FIRE(経済的自立・早期リタイア)を目指す人の多くは、株式投資で資産形成を進めていることだと思います。
ただ、配当金だけでは不安を感じ、「不動産投資もやってみたい」と考える方も少なくないのではと思うのです。
というもの、私自身もFIREを意識し始めたとき、不動産投資に強く惹かれました。
物件を買えば毎月家賃収入が入ってくる…そんなイメージは、配当金生活に直結しているように見えたからです。
しかし調べれば調べるほど、実物不動産のハードルやリスクの大きさを実感しました。
Youtbeの不動産Gメン滝島さんのチャンネルは定期的に視聴していのですが、そのリアルな実態に震え慄いています。
不動産投資は、知識のない者が軽い気持ちで飛び込む世界ではないなと思わされます。
学びを怠った者に待ち受けているのはリスクのみ、といっても過言ではないでしょう。
そこでたどり着いた一つの答えが「J-REIT(不動産投資信託)」です。
この記事では、FIREと不動産投資の相性、実物投資の魅力とリスク、そして最終的に私がJ-REITを推す理由を整理してみたいと思います。

不動産投資の魅力(FIREとの相性)
不動産投資はFIREを目指す人にとって、株式とはまた違った魅力があります。
インカムゲインによる安定したキャッシュフロー
家賃収入は毎月の生活費を補う安定的なキャッシュフローになります。
配当金と同じように「働かなくても入ってくるお金」として、FIRE生活に直結する収入源となります。
ローンを活用した資産形成の加速
不動産投資では借入(ローン)を利用できるため、自己資金が少なくてもレバレッジをかけて資産形成を加速できます。
株式投資にはない大きな特徴です。
インフレに強い資産であること
物価が上昇すると、家賃や物件価格も上がりやすい傾向にあります。
インフレ局面で現金の価値が目減りするリスクを軽減できるのは、不動産ならではの強みです。
株式と異なる値動きによる分散投資効果
不動産は株式市場と完全には連動せず、異なるリスク特性を持っています。
そのため、株式と組み合わせることでポートフォリオ全体の安定性を高める効果があります。
これらはFIREとの相性が良く、「配当金+家賃収入」という二重の収入源を実現できる点が大きな魅力です。
不動産投資のリスクと注意点
一方で、実物不動産にはリスクや手間も多いのが現実です。
空室リスクによる収入減少
入居者が見つからなければ家賃収入はゼロになります。
需要が読みにくい地域では、空室リスクがFIRE生活に直撃する可能性があります。
維持コストの負担
修繕費や管理費、固定資産税など、不動産には持っているだけでかかるコストが存在します。
これらが収益を圧迫する点は軽視できません。
金利上昇によるローン返済額の増加
借入をしている場合、金利が上昇すると返済額が増え、キャッシュフローを圧迫します。
ローンを利用する際は将来の金利リスクを見込む必要があります。
資産価値の下落リスク
立地や築年数を誤ると、資産価値が下がり売却益どころか損失につながる可能性があります。
特に地方や人口減少地域では注意が必要です。
「完全なる不労所得」というよりは、実際には経営の要素が強い投資だと感じました。
FIRE後に手間をかけたくない人にとっては、逆に負担になりかねません。
不動産投資の種類と特徴
不動産投資といっても、手段はいくつかあります。
ワンルームマンション投資
少額から始めやすく初心者向けですが、利回りは低めで、空室が出ると収益性が大きく下がります。
先述しましたが、Youtubeの不動産Gメン滝島さんのチャンネルにこの事例はたくさんあります。
私は絶対に手を出しません…。(勿論良物件も存在するのでしょうが…。)
アパート・戸建て投資
利回りは高めですが、物件価格も高く、管理や修繕の負担も大きいのが特徴。経営的なスキルも必要になるようです。
J-REIT(不動産投資信託)
株式と同じように証券取引所で売買でき、少額から投資可能。
流動性が高く、複数の不動産に分散投資できる点で、FIREとの相性が非常に高いといえます。
この中で、FIREとの親和性を考えると、最も現実的で効率的なのは J-REIT だと考えています。
FIRE×不動産投資の戦略 ― J-REITを推す理由
FIREを目指す上で、私が実物不動産ではなくJ-REITを選んだ理由をまとめます。
少額から始められる
数万円単位で購入できるため、株式投資の延長線上で気軽に取り組むことができます。
大きな借金を背負う必要もありません。
流動性が高い
証券取引所で売買できるため、必要になればすぐに売却可能。
FIRE後の生活費を柔軟に引き出せるのは大きな安心材料です。
高配当性が期待できる
J-REITは利益の90%以上を分配する仕組みになっており、平均で3〜5%程度の分配金利回りが期待できます。
株の配当と並ぶ「インカム投資先」として優秀です。
分散投資効果が高い
オフィスビル、住宅、商業施設、物流倉庫など、1銘柄で幅広い不動産に投資できます。
実物不動産のように一物件にリスクが集中しない点が安心です。
完全放置できる
管理や修繕などの手間は一切不要で、投資家は分配金を受け取るだけです。
FIRE後に大切にしたい「時間」を奪われない投資先といえます。
東証REIT指数
東証REIT指数の10年チャートです。
2021年から2025年まで、2200から1600まで下落。
2025年からは大きく上昇中ですが、一旦の陰線出現ですが、移動平均線は悪くない形です。

6. まとめ
不動産投資はFIREを目指す人にとって大きな武器になり得ます。
知識を身につけ、情報と経験を蓄えることができれば、不動産投資は最強の武器になります。
ただ、実物不動産は「収益性の高さ」と引き換えに「手間とリスクの大きさ」があるのも事実で、再現性には疑問符が付きます。
その点、J-REITは少額・高配当・分散・流動性という点で、FIREとの相性が非常に高い投資先です。
私自身、不動産投資に興味を持った結果、最終的に「FIREの現実解はJ-REIT」という結論に至りました。
現在私が保有しているのは平和不動産リートや、日本都市ファンド、投資法人みらい、サムティ・レジデンシャルリート、積水ハウスリート、イオンリートなどなど、多銘柄をホールドしています。
支払い月が分散されるのも配当金再投資にとっては魅力なんですよね。
株式投資に加えてJ-REITを組み合わせることで、安定したインカムを確保し、FIRE後の生活をより安心なものにできるでしょう。
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