自民党総裁選で、高市早苗氏が新総裁に決まりました。
私はまさにジムで走りながら総裁選の特番をライブで見ていましたが、やはり目が離せませんでした。
非常に僅差でドキドキでした…(走っていたから…?)。
さて、市場関係者の間では「高市総裁の誕生は、株高と円安を後押しする」との見方が広がっています。
特に、経済安全保障を柱に据えた政策スタンスは、成長投資や防衛力強化を通じて日本株全体を押し上げる要因になるとの声が多く、日経平均株価は一段高を試す展開が意識されています。
それともここ最近の株価上昇は織り込み済みであったのか…それは神のみぞ知るところです。

高市総裁が市場に与える3つのインパクト
① 株価:上昇基調
高市総裁は成長投資や防衛・先端技術の支援を積極的に進める方針であり、その姿勢が株価を押し上げる要因として期待されています。
政府調達や補助金と直結する分野が多く、政策発表や報道に敏感に反応するテーマ株は、特に強い物色が想定されます。
中でも「国家戦略級産業」に関連する銘柄は、市場で注目されやすく、投資家からの関心も高まるでしょう。
② 為替:円安圧力
海外からの投資資金流入や金利上昇の観測を背景に、円安トレンドが優勢となる可能性があります。
円安は輸出企業にとって追い風となるため、企業収益の改善を通じて株価の上昇サイクルを生む効果が期待されます。
③ 金利:上昇リスク
成長分野への財政支出や経済安全保障政策の推進により、インフレ懸念が強まることから、長期金利が上昇するリスクがあります。
債券市場にとってはマイナス材料となりますが、株式市場にとっては資金循環を刺激するプラス面として作用する可能性もあります。
高市政権で注目される政策テーマと関連銘柄
量子コンピューター・HPC(高性能計算)
- NEC(6701)、富士通(6702)、フィックスターズ(3687)など
→ 国家レベルでの研究支援や産業活用に直結しており、量子技術や高性能計算の推進は政府の重点政策として位置付けられています。そのため、関連企業は補助金や大型プロジェクトの恩恵を受けやすく、中長期的な業績拡大の期待から株価にもポジティブな影響が見込まれます。
防衛・サイバーセキュリティ
- 三菱重工(7011)、IHI(7013)、FFRIセキュリティ(3692)、ラック(3857)、NTTデータ(9613)など
→ 防衛力強化やサイバー攻撃対策の重要性が増す中、関連企業は政府案件や防衛プロジェクトへの参入機会が拡大。国内外の安全保障ニーズの高まりとともに安定的な受注が見込まれ、これにより株価にも中長期的な成長期待が反映されやすくなります。
宇宙開発
- 三菱重工(7011)、ispace(9348)、スカパーJSAT(9412)など
→衛星通信や宇宙輸送インフラの整備は国家戦略として重要視されており、宇宙開発関連企業は政府支援や民間投資の恩恵を受けやすい状況。将来的な宇宙産業の拡大を見越した市場期待も高く、関連銘柄は政策報道や契約ニュースに敏感に反応しやすくなります。
国土強靭化・インフラ整備
応用地質(9755)、不動テトラ(1813)など
→ 災害対策やインフラ補強の重要性が増す中、関連企業は公共事業や耐震・補強工事の受注拡大が期待されます。政府のインフラ投資や災害復旧計画と連動して業績が安定しやすく、社会的意義の高い事業分野として株価の支えにもなる可能性があります。
投資家が押さえるべき注意点
投資家にとって押さえておきたいポイントとして、まず「テーマ株の値動きの激しさ」が挙げられます。
政策に関連する銘柄は、報道や政府発表一つで大きく上下する傾向があり、短期的な乱高下に巻き込まれるリスクが高いです。
また、全体相場としては高市政権の政策が日経平均株価を押し上げやすい一方で、個別銘柄への投資では慎重なリスク管理が不可欠です。
市場の恩恵を享受できる企業とそうでない企業の差が鮮明になるため、銘柄選別の重要性が増していきます。
また忘れてはならないのが海外要因。
米国金利の動向や地政学リスクの高まりによって、日本市場のシナリオは大きく変化し得ます。
内政によるプラス効果だけに目を奪われず、外部環境の変化にも目を配る姿勢が求められます。
まとめ:高市総裁誕生は「株高・円安」の追い風に
高市総裁の誕生により、市場では次のようなシナリオが強まっています。
- 株価:上昇基調(成長・防衛・先端技術投資が追い風)
- 為替:円安圧力(海外資金の流入期待)
- 金利:上昇リスク(積極財政・インフレ懸念)
特に 量子・サイバー・防衛・宇宙といった「国家戦略級テーマ株」が注目されやすく、短期的な株価の動きに直結する可能性があります。
もっとも、本記事の内容はあくまで予測に基づくものであり、実際の相場は海外市場や不測の事態によって大きく変動し得ます。
投資判断はご自身の責任で行い、政治と市場の動きを楽しむ視点を持つことも大切ですね。
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