期で見ると業績・配当ともに圧倒的な実績を残してきました。

本記事では、東京エレクトロンの事業内容・業績推移・配当金の変化・投資の魅力とリスクを整理し、FIREや長期投資を目指す投資家にとって、どう付き合う銘柄なのかを考えていきます。


東京エレクトロンの事業内容|単一セグメントに込めた覚悟

半導体製造装置に特化した集中戦略

東京エレクトロンは、半導体製造装置の単一セグメントで事業を展開しています。
事業の幅を広げるのではなく、最先端分野に集中することで、世界トップクラスの競争力を築いてきました。

同社の装置は、以下の分野で特に重要な役割を果たしています。

  • データセンター向けAIサーバー
  • 生成AI用途の先端ロジック・メモリ
  • アドバンストパッケージ向け半導体製造工程

AIの進化とともに半導体の微細化・高性能化が進む中で、東京エレクトロンの技術は不可欠な存在となっています。

市場環境と立ち位置

近年は中国市場での成熟世代向け設備投資が一服していますが、その一方で生成AI関連の需要が急拡大しています。
結果として、市場の地域的な変動を吸収しながら、全体としては堅調な受注環境を維持しています。

半導体は景気循環が激しいと言われますが、AIという構造的な成長テーマに直結している点は、過去のサイクルとは性質が異なる部分です。


直近決算から見る業績の実力

2026年3月期 中間決算の概要

東京エレクトロンの2026年3月期中間決算は以下の通りです。

項目数値前年同期比
売上高1兆1,796億円+5.2%
営業利益3,031億円▲3.4%
経常利益3,068億円▲4.4%
中間純利益2,416億円▲0.9%

売上は増収を確保したものの、研究開発費の増加が利益を圧迫し、減益となりました。

ただし、これは競争力を維持するための先行投資であり、短期的な悪材料と断じるのは早計でしょう。

財務体質の強さが際立つ

貸借対照表を見ると、東京エレクトロンの財務健全性は際立っています。

  • 自己資本比率:74.4%
  • 純資産:2兆円超
  • 有利子負債は抑制的

半導体装置メーカーでここまでの自己資本比率を維持している企業は多くありません。
不況局面でも耐えられる体力を持っている点は、長期投資家にとって大きな安心材料ですね。


収益性・安定性・成長性をどう見るか

過去12四半期は改善傾向が続く

直近12四半期を俯瞰すると、東京エレクトロンの業績は明確な改善トレンドにあります。

  • 売上高・EPSは前年同期比で拡大
  • 営業利益率・純利益率は高水準を維持
  • ROE・ROAは一般的な目安を大きく上回る

特にROE 30%超という数値は、日本株全体でもトップクラスです。

キャッシュフローも健全

営業キャッシュフローは減少したものの、積極的な設備投資と研究開発を進めながら、なお巨額のキャッシュを生み出しています。

稼ぐ力と攻めの投資を両立できている証拠だと言えます。


配当金推移と株主還元の考え方

配当金の推移

東京エレクトロンの配当金は、半導体サイクルの影響を受けながらも、長期では右肩上がりです。

年度年間配当
2020年196円
2021年260.33円
2022年467.67円
2023年570.33円
2024年393円
2025年592円
2026年618円(予想)

業績変動に応じて増減はありますが、配当性向50%を目処とする明確な方針があり、株主還元姿勢は非常に強い企業です。

現在の投資指標(26.1.9時点)

  • 株価:37,910円
  • 配当利回り:1.41%
  • PER:35.6倍
  • PBR:8.76倍
  • ROE:30.34%

利回り単体で見ると高配当株ではありませんが、成長と配当を同時に取りに行く銘柄として位置づけるのが現実的です。


東京エレクトロンの投資魅力とリスク

投資魅力

東京エレクトロンの最大の魅力は、AIという不可逆的な成長テーマの中核にいることです。
FIREを目指す投資家にとっては、以下の点が評価ポイントになります。

  • 世界トップクラスの技術力
  • 圧倒的な収益性と財務健全性
  • 長期的な増配余地

株価の上下は激しいものの、長期で保有することで企業価値の成長を享受しやすい銘柄です。

5年株価チャートを見ると、2023年に強烈な上昇を見せ、2024年は下げて底を固め、2025年に再度上昇と、株価の上昇の激しさがハッキリ現れています。下がったところを見極めて、インカムとキャピタルを狙いたい銘柄です。

リスクも冷静に見る

一方で、注意すべき点もあります。

  • 半導体市況の調整局面では株価が大きく下落する
  • 中国・地政学リスクの影響を受けやすい
  • 高PERゆえに期待剥落時の下げが大きい

そのため、一括投資よりも時間分散を意識した投資が向いています。


まとめ|東京エレクトロンは「持ち続ける覚悟」が問われる銘柄

東京エレクトロンは、短期売買向きの銘柄ではありません。AI時代の半導体成長を信じ、数年単位で付き合えるかどうかが投資成果を分けます。

業績・財務・配当方針のどれを取っても、日本株の中で頭一つ抜けた存在です。値動きに一喜一憂せず、冷静に積み上げていける投資家にとって、非常に魅力的な企業だと言えるでしょう。

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