2026年9月、日本株が少し重くなってきました。
日経平均は6月に7万円を超える場面がありましたが、9月11日の終値は約6万4,011円。
前日比では1,259円安となり、1カ月ぶりの安値圏まで下落しています。

ここまで順調に上昇してきただけに、いよいよ日本株も調整局面に入ったのか?と考えている投資家も多いのではないでしょうか。
私自身は、こうした局面で慌てて売買するよりも、なぜ株価が下がっているのかを整理することが大切だと考えています。
そして今回、特に注目したいのが来週のFOMCと日銀会合です。

9月に入って日本株が重くなった理由
今回の株価調整には、いくつかの要因が重なっています。
挙げるとすると、
などです。
特に中東情勢の悪化によって原油価格が一時1バレル100ドルを超えたことは、日本株にとって無視できない材料となります。
日本はエネルギーの多くを海外から輸入しているからです。原油価格が上昇すれば、企業のコスト負担が増えます。
すべての企業に悪影響が出るわけではありませんが、少なくとも原油安だから日本企業に追い風という環境ではなくなってきました。
また、今話題の金利もやはり重要です。
金利が上昇すると、将来の利益を現在価値に換算したときの評価が低下しやすくなります。
特に高い成長期待によって株価が買われてきたAI・半導体関連などは、金利上昇局面では利益確定売りが出やすくなります。
一方で、銀行株などは比較的底堅い動きを見せています。
日経平均と日本株を分けて考える
日経平均が大きく下落すると、日本株が全面的に弱くなっていると感じてしまいますが、必ずしもそうとは限りません。
日経平均は値がさ株の影響を受けやすい指数です。
そのため、AI・半導体など一部の大型株が売られると、指数全体も大きく下落します。
一方、TOPIXや銀行株などを見ると、日経平均とは少し違った動きをしていることがあります。
つまり、日経平均が下がっている=すべての日本株が同じように売られているわけではありません。
今後は指数だけを見るのではなく、どの業種が売られているのか・どの業種には資金が入っているのかを見ることが、これまで以上に重要になりそうです。
来週はいよいよFOMC
そして、来週の相場で最大のイベントの一つがFOMC。9月15~16日に開催されます。
市場では利上げ観測が強まっています。もし実際に利上げが決定されれば、当然ながら金利上昇が株式市場にどのような影響を与えるのかが焦点になります。
ただし、株式市場では、利上げしたかどうかだけが重要なのではなく、市場がすでにどこまで織り込んでいるのか。
例えば、市場がすでに利上げを十分に織り込んでいた場合、実際に利上げが決まっても、思ったほど悪くないという感じで株価が上昇することがあります。
逆に、利上げそのものよりも、今後の利上げ継続を示唆するような発言が出れば、株式市場には追加の売り圧力がかかる可能性があります。
つまり、FOMC当日の結果だけを見るのではなく、その後のFRBの姿勢まで要チェックです。
そして17~18日は日銀会合
FOMCの直後には、日銀の金融政策決定会合があります。こちらも日本株にとって重要です。
もし日銀が追加利上げや、それを意識させるようなタカ派姿勢を示せば、円高が進む可能性があります。
円高は、日本の輸出企業にとっては逆風になりやすい材料です。
特にこれまで円安によって業績が押し上げられてきた企業にとっては、為替の変化が利益見通しに影響します。
一方で、銀行など金融関連株にとっては、金利のある世界が必ずしも悪い話ではありません。
ここでも、円高=日本株全部に悪いとは考えないことが大切です。
金利のある世界で強い業種、弱い業種
今回の相場を考えるうえで、私はセクターごとの違いに注目しています。
金利上昇局面では、一般的に銀行や保険など金融株は恩恵を受けやすい傾向があります。
一方で、将来の高い成長を期待されて株価が上昇してきた銘柄は、金利上昇によってバリュエーションの見直しが起こる可能性があります。
今回のAI・半導体関連株の調整も、その一つとして見ることができます。
では、今の下落は買い場なのか?
