小学生の頃、私が一番夢中になっていたゲームソフト。
それはポケットモンスター。
それこそ初めて買ってもらったゲーム機とゲームソフトは、ゲームボーイと『ポケットモンスター赤』でした。
約30年が経った今でも、ゲームを買ってもらった時の感情・ワクワク感、シーンまで鮮明に覚えています。
そして小学校高学年になると、ポケモンカードが学校で流行。
友達とカードを交換したり、対戦したり…と楽しんだものです。
そんな懐かしい思い出があるポケモンですが、今や子どもだけでなく、大人まで夢中になる「投資対象」にもなっています。
1枚で7500万円の価値がつくカードも存在し、副業として年間2500万円を稼ぐ人まで現れるなど、もはやおもちゃの枠を超えた世界が広がっているのです。
今回は、そんなポケモンカードの「プレイヤー」「コレクター」「投資家」の三者の視点から、熱狂の裏側を詳しく紹介します。

ポケモンカード市場の現状
ポケモンカードは1996年に日本で誕生。
現在では16言語、93か国で販売され、累計で750億枚が製造される世界的ヒットコンテンツです。
人気の理由は、「相手の考えを読みながら戦略を立てるゲーム性」や「知らない人ともすぐにコミュニケーションできる手軽さ」。
小学生から50代まで、幅広い世代が楽しめます。
しかし、ここ数年で価格が急騰。
1枚60万円、458万円、そして世界で39枚しかない「ポケモンイラストレーター」は7500万円で取引されるなど、もはやおもちゃの域を超えています。
背景には、海外需要や円安、新型コロナ禍による巣ごもり需要、金融緩和による資金余りなど、さまざまな要素が重なっています。
プレイヤーとコレクターの違い
ポケカを楽しむ人は大きく2つに分かれます。
- プレイヤー:対戦を楽しむ人
- コレクター:カードを集めること自体を楽しむ人
同じカードでも、用途や価値観によって価格は大きく変わります。
ノーマルカードは50円~100円でも、SR(スーパーレア)は2万円以上になることも。
プレイヤーはゲーム性を重視するため、価格差はあまり気にしません。
しかし、コレクターは希少性や状態の良さを重視するため、高額で取引されます。
ポケモンカード投資とは
副業としてポケカを活用する人も増えています。
ネットのニュース記事では、年間で最高2500万円を稼ぐ方も紹介されています。
その方法とは以下の通りだそうです。
投資の仕組み
①店頭で安くカードを購入
②フリマや海外市場で高く販売
③鑑定(グレーディング)によって価値をさらに上げる
鑑定とは、美術品でいう「鑑定書」のようなもの。
カードの状態を10段階で評価し、特別なケースに入れることで信頼性が担保されます。
状態が10点なら価格は何倍にも跳ね上がるため、投資家は状態の良いカードを探し出すことが肝となります。
具体例
ニュース記事で紹介されていた、儲けの具体例を簡潔に紹介すると…
- 1080円で購入したカード → フリマで1万2000円~1万3000円で売却
- 3枚購入で6万円 → 7万円の利益見込み
- 連番やセンタリングなど、わずかな製造差が価格を左右
まさに、株や仮想通貨のように「価値の見極め」と「タイミング」が勝負を分けています。
法的・税務上の注意点
ポケカの転売は、現状では違法ではありませんが、注意点があります。
- 古物営業法:中古品の売買をビジネスとして行う場合は、警察の許可が必要
- 税金:年20万円以上の給与以外の所得は確定申告が必要
投資として参入する場合は、法的・税務的な手続きを怠らないことが重要です。
ポケカ人気の社会的背景
最近では、マクドナルドのハッピーセットでポケモンカードが配布され、大行列や高額転売といった騒動が起きました。
この背景には、単なるカードゲームの人気だけでなく、子ども時代のファンが大人になっても楽しめる「キダルト産業」としての成長があります。
また、任天堂の長期的な支援もあり、ポケモンカードの市場は長い時間をかけて安定して形成されてきました。
つまり、子ども向けのおもちゃが大人の投資対象として注目されるようになったのは、コミュニティの拡大と市場の成熟があったからこそなのです。
ポケモンカード投資の光と影
ポケモンカード投資には、魅力的な部分もあればリスクもあります。
ここで「光」と「影」、そして投資を楽しむための心得を整理してみました。
項目 | 内容 |
---|---|
光 | 高額利益のチャンス、趣味と投資の融合 |
影 | 市場価格は保証されず、一夜で紙屑になるリスクも |
心得 | 価値観とリスクを理解したうえで楽しむ |
※補足説明:「投資」と「趣味」の境界線はあいまいですが、情報を集めて正しく理解することで、楽しみながら副収入を得ることも可能です。
まとめ
ポケモンカードは、かつて子ども向けのおもちゃだったものが、今や大人の投資対象へと変化しています。
プレイヤー、コレクター、投資家と、それぞれの立場によってカードの価値の見え方は大きく異なります。
投資として参入する場合は、法的・税務的な知識をしっかり押さえておくことが不可欠です。
何よりも大切なのは、価値観とリスクを理解したうえで、賢く楽しむことです。
※本記事はポケモンカードを使った副業や投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行い、無理のない範囲で楽しむことをおすすめします。私はプレイヤーとして楽しみたい派です。