2025年の日本株市場では、個人投資家の関心が特定のテーマに強く集まった一年でした。
四季報オンラインが公表している閲覧動向を俯瞰すると、短期的な材料よりも、中長期での成長性や安定性を意識した銘柄選別が進んでいたことがうかがえます。
本記事では、閲覧数が伸びた銘柄群に共通する傾向から、2025年の個人投資家の視点を整理します。

傾向① 防衛・重工関連への関心の高まり
2025年に特に注目を集めたテーマのひとつが、防衛・重工関連です。
三菱重工業やIHIといった重工メーカーは、防衛・航空・エネルギー分野を軸に受注残を積み上げ、安定した業績成長を続けてきました。
背景には、防衛予算の増額という構造的な追い風があります。
特に、高市政権が掲げる安全保障強化や国内産業重視の姿勢は、防衛・重工セクターにとって中長期のテーマとして意識されやすく、個人投資家の関心が集まる要因となりました。
傾向② 半導体・データセンター関連は裾野の広さが評価
AIの普及を背景に、2025年も半導体関連への注目は継続しましたが、特徴的だったのは関心が特定の銘柄に集中せず、サプライチェーン全体に広がった点です。
たとえば、
- 素材分野では 信越化学工業
- 製造・検査装置では レーザーテック や アドバンテスト
- データセンター向けインフラでは フジクラ
など、役割の異なる企業が幅広く閲覧されていました。
AI・データセンターは一過性のブームではなく、産業構造そのものを変えるテーマとして認識され始めた一年だったと言えるでしょう。
傾向③ 大型・安定株と株主還元志向の再評価
2025年は成長テーマと並行して、大型で事業基盤の安定した企業への関心も非常に根強い年でした。
自動車分野では トヨタ自動車、
金融では 三菱UFJフィナンシャル・グループ、
通信では NTT、
資源分野では INPEX など、
日本経済の基盤を支える企業が多く閲覧されたとみられます。
新NISAの定着により、価格変動よりも、配当や長期保有に耐えるかという視点で銘柄を調べる個人投資家が増えたことも、この傾向を後押ししました。
傾向④ テーマ性の強い中小型株にも一定の注目
一方で、テーマ性の強い中小型株にも視線が向けられました。
AI・データ活用分野では データセクション、
暗号資産関連では メタプラネット、
半導体メモリー分野では キオクシアホールディングス など、
話題性や成長ストーリーを持つ企業は、規模に関わらず閲覧数を伸ばしています。
これは、大型株で守りを固めつつ、テーマ株で成長を狙うというバランス型の投資スタイルが、個人投資家の間で広がっていることを示しているように思います。
2025年の閲覧動向から見えた個人投資家像
四季報閲覧データから浮かび上がるのは、短期売買よりもテーマの持続性や政策との相性を重視する個人投資家像です。
- 防衛・重工 × 高市政権の政策方向性
- AI・半導体・データセンターという不可逆的テーマ
- 高配当・安定業績を重視した大型株投資
これらを組み合わせた視点が、2025年の大きな特徴でした。
まとめ
2025年は、個人投資家が話題ではなく背景を読み取りながら銘柄を調べるようになった一年でした。
四季報の閲覧動向は、その変化を端的に示しています。
今後の銘柄選びにおいても、政策・産業構造・株主還元という軸を意識することが、より重要になっていきそうです。
来年はどんな一年になるか、今から楽しみですね。
補足
※本記事は、四季報オンラインが公表している閲覧動向を参考に、特定のランキングや順位を示すことなく、個人投資家の関心テーマを筆者の視点で整理したものです。
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