日経平均が7万円を超えた後、6万4,000円程度まで下落したことを思うと、そろそろ買い向かいたくなります。
ただし重要なのは、株価を押し下げている材料が解消されるのかです。
例えば、
- 中東情勢が落ち着く
- 原油価格が低下する
- 米国金利の上昇が一服する
- 日銀の金融政策に対する警戒感が和らぐ
- 円高が一服する
- 半導体株などに再び資金が戻る
こうした材料が出てくれば、株式市場は再び上向きやすくなるでしょう。
逆に、原油高と金利上昇が同時に続けば、もう一段の調整があってもおかしくありません。
年末7万円のシナリオは消えたのか
では、日経平均が再び7万円を超える可能性はなくなったのでしょうか。
私は、まだそこまで悲観する必要はないと思っています。
6月に7万円を超えたことを考えれば、現在の6万4,000円台は確かに大きな調整です。
しかし、株式市場は数カ月単位でも大きく動きます。
今後、原油高が落ち着く・金利上昇の一服・企業業績が堅調・AI・半導体など主力株に再び買いが入るといった条件が揃えば、再び上昇するシナリオは十分残っています。
反対に、原油価格の高止まりと金利上昇が長期化すれば、7万円回復には時間がかかるかもしれません。
私はこういう相場で焦って売らない
私自身は長期の配当・資産形成を目的に投資しています。
そのため、短期的な株価の上下だけを理由に、コロコロと投資方針を変えるつもりはありません。
株価が上がれば嬉しい。下がれば含み益は減る。これは当然です。
ただ、長期投資では、株価が下がったという事実と投資先の価値が下がったということを分けて考えることが重要だと思っています。
企業の業績や財務が悪化しているのであれば話は別ですが、単純に市場全体のセンチメントが悪化しているだけなら、むしろ長期投資家にとっては新たに株を購入するチャンスになることもあります。
私の場合も、相場が荒れたからといって無理に買い向かうのではなく、余裕資金を使いながら淡々と投資していくつもりです。
来週の中銀ウィークで確認したいこと
来週はFOMCと日銀会合が続きます。
個人的には、次のポイントを確認したいと思っています。
| 注目ポイント | 株式市場への影響 |
|---|---|
| FOMCの利上げ判断 | 米国金利・米国株への影響 |
| FRBの今後の姿勢 | 利上げ継続なら株価の重し |
| 日銀の金融政策 | 円相場への影響 |
| 円高の進行 | 輸出株には逆風 |
| 原油価格 | 日本企業のコスト負担に影響 |
| 銀行・保険株 | 金利上昇への反応 |
| AI・半導体株 | 金利・バリュエーションへの反応 |
おそらく来週は、かなり値動きの大きい一週間になる可能性があります。
だからこそ、短期的な値動きだけを見て判断しないことが大切だと思います。
まとめ
6月に7万円を超えた日経平均は、9月11日には約6万4,011円まで下落しました。
原油高、金利上昇、円高への警戒、AI・半導体株の調整など、複数の材料が重なっています。
そして来週はFOMC、その翌日から日銀会合。重要イベントが集中する一週間です。
短期的には、まだ値動きが荒くなる可能性があります。
ただし、株価が下がったから売るのではなく、なぜ下がっているのかを見ることが大切だと思います。
個人的には、今後の相場を見るうえで特に重要なのは、原油価格と金利、そして為替です。
この3つが落ち着いてくれば、日本株は再び上値を目指す可能性があります。
反対に、これらが悪化し続ければ、もう一段の調整も想定しておきたいところです。
投資では、毎回の相場を完璧に当てることはできません。
だからこそ私は、短期的な予想よりも、長期的に持ち続けたい企業やETFを少しずつ積み上げていくことを大切にしています。
相場は感情で動きますが、投資は仕組みで続けましょう。
来週の中銀ウィークも、目先の株価に振り回されず、冷静に見ていきたいと思います。
