お盆休み。〈※今日は完全に趣味の記事です〉
家族とのお出かけも終えた午後、実家でゆっくりする時間がありました。
とはいえ特にすることもなかったので、Netflixをなんとなくつけてザッピングしていると目についたのが、『ロングバケーション』。
1996年に放送された、木村拓哉さんと山口智子さん主演のドラマです。
ロングバケーションは子どもの頃に母親が見ていて、当時小学校低学年だった私も半寝状態で一緒に見ていたような記憶がありました。
とはいえ、ストーリーをちゃんと覚えているわけではなく。
懐かしいさからちょっと見てみるかぐらいの気持ちで第1話を再生。
すると冒頭から、白無垢花嫁衣装姿で東京の街を爆走する山口智子さん。
なんだこれは…(笑)そこから見始めたら、止まらない。
こんなにいいドラマだったのか…。と、完全にハマってしまいました。夜から朝かにかけて一気見。
全部見終わった後には、
「ロングバケーション ロケ地」
「山口智子 現在」
「ロングバケーション 脚本」やWikipediaなどを検索。
ドラマを見終わったのに、まだこの世界から抜け出すことができないという感覚のドラマでした。

山口智子さんと木村拓哉さんが、とにかく素敵だった
まず何より、山口智子さんと木村拓哉さん、この2人がとにかく素敵でした。
山口智子さん演じる葉山南は、明るくて、豪快で、姉御肌。それでいて弱いところがあったり、かわいらしいところがあったり。
顔だけではなく、体全体を使って感情を表現するというか、とにかく表情が豊かで、見ていて楽しくなります。
そして木村拓哉さん演じる瀬名秀俊。不器用で、少し頼りないところもあるけれどとにかくいい人。
ピアニストとしてなかなか思うようにいかない姿も含めて応援したくなります。
性格が全然違う2人なのですが、時間経過につれ、二人の呼吸がどんどん合っていき、何気なくソファで話しているだけのシーンでも笑えるし、可愛らしく見ていられます。
ストーリー自体も面白いのですが、この人たちをもっと見ていたいと思わせる画力を感じました。
30年近く経っているのに、覚えているシーンがあった
そして見ていて驚いたのが、あ、このシーン覚えてるという瞬間が何度かあったことです。
当時の私は小学校低学年。内容なんてほとんど理解していなかったと思いますが、不思議と記憶のどこかに残っていました。
特に印象的だったのがスーパーボールのシーン。ほかにも、グランドピアノの椅子で告白の練習をするシーン。
回転扉の前で2人が言い合いになるシーン。ソファで2人が語り合うシーン。そして、最後の名前を呼び合うシーン。
今見ても印象に残る場面が本当に多かったなと思います。
『Close to You ~セナのピアノII~』を覚えていた
そしてもう一つ覚えていたのは、瀬名が弾くピアノのメロディーです。
調べてみると、『Close to You ~セナのピアノII~』という曲でした。
これを聴いた瞬間、ああ、この曲好きだったなぁ…と思い出しました。
当時は曲名なんて当然知りません。小学校低学年の頃にテレビから流れていた音楽を、40歳前になった今でもなんとなく覚えています。
何十年も思い出すことすらなかったのに、メロディーを聴いた瞬間に昔の記憶が戻ってくる。ドラマを見ながら、子どもの頃の自分にも少しだけ再会したような気分になりました。
最後の名前を呼び合うシーンが良すぎた
そして個人的に一番好きだったのが、最後の2人が名前を呼び合うシーンです。
たぶんこのドラマの中でも有名な場面でしょう。ここまでずっと、2人の間には微妙な行き違いがあります。
お互いに大切な存在なのに、タイミングが合わなかったり、別の人が現れたり、離れようとしたりと、そういうものがずっと積み重なってきたからこそ、最後のシーンがものすごく良かったです。それまで積み重なっていたものが一気にほどけていくような感じがしました。
見終わった後もしばらく余韻が残り、今度もう一回最初から見たいなと思っています。最近ドラマを見て、こんな気持ちになったことはなかった気がします。
ロンバケには1996年の空気が詰まっている
そして今回ロンバケを見て、ストーリーと同じくらい面白かったのが、1990年代の空気感です。
とにかくタバコを吸います。家でも吸う。店でも吸う。話すたびに吸う。今ならここでも吸うの?と思うような場所でも普通に吸っているのはかなり衝撃でした。
