2026年2月9日、東京株式市場は大幅続伸しました。日経平均株価は前週末比2110円超高の5万6363円94銭で取引を終え、史上最高値を更新。一時は5万7000円台に乗せる場面もあり、高市旋風で市場は活況に沸いています。
私も保有株の含み益が拡大し、幻とは分かっていますが、初の資産1.4億に到達しました。(こないだ1.3億になったばかりなのに…。)
資産評価額の上昇、これは素直に嬉しいです。しかし、資産形成期にある私にとっては、複雑な心境の方が勝ってしまいます。株価上昇はもちろん歓迎すべきことなのでですが、あまり嬉しくないと感じる理由がいくつかあります。
私は現在、45歳での早期リタイア(FIRE)を視野に入れた資産形成を進めています。ほぼ毎月銘柄を購入しor積み立て、長期保有を基本としつつ、着実に不労所得を増やす戦略を取っています。市場全体の盛り上がりに流されず、自分のペースを守ることを大切にしています。
この記事では、そんな立場から日経平均最高値更新に対する複雑な思いを、具体的に3つの理由で整理します。同じように配当重視やFIREを目指す方々に、少しでも共感や新しい視点をお届けできれば幸いです。

資産形成期のKPIは株価ではなく「税引き後配当金」
資産形成期において、私がもっとも重視している指標は株価ではありません。
あくまで税引き後で受け取れる配当金の金額です。
株価が上昇すれば、資産評価額は増えます。しかし、それは帳簿上の数字が増えただけであり、日々の生活を直接的に豊かにしてくれるわけではありません。一方で配当金は、再投資にも生活費にも使える実際に使えるお金です。
株価上昇と配当増加の違い
| 指標 | 増えたときの意味 | 生活への影響 |
|---|---|---|
| 株価 | 評価額が増える | 売却しない限り実感しにくい |
| 配当金 | 現金収入が増える | 自由度が直接高まる |
私の資産形成期の目的は、資産額を誇ることではなく、将来的に安定したキャッシュフローを得ることにあります。そのため、株価上昇よりも増配や配当総額の増加の方が、私にとっては重要な意味を持ちます。
理由①:自分のKPIは株価ではなく「税引き後配当金」だから
日経平均が最高値を更新したと聞くと、多くの人は資産が増えたと感じます。勿論私もそうです。しかし、配当重視の立場から見ると、必ずしも喜ばしい話ではありません。
株価が急上昇すると、配当利回りは相対的に低下します。つまり、同じ金額を投資しても、将来受け取れる配当金が少なくなる可能性が高まるのです。資産形成期においては、高い株を持つことよりも、多くの配当を生む資産を育てることの方が重要です。
その意味で、株価上昇局面は必ずしも自分のKPIを改善してくれるわけではありません。
理由②:株価上昇局面では良い銘柄が買い増しにくくなる
日経平均が最高値圏にあるということは、多くの優良銘柄も高値水準にあるということです。すると、次のような状況が生まれます。
- 割安に見える銘柄が減る
- 配当利回りが下がる
- 今は高いのでは?という心理的ブレーキがかかる
すでに十分な資産を持っている人にとっては、株価上昇は朗報です。しかし、これから資産を積み上げていく段階の人にとっては、仕込みにくい環境とも言えます。
フェーズ別に見た株価上昇の意味
| 投資フェーズ | 株価上昇の意味 |
|---|---|
| 資産形成期 | 買い増ししにくくなる |
| 資産活用期 | 評価額増加で安心感が出る |
同じニュースでも、立場によって受け取り方は大きく異なります。
理由③:高値圏での新規投資が長期リターンを圧縮しやすいから
三つ目の理由は、高値圏で投資を続けることによる長期的な期待リターンの低下です。
資産形成期は、まだ多くの投資期間が残っています。複利の力を最大限に活かすには、なるべく割安な水準で資金を投入したいところですが、市場が最高値圏にあるとそれが難しくなります。
歴史的に見ても、株価指数が史上最高値を更新した後には、調整局面が入るケースが少なくありません。今回の上昇も、自民党大勝という政策期待が大きく寄与していますが、過熱感が強まれば反動も大きくなり得ます。
冷静に考えれば、高値で買った分のリターンは、将来的に横ばいや下落で目減りするリスクを伴います。また、市場全体の楽観ムードは心理的なプレッシャーにもなります。みんなが買っているのに自分だけ様子見するのか?とFOMO(取り残される恐怖)が芽生え、無理に手を出すと規律が乱れやすくなります。
さらに、配当再投資の観点でも不利です。利回りが低下した環境で再投資を続けると、雪だるま効果が弱まり、目標とする配当金到達時期が遅れます。これはFIREを目指す人にとって、時間という貴重な資源のロスでもあります。
こうした点から、日経平均の最高値更新は市場の強さを示す一方で、私のような買う側の立場では慎重さを求められるシグナルにも感じられます。
それでも前向きに:自分のペースを守る重要性
ここまで複雑な理由を述べてきましたが、決して日本株や市場上昇を否定しているわけではありません。むしろ、長期的に日本企業の成長を信じています。企業ガバナンスの改善や株主還元強化の流れは歓迎すべきですし、最高値更新自体は経済の好循環を示すポジティブな材料です。
ただ、資産形成期の私にとっては、市場の短期的な熱狂に振り回されず、自分のKPIに忠実であることが大切です。株価が上がっても焦らず、増配企業を丁寧に選んで積み立てを続ける。利回りが低下しても、質の高い銘柄を長期保有し、配当の絶対額を増やす。株価指数の上昇に一喜一憂するのではなく、自分は何のために投資しているのかを明確にし、心の平穏を保つことを改めて肝に銘じておきたいです。
まとめ:日経平均最高値でも、見るべきは自分のKPI
日経平均最高値があまり嬉しくない理由は、次の3つに集約できます。
- 自分のKPIは株価ではなく税引き後配当金だから
- 株価上昇で優良銘柄が買いにくくなるから
- 高値圏での投資は長期リターンを圧縮しやすいから
資産形成期の投資とは、いくら増えたかを競うゲームではなく、いくら生み出す資産を作れたかを積み上げる作業です。(あくまで私にとって。)
指数の最高値に振り回されるよりも、自分の配当額と投資方針に目を向けること。それが、長く続く資産形成を支える、堅実な態度だと私は考えています。私自身も、今日の市場高騰を冷静に受け止めつつ、着実に配当金を積み上げていきます。
今回の記事では、日経平均が最高値を更新しても、資産形成期の立場では複雑な気持ちになる理由を整理しました。
株価よりも配当というKPIを重視する投資では、何を買うか、どのくらい必要か、税金をどう考えるかといった実践面がより重要になります。
✔ 配当を軸にした投資戦略を具体的に知りたい方は
✔ 配当金で生活するには現実的にいくら必要なのか知りたい方は
✔ 私自身が2026年にどんな方針で投資しているのか知りたい方は
も参考にしてみてください。
日経平均の数字に振り回されるよりも、自分は何のために投資しているのか、どんな収入源を作りたいのかを見つめ直すことが、資産形成期には何より大切だと感じています。
市場の熱狂とは少し距離を置きながら、これからも淡々と、配当という形で積み上げていきたいと思います。



