我が家には、お出かけ(遠出の場合)の際にスーパーのお菓子コーナーに寄り、好きなお菓子をそれぞれ買うという風習があります。
自分が子どもの頃は、100円あればそれなりに選べて、ちょっとした満足感がありました。
でも今、親として同じようにお菓子コーナーに立つと、100円ではほとんど買えません。
内容量も減って、値段も上がっている。ほんの少しの違いのようでいて、確実に時代は変わっています。
三が日で出かけたガチャのお店に衝撃を受けたことも記憶に新しいです。
大人は仕方ないと思って受け入れていますが、子どもたちはまだその理由を知りません。
ただ、この物価の変化は一時的な出来事ではなく、これからの時代を考えるうえで避けて通れないテーマです。
だからこそ、この子たちに、ちゃんとお金の話をしてあげないといけないと、と思うのです。

■物価はどうなっているのか
ここ数年で、私たちの生活は確かに変わりました。
2022〜2025年にかけて、日本のコアCPI(生鮮食品除く)はおおむね2.5〜3%台で推移し、累積でも大きく上昇しました。
一方で、2026年に入ると状況は少し落ち着いてきています。
CPI状況
- 2026年1月:総合CPI 約+1.5%
- コアCPI:約+2.0%
と、インフレは鈍化傾向にあります。
日銀も2%前後の安定的なインフレを目標としており、極端な物価上昇が続く局面ではありません。(イランの影響は不確定ですが。)
ただし重要なのは、昔のようにどんどん安くなる前提は、もう成り立ちにくいという点です。
物価は上がったあと、完全には戻らないことが多いです。
■実は、給料も動いている
物価高の話になると苦しいだけに寄りがちですが、現実はもう少しバランスがあります。
2024〜2025年の春闘では、平均5%前後の賃上げが続き、実質賃金も改善傾向が見られています。
つまり、物価は上がったけれども、入も少しずつ上がり始めているという状態です。
■学校ではお金の本質はどこまで教わるか
最近は学校でも金融教育が強化されています。
金融教育
- 小学校(2020〜)
- 中学校(2021〜)
- 高校(2022〜)では資産形成が必修化
内容自体は確実に前進しています。
ただFP協会調査などでも指摘されている現場感として、
課題点
- 授業時間は数時間程度
- 教員側の専門知識にばらつき
- 投資リスクやインフレの本質までは浅い
という課題もあります。
だから結論はシンプルで、学校だけではなく家庭での金融教育も必要(重要)になってくると思うのです。
■将来困らない子に必要な4つの力
では、物価高の時代でも困らない子に育つためには、何が必要でしょうか。
大きく分けて、4つの力だと考えています。
① お金の価値を理解する力
「どうして同じお菓子なのに、前より高くなったのかな?」
こうした問いを持てるかどうかで、見える世界は変わります。(日常の会話の中で、なおかつ話題にできそうなときだけで十分だと思います。)
物の値段は、ただ決まっているわけではなく、原材料の価格、為替(円安・円高)、人件費や物流コストなどさまざまな要因で動いています。
この値段の裏側を考えるクセがつくと、ニュースの見方や社会の理解が一段深くなります。
お金を数字としてではなく、社会とつながったものとして捉える力です。
② 使い方を考える力
欲しいと必要は似ているようで、まったく違います。
たとえば、今すぐ必要なものなのか。他で代用できないか。本当に満足につながるのか。
こうした視点を持てるだけで、お金の使い方は大きく変わります。
大人でも難しいテーマですが、子どものうちから少しずつ考える経験を積むことで、無駄遣いは確実に減っていきます。
お金の量ではなく、使い方の質を高める力です。
③ 増やす発想
これからの時代は、お金を貯めるだけでなく、働く・貯める・増やすの3つで考えることが重要になります。
ただし、増やすという考え方には注意が必要です。
投資には必ずリスクがあります。
これらを知らずに始めると、増やすつもりが減らすことにもなりかねません。
そのうえで、2024年から始まった新NISAのように、長期・積立・分散を前提とした制度も整ってきています。
大切なのは、投資を確実に増えるものではなく、リスクを取りながら増える可能性があるものとして正しく理解することです。
④ 稼ぐ力
そして、見落とされがちですが最も重要なのが稼ぐ力です。
どれだけ節約や投資を工夫しても、収入そのものが伸びなければ限界があります。
こうした力は、長い目で見ると物価の影響以上に効いてきます。
最近では副業や複数の収入源を持つことも特別なことではなくなってきました。
お金を守る・増やすだけでなく、自分で生み出す力を育てることが、これからの時代には欠かせません。
■家庭でできる具体的な関わり方
特別なことは必要ありません。日常の中でできることで十分です。
何より大事なのは、親自身が学ぶ姿勢を見せることです。
完璧に教えようとする必要はありません。一緒に考える、一緒に知るだけで十分だと思います。
子どもは、言葉以上に行動を見ているので、日々のちょっとした関わりが、将来の大きな差につながっていきまs。
■一番伝えたいこと
「知らないこと」は確かにリスクです。でも、それ以上に大事なのは一緒に学び続ける姿勢だと思います。
物価はコントロールできませんが、考え方と行動は変えることができます。
そして、稼ぐ力や守る力、社会制度の理解。こうしたものも含めて、生きる力として伝えていく必要があります。
■まとめ
物価の動きはこれからも続きますが、一方的に苦しくなる話ではありません。
収入も増えてきていて制度(新NISAなど)も整ってきています。
その中で、何も知らずに生きるか、少しずつ理解していくか。この差は確実に広がります。
学校だけに任せるのではなく、日常の中で少しずつ話していくこと。
それが、子どもたちが将来困らないための一番現実的な準備だと思います。

