株式投資

10月相場のアノマリーとは|暴落の月とハロウィン効果について調べてみた

株式市場には、特定の月や時期に一定の傾向が見られるアノマリーが存在します。

その中でも10月は、少し下がりやすいイメージを持たれている月ではないでしょうか。

実際、1929年の世界恐慌につながった株価暴落や、1987年のブラックマンデー、2008年のリーマンショック後の金融市場の混乱など、歴史的な相場急落が10月に起きています。

そのため、10月=暴落というイメージは定着していると思っているのですが、長期的なデータを見ると、10月は必ずしも株価が下がりやすい月というわけではありません。

今回は、そんな10月相場のアノマリーについて調べてみました。

10月効果とは?

10月効果(October Effect)と呼ばれるものがあります。

これは、10月は株価が下落しやすい、特に暴落が起こりやすいという市場の経験則です。

その背景にあるのが、過去の大きな暴落です。代表的なものを並べてみると、

年出来事
1929年暗黒の木曜日、ブラックマンデーなど
1987年ブラックマンデー
1997年アジア通貨危機の余波
1998年ロシア危機など
2008年リーマンショック後の金融危機
2018年米国株の大幅下落

このように、10月には株式市場の歴史に残る大きな出来事がいくつもあります。

ブラックマンデーやリーマンショックについては未経験ながらもちろん聞いたことがありますし、2008年の金融危機は、株式市場の大暴落として強く印象に残っています。

こうした出来事が何度も10月に起きていることから、10月は危ないというイメージが生まれたのだと想像します。

ただし、10月は本当に弱い月なのか?

過去のS&P500の長期データを見ると、10月の平均リターンはおおむねプラスです。

分析する期間によって数字は変わりますが、長期では10月の平均リターンは約+0.5%前後、上昇した年の割合も6割弱とされています。

むしろ、本当に平均リターンが弱い月として知られているのは実は9月で、10月は、平均的なリターンだけを見ると、特別に弱い月とは言えません。

10月といえばブラックマンデー

10月のアノマリーを語るうえで外せないのが、1987年10月19日のブラックマンデー。

この日のダウ平均は、1日で22.6%下落しました。1日で20%を超える下落…現在の感覚で考えると、とんでもない値動きです。

そして、その後も10月には金融市場を揺るがす出来事が何度も起こっています。2008年10月もその一つです。

リーマン・ブラザーズの破綻をきっかけに世界的な金融危機が広がり、株式市場は大きく下落。日本株も大きく売られ、2008年10月の日経平均は月間で約24%下落しています。

こうした歴史を振り返ると、10月は何か起きるのでは?と思ってしまうのも不思議ではありません。あくまで、過去の出来事ですが…。

日本株も10月は値動きが大きい?

日本株についても、10月は興味深い特徴があります。

過去の分析では、日経平均について10月は大きな上昇・下落が発生した日が多く、平均的なリターンよりも値動きの大きさが特徴として挙げられています。

10月は3月決算企業の中間決算が本格化する時期でもあり、企業の決算発表や業績予想の修正などによって、個別銘柄が大きく動く場面も増えてきます。個別株を多く保有している投資家にとっては、年末に向かう時期の値動きは非常に気になる時期かもしれませんね。

過去10年間の日経平均・10月の騰落率

日経平均の月末終値同士を比較し、直近で完了している2016年~2025年の10月についてまとめました。2026年10月はまだ始まっていないため、含めていません。

年10月騰落率結果
2016年+5.93%上昇
2017年+8.13%上昇
2018年-9.12%下落
2019年+5.38%上昇
2020年-0.90%下落
2021年-1.90%下落
2022年+6.36%上昇
2023年-3.14%下落
2024年+3.06%上昇
2025年+16.64%上昇

10年間で見ると、6勝4敗。単純平均は約+3.0%となりました。

ただし、2025年の+16.64%が平均を大きく押し上げています。2025年を除くと、2016~2024年の9年間の単純平均は約+1.5%です。

この10年間だけを見る限り、10月は株価が下がりやすい月とはやはり言い切れず、むしろ上昇した年のほうが多くなっています。

一方で、2018年の大きな下落もあり、10月は上昇・下落のどちらに動くにしても、値動きの大きさには注意しておきたいところですね。

10月の後にはハロウィン効果

10月相場には、もう一つ面白いアノマリーがあります。

それがハロウィン効果です。有名な相場格言に、

Sell in May and go away, but remember to come back in September.

というものがあります。

日本語にすると、5月に売って相場から離れ、また戻ってこいという意味です。

この考え方の背景には、11月から翌年4月までの株式市場のパフォーマンスが、5月から10月までより良い傾向があります。

つまり、10月を境にして、10月は危ないというアノマリーと、10月末以降は株価が上昇しやすいというアノマリーが同居しています。

10月は暴落の月と言われる一方で、10月末から年末、さらに翌年にかけての相場は比較的強くなりやすいという傾向があります。

私自身は、10月というと暴落が怖いというより、年末に向かって株価が上がっていくイメージがあります。

実際の相場は毎年違いますが、こうした季節性を見ると、そのイメージにも少し納得できます。

では、2026年10月はどうする?

ここまで10月相場のアノマリーについて調べてきましたが、私自身は10月だからといって投資方法を変えるつもりはありません。

いつも通り買います。米国株ではVYM。日本株では今は563A。これまでと同じように積み立てを続けていく予定です。

10月だから買わない、いや、10月だから一気に買う。といった特別な判断をするつもりはありません。

相場には上がる月もあれば、下がる月もあります。10月に大きな下落が起こる可能性もありますが、それを事前に正確に予測することはできません。

だからこそ、自分で決めた投資ルールに沿って淡々と投資を続けることを大切にしています。

もし10月に大きな下落があったとしても、長期投資をしている自分にとっては、株価が下がったことで購入できる株数が増えるという見方もできます。

特に配当金を積み上げていくことを目的にしている私にとっては、短期的な株価の上下よりも、将来受け取る配当金を少しずつ増やしていくことのほうが重要です。

10月は怖い月ではなく、大きく動くかもしれない月

10月相場について調べてみると、最初に持っていたイメージとは少し違った姿が見えてきました。

確かに10月には、1929年、1987年、2008年など、歴史的な暴落が起きています。

しかし、長期的な平均リターンを見ると、10月が特別に弱いわけではありません。

むしろ、歴史的な大暴落が起きているため、印象に残りやすい月で実際はそう悪くはないと考えたほうがよさそうです。

そして10月末を過ぎると、今度はハロウィン効果という別のアノマリーも出てきます。

アノマリーは、あくまで過去のデータから見られる傾向であり、毎年同じようになるわけではありません。

だから私は、10月相場を過度に怖がることなく、いつも通り投資を続けたいと思います。

もし大きな下落がやってきたとしても、それは長期投資家にとって新たな買い場になるかもしれません。

10月も淡々と、VYMと563Aを買っていきます。

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