携帯電話も出てきますが、とにかくデカい。まだ誰もが携帯電話を持っているわけではないので、公衆電話も頻繁に登場します。
家に電話して相手が出なかったら、留守電にメッセージを残す。それで連絡がつかなかったら、もうどうしようもないというシーンもでてきます。
他にも服装や髪型にも、自分がイメージするバブリーな雰囲気が少し残っていたり、「チョベリグ」や「バッチグー」といった、今ではほぼ聞かなくなった言葉も登場。
バツイチやバツイチ子持ちへの周囲の反応なども見ていると、今とは少し違うように感じました。
こういう細かいところを見ているだけでも、1996年ってこんな時代だったんだなと自分が幼い時の日本の時代感を知れるところが面白いなと思いました。
フィルムをバスで届ける。それだけでドラマが生まれる
特に印象に残ったのが、カメラマン杉崎さんの大事なフィルムを南が路線バスで届けに行く場面です。
今なら写真を撮って、データを送信すれば数秒で終わりでしょう。ところが当時は、物理的にフィルムを届けなければならない。
めちゃくちゃ面倒です。でも、その面倒くささがあるから、人が動き、人が動くから、そで何かが起こる…。ただ不便だからこそ生まれる事象が、一段とドラマを面白くしていました。
便利になったけど、不便さから生まれていたものもあった
もちろん私は、昔のほうが良かったと言いたいわけではありません。
スマホはめちゃくちゃ便利です。Googleマップがあれば知らない場所にも行ける。
LINEですぐに連絡できる。写真や動画も一瞬で送れる。
調べたいことがあれば、その場ですぐGoogleで検索できます。実際、ロンバケを見終わった直後にいろいろ検索しましたし、間違いなく、今のほうが便利です。
ただ、ロンバケを見ていると、不便だったからこそ生まれていたものも、確かにあったんだろうなと思いました。
連絡がつかない。相手が今どこにいるのか分からない。
会いたければ、自分から会いに行く。待ち合わせですれ違う。
偶然街で出会う。今ならスマホ一つで解決してしまうことが、当時は解決できません。
それが面倒だったのは間違いありませんが、その不便さが偶然を生んだり、人と人との距離を近づけたりすることもあったのでしょう。
電車やバスに乗れば、みんなスマホを見ている
そんなことを考えていると、今の生活も少し違って見えてきます。
電車やバスに乗ると、みんなスマホを見ています。もちろん私も見ます。
ちょっとした待ち時間があればスマホ。電車を待ちながらスマホ。何か分からなければスマホ。
暇になること自体が少なくなりました。便利です。
でもその一方で、ぼーっと景色を見る時間。何もせず考える時間。
たまたま目に入ったものに興味を持つ時間。そういうものは少し減ったのかもしれません。
1996年の人が、2026年の電車の中を見たらどう思うのでしょう。
みんな小さな画面を見ている光景は、ちょっと恐ろしく見えるかもしれません。
だからといってスマホを手放すつもりは全くありません(笑)が、便利になって得たものがたくさんある一方で、不便だったからこそ存在していたものもあったんだなと。お互いにないものねだりではあるものの、羨ましさも感じました。
何十年経っても、いいドラマはいい
懐かしいなぁくらいの気持ちで何となく再生した『ロングバケーション』。
まさか、ここまでハマるとは思いませんでした。
山口智子さんと木村拓哉さんがとにかく魅力的だったこと。印象に残るシーンがたくさんあったこと。
『Close to You ~セナのピアノII~』のメロディーを、30年近く経った今でも覚えていたこと。
そして、ドラマの向こう側にある1996年という時代の空気にも惹かれたこと。
いいドラマって、何十年経ってもいいんですね。見終わったばかりなのに、もう一回最初から見たいと思っています。
お盆休みに何となくNetflixをつけなければ、ちゃんと見ることはなかったかもしれません。
そう考えると、これも一つの偶然です。
ロンバケを見て不便な時代には偶然があったなんて考えていましたが、便利な時代にも、こういう偶然はちゃんとあるのかもしれません。
とにかく、久しぶりに心に残るドラマを見ました。昔のドラマも、もう少し見てみようかなと思っています。
「これは今見ても面白いよ」というドラマがあれば、ぜひ教えてくださいね。
ここ最近の他の感動体験はゆずのライブです。

