資産形成

FIRE直後の追証と借入|キオクシア急落が教えてくれた退場しない投資

昨日、Xで非常に話題になっていた投稿がありました。

FIREを達成したばかりのある家庭が、信用取引による追証への対応に追われ、一時的に借入を行ったという内容です。

投稿は瞬く間に拡散され、多くの投資家から信用取引は怖い、退場しないことが一番大切といった声が相次ぎました。

もちろん、SNS上の投稿だけで事実関係のすべてを断定することはできません。また、当事者の事情は本人にしか分からず、個人が特定されるような詮索をする意図もありません。

それでも、この出来事はFIREを目指す人、そして資産形成を続ける人にとって、大きな教訓になる出来事だったと感じています。


FIRE達成直後に起きた衝撃の出来事

話題となったのは、子育てをしながら資産形成を続け、夫婦でFIREを達成したと発信していた投資家の投稿でした。

インデックス投資を軸に資産を築きながら、一方で信用取引や短期売買にも取り組んでいたようです。

ところが、2026年7月の急激な株価下落によって状況は一変します。

SNSに投稿された内容では、

状況が一変

・1日で約450万円の損切り
・年間では約2,000万円近い損失
・追証が発生し、一時的な資金として借入を利用
・投資信託を解約して返済する予定

といった内容が綴られていました。

さらに、お金の問題をきっかけに家庭内でも口論になった様子が投稿され、多くの投資家が胸を痛めました。

私が今回、本当に怖いと感じたのは450万円という損失額だけではありません。

資産を増やすための投資が、家族のお金をかき集め、借入を行い、家庭内の空気まで変えてしまったことです。

投資の失敗は、お金だけで終わるとは限りません。

率直に、家族との信頼関係や精神的な余裕まで失ってしまえば、それは資産形成として成功とは言えないのではないかと感じました。


AIブームを象徴したキオクシアの熱狂と急落

今回の背景にあったのが、2026年最大級の話題株となったキオクシアです。

2024年12月の上場時は約1,440円だった株価は、AI向けNANDフラッシュメモリ需要への期待から急騰。

2026年6月には最高値11万2,700円まで上昇し、上場時から約78倍という驚異的な値上がりを記録しました。

時価総額では一時トヨタを上回るほどの熱狂ぶりで、AIスーパーサイクルの象徴とも言われていました。

しかし、その熱狂は長くは続きません。

AI関連株全体の調整や半導体株安などが重なり、株価は急落。

2026年7月29日の終値は3万8,380円となり、わずか1か月余りで最高値から約66%下落しました。

信用買い残も非常に積み上がっていたため、追証による強制決済がさらに売りを呼び、売りが売りを呼ぶ状態となっています。

相場ではよく言われますが、熱狂は永遠には続きません。


信用取引は利益も損失も何倍にもなる

信用取引では、自分の資金以上の金額を取引できます。

そのため、思惑どおりに株価が動けば利益は大きくなります。

一方で、逆方向へ動けば損失も同じように膨らみます。

さらに怖いのが追証。

一定以上損失が膨らむと、数日以内に現金を用意しなければならず、間に合わなければ証券会社によって強制決済されます。

自分が売りたくないタイミングでも売却せざるを得ません。

現物投資なら、時間を味方につけるという選択肢がありますが、信用取引ではそれが許されない場面があります。

さらに怖いのは、その資金を用意するために借入へ頼ってしまうことです。

消費者金融などの金利は年15〜18%前後となるケースもあり、短期間のつなぎだったとしても利息負担は決して小さくなく、何年もかけて積み上げた複利の効果を、高金利の借入によって打ち消してしまう可能性もあります。

投資でリスクを取った結果、高い金利を払う状況になる。

これは資産形成として、本来目指していた姿とは正反対の姿でしょう。


FIRE後に本当に必要なリスクだったのか

FIREの目的は、お金を増やし続けることではありません。

本来は、時間の自由・精神的な自由・家族との時間、こうした安心して暮らせる人生を手に入れることが目的のはずです。

ところが信用取引では、毎日相場を気にし、追証を心配し、ときには夜も眠れなくなることがあります。

私個人としては、FIREを達成した直後にレバレッジをかけ、値動きの大きい銘柄へ大きく資金を投じることは、FIREで手に入れたはずの安心を自ら手放す行為に映ります。

信用取引そのものを否定するつもりはなく、短期売買やヘッジなど、有効に活用している投資家もいます。

ただ、資産形成やFIREという視点で考えたとき、やはり過度なレバレッジとは距離を置くべきだと考えます。

これは誰かを批判したいからではありません。相場に絶対はなく、同じ状況になる可能性は私にも誰にでもあるからです。だからこそ、今回の出来事を自分ならどうするかという視点で考えることが大切だと思いました。


