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資産1.5億円あればFIREできる?手取り・生活費・教育費まで踏まえ独身・夫婦・子育て世帯別シミュレーション

先日、30代最後のタイミングで資産1億5,000万円に到達しました。

20代前半に投資を始めた頃は、1億円という数字ですら現実味がありませんでした。それでも、長期・分散そして、コツコツと資産形成を続けた結果、一つの大きな節目を迎えることができました。

資産1.5億円に達すると、もう仕事を辞めてFIRE生活が送れるのでは?と思われる方も多いでしょう。

実際に、資産1.5億円を年4%で運用できれば、年間600万円。課税口座で受け取る配当金であれば税引後でも年間約478万円(月約40万円)の収入が期待できます。

しかし、実際にFIREを考え始めると、会社員時代には意識しなかった国民健康保険料や国民年金、教育費、インフレなど、資産額だけでは判断できない現実も見えてきます。

そこで今回は、資産1.5億円でFIREすると実際の手取りはいくらになるのか、さらに独身・夫婦・子ども2人世帯それぞれの生活をシミュレーションしながら、リアルなFIRE生活について考えてみたいと思います。


【前提】資産1.5億円を年4%運用した場合のリアルな手取り

税引前600万円、税引後約478万円がひとつの目安

まずは基本となる数字です。

資産1億5,000万円を年4%で運用できた場合、

1億5,000万円 × 4% = 年間600万円

月額では約50万円になります。

しかし、課税口座で保有する上場株式やETFの配当金には約20.315%の税金がかかります。

そのため、実際の手取りは

税引前:年間600万円(月約50万円)

税引後:約478万円(月約40万円)

がひとつの目安になります。

なお、新NISA口座で保有している資産からの配当金や売却益は非課税です。そのため、NISA枠を活用している分だけ手取りは増えます。

ただし、資産1.5億円規模になると、新NISAの非課税枠だけで全資産を保有することは難しく、多くの方は課税口座との併用になるでしょう。


社会保険料は人によって大きく変わる

FIRE後に見落とされがちなのが社会保険料です。

会社員時代は会社が半分負担してくれていた健康保険や厚生年金ですが、退職後は、国民健康保険と国民年金を自分で負担することになります。

2026年度の国民年金保険料は、1人あたり月17,920円です。

一方、国民健康保険は前年所得や自治体によって大きく異なります。

また、上場株式などの配当金は申告不要制度を利用すれば、国民健康保険の所得割に反映されないケースも多くあります。

つまり、

ポイント

  • 退職直後は会社員時代の所得が反映され、保険料が高くなりやすい
  • 数年後は申告方法や自治体によって負担を抑えられるケースもある
  • 家族構成によっても負担額は大きく変わる

ということです。

そのため、FIRE後の実際に自由に使えるお金は一律ではありません。

月30万円台前半から40万円近くまで幅があると考えておくのが現実的でしょう。


【世帯別シミュレーション】資産1.5億円でどんな暮らしができる?