私自身も信用取引を利用しています

私も、総資産の2%以内の範囲ではありますが、信用取引は活用しています。

現在も信用建玉がありますし、トータルではプラスですが、過去には最大で30万円を超える含み損を抱えたこともありました。

だからこそ、今回の出来事を他人事とは思えませんでした。

私が常に意識しているのは、信用維持率を高く保つこと。

そして、買い過ぎない・余力を残す・最悪のケースを想定しておくということ。

信用取引は便利な制度ですが、一歩間違えれば生活そのものに影響します。


最悪のケースを想定できる投資を

今回のケースは極端に見えるかもしれません。

しかし、信用取引によって追証が発生し、借入や強制決済に追い込まれるケースは決して珍しくありません。

市場に長く居続けるためには、勝てるかどうかより先に、最悪のケースでも生活は守れるかをシミュレーションしておく必要があります。

資産形成は短距離走ではなく、何十年も続くマラソンです。

途中で退場してしまえば、その先の複利も配当も、すべて失ってしまいます。

それでは、SNS上の個人投資家の反応を見ていきましょう。

掲示板風まとめ

1: 名無しさん
信用取引はアカンね。

2: 名無しさん
FIREしたなら現物だけにすべきですねぇ…。

3: 名無しさん
FIRE直後に信用取引で追証、さらに借入まで重なるのは、「信用取引は怖い」を身をもって示してるレベルやな。

4: 名無しさん
含み益と実際に使えるお金は別物って、ほんま大事。

5: 名無しさん
FIREしてるのに個別株デイトレ、しかも信用とか意味がわからなさすぎてすごい。

6: 名無しさん
利益を増やすための投資が、借入や家庭内トラブルにつながるのは本末転倒だと思う。

7: 名無しさん
夫婦でFIREした人が追証になって借入までしてるの見ると、信用取引の怖さが現実になってるな…。

8: 名無しさん
FIRE達成した直後にこれとか、人生のジェットコースター感が強すぎる。

9: 名無しさん
追証払えなくなる取引してる時点で、リスク取りすぎだったんじゃないかな。

10: 名無しさん
自分は現金以上の建て玉は持たない。最悪全部現引きできる範囲でしか信用はやらない。

11: 名無しさん
お金の言い争いを子どもが見てしまうのが一番つらい…。

12: 名無しさん
信用取引って、相場が逆に動いた瞬間に「資産を増やす」じゃなく「生活そのもの」を巻き込むリスクがあるんだよね。

13: 名無しさん
こういう実例を見ると、「退場しないこと」が投資で一番大事なんだと改めて思う。

14: 名無しさん
FIRE後の無収入状態で信用取引は、自分なら絶対やらない。

15: 名無しさん
退職後のポートフォリオは、下落に耐えられる現物主体が鉄則だと思う。

16: 名無しさん
レバレッジを取るなら、むしろ現役時代のほうがまだリスクを負えるよね。

17: 名無しさん
この事例は「FIRE=自由」の難しさを考えさせられる出来事だった。

18: 名無しさん
悪いのは信用取引じゃなくて、リスク管理だと思う。

19: 名無しさん
収入を株に頼る生活なのに、その株でさらにレバレッジかけるのは怖すぎる。

20: 名無しさん
ボラティリティの高い銘柄で勝ち続けられる人なんて、本当に一握り。

21: 名無しさん
借金してまでポジション維持する状況になった時点で、もう投資じゃなくなってる気がする。

22: 名無しさん
信用取引は利益を大きく狙えるけど、人生を一瞬で壊すリスクもある。

23: 名無しさん
投資は「勝てるか」じゃなく、「負けても耐えられるか」を先に考えるべき。

24: 名無しさん
余裕資金・リスク管理・無理のないポジションサイズ。本当にこれに尽きる。

25: 名無しさん
11万円超えてた頃、「信用なら100株買える」って飛びついた人、多かったんだろうな…。

26: 名無しさん
キオクシア見てると、やっぱり信用取引は怖い。自分は現物だけでいい。

27: 名無しさん
信用やってる人、数百万円単位でやられてる人結構いそう…。

28: 名無しさん
「反省してもう信用取引は封印です。本当涙出た。」
本人のこの投稿が一番刺さった。

29: 名無しさん
「初めて借金した。」
この一文が重すぎる…。

30: 名無しさん
「旦那と大喧嘩しすぎて頭痛い。」
投資の失敗は、お金だけじゃ済まないんだな。

31: 名無しさん
「絶対立て直す。」
この言葉どおり、もう一度落ち着いて立て直してほしい。

32: 名無しさん
信用の怖さを知るには高すぎる授業料だった…。

33: 名無しさん
信用買い残が積み上がると、追証売りでさらに下がる悪循環になるのが怖い。

34: 名無しさん
市場に残っていれば回復局面も来る。退場したらそこで終わり。

35: 名無しさん
レバレッジは控えめに。特にFIRE後は。

36: 名無しさん
資産形成は短距離走じゃなくマラソン。途中で退場したら複利も配当も失う。

37: 名無しさん
安心して眠れる投資が一番だと思う。派手な利益より、長く続けられることのほうが大事。

まとめ

AIブームによる熱狂。信用取引によるレバレッジ。

急落による追証。そして家庭への影響。

投資には利益だけでなく、こうした現実もあることを改めて考えさせられました。

FIREは、お金を増やすゲームではありません。

お金の不安から自由になり、家族との時間や自分らしい人生を取り戻すための選択です。

だからこそ、FIREを達成したあとまで心をすり減らすような投資は、私なら選びません。

資産はまた増やせるかもしれません。

しかし、一度失った家族の信頼や心の余裕を取り戻すには、お金以上の時間がかかることもあります。

私はこれからも、退場しないことだけでなく、安心して眠れる高配当・増配株投資を続けていきたいと思います。


※本記事はSNSで公開されていた情報や公開市場データをもとに、投資リスクについて考察したものです。当事者の事情や事実関係のすべてを把握しているものではなく、特定の個人を評価・批判することを目的とした記事ではありません。また、投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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