独身ならかなり余裕のあるFIRE生活

独身であれば、資産1.5億円はかなり心強い水準です。

例えば、

家賃:12万円

食費:6万円

光熱費・通信費:3万円

趣味・旅行:8万円

その他:5万円

合計34万円程度。

地方や郊外であればさらに余裕が生まれ、資産を取り崩すことなく暮らせる可能性も高いでしょう。

もちろん、都心のタワーマンションに住み、高級車を所有し、頻繁に海外旅行へ行くような生活を目指すのであれば話は別です。

しかし一般的な生活水準であれば、お金に縛られない暮らしを実現できる資産額と言えます。


夫婦2人なら自由度の高い生活が可能

夫婦2人の場合も十分現実的です。

例えば、

住居費:10万円

食費:8万円

光熱費:3万円

趣味・旅行:6万円

日用品など:5万円

合計約32万円。

住宅ローンが完済している、あるいは住居費を抑えられる環境であれば、旅行や趣味も十分楽しめるでしょう。

一方で、毎年何度も海外旅行へ行く、高額な住居費がかかるなど生活水準を上げれば、その分だけ余裕は少なくなります

FIREでは、いくら稼げるか以上に、どんな生活を送りたいかが重要です。


子ども2人世帯は教育費が最大のポイント

子育て世帯でも、資産1.5億円があればFIREは十分視野に入ります。

ただし、一番の課題は教育費です。

例えば、

住居費:12万円

食費:10万円

光熱費:3万円

教育費・習い事:6万円

日用品・保険など:5万円

合計36万円、普段はこの程度で収まる家庭も多いでしょう。

しかし、注意すべきなのは教育費のピークです。

私立中学校・高校への進学や、大学進学・一人暮らしが重なると、教育費は一気に膨らみます。

特に私立大学+一人暮らしでは、学費と生活費を合わせて年間200万円以上かかるケースも珍しくありません。

これが子ども2人分重なると、配当金だけでは不足する年が出てくる可能性があります。

そのため、子育て世帯では、

ポイント

  • 教育資金を別に準備しておく
  • 教育費のピークだけ資産を一部取り崩す
  • 月5〜10万円程度のサイドFIRE収入を確保する

といった対策を考えておくと安心です。


暴落が来ても生き残るポートフォリオ戦略

配当中心は精神的に安心しやすい

FIREでは有名な4%ルールがあります。

ただ、暴落時でも資産を取り崩し続けることに精神的な負担を感じる人は少なくありません。

例えば資産が1.5億円から1億円まで減った状況で、生活費のために株を売るのは、多くの人にとって簡単ではないでしょう。

その点、高配当株や高配当ETFを組み合わせた運用では、株価が下落しても配当金が入り続けるケースも多く、生活費を株式売却だけに頼らなくて済むという安心感があります。

私自身も、高配当株投資を続けている理由の一つがこの心理的なメリットです。

ただし、高配当株中心の運用には注意点もあります。

一般的には、長期のトータルリターンでは市場全体のインデックスに劣後する可能性がありますし、企業業績によっては減配・無配となるリスクもあります。

配当があるから絶対安心ではなく、メリットとデメリットの両方を理解したうえで資産配分を考えることが大切です。


現金2〜3年分があると安心感が大きい

私は、FIRE後は現金をある程度持っておくことも重要だと考えています。

目安としては、生活費2〜3年分を現金や預金、あるいは価格変動の小さい資産で確保しておくと安心です。

暴落が来ても、配当金、現金、必要に応じて債券、この3つがあれば、焦って株を売る可能性は大きく減ります。

F暴落が来ないことを期待するのではなく、暴落が来ても耐えられる仕組みを作ることが重要になります。


インフレも忘れてはいけない

FIREは数十年単位の計画になります。そのため、インフレの影響も無視できません。

仮に年2%のインフレが続けば、20年後には現在100万円で買えるものが、およそ150万円近く必要になります。

つまり、同じ600万円でも実質的な購買力は少しずつ低下していくということです。

そのため最近では、4%ルールより保守的に3〜3.5%程度を目安に資産計画を立てるべきという考え方も増えています。

また、60歳以降は公的年金の受給が始まるため、FIRE初期と老後ではキャッシュフローも変わってきます。

長期の資産計画では、インフレと公的年金の両方を織り込んで考えることが大切です。


まとめ|資産1.5億円は「人生の選択肢」を大きく広げる金額

資産1億5,000万円は、多くの人にとってFIREが現実味を帯びてくる大きな節目です。

ただし、実際の難易度は、

FIREの難易度

  • 家族構成
  • 教育費
  • 税金や社会保険の最適化
  • インフレへの備え
  • ポートフォリオの設計

によって大きく変わります。

独身や夫婦2人であれば比較的ゆとりのあるFIREを実現しやすい一方、子育て世帯では教育費のピークをどう乗り越えるかが成功のカギになります。

私自身、30代最後で資産1億5,000万円に到達しましたが、だからといって今すぐ仕事を辞めようとは考えていません。

いつでも辞められるという選択肢を持てたことで、仕事への向き合い方や人生の自由度が大きく変わったと感じています。

FIREは、仕事を辞めることがゴールではなく、働くかどうかを自分で選べる状態になることが一つの価値なのだと思います。

もし資産1.5億円でFIREを考えているなら、まずはご自身の生活費、教育費、税金や社会保険、そして将来のライフプランまで含めて、一度シミュレーションしてみることをおすすめします。その積み重ねが、自分にとって本当に安心できるFIREの実現につながるはずです。

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