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FIRE後の現金比率は何%?FIRE実践者の考え方をまとめてみた

FIREを目指して資産形成を続けていると、株式や投資信託など、運用に回す資産の割合が高くなりがちです。

一方で、FIRE後は給与収入がなくなる、あるいは大きく減ることも考えなければなりません。

株価が暴落したとき、生活費を確保するために株を売らなければならない状況は避けたいところです。

では、FIRE後の現金はどのくらい残しておけばいいのでしょうか。

2026年10月18日(日)に開催された、第61回「広がれ!FIREのつながり」#FIRE自己紹介のテーマはFIRE後の現金比率でした。

今回は、参加者の投稿を匿名で整理し、FIREを目指す人やFIREを達成した人が、どのような考え方で現金を保有しているのかをまとめます。

FIRE後の現金比率は1%未満から60%まで

今回の参加者の声を見ていくと、現金比率はかなり幅広いことが分かりました。

1%未満という人もいれば、50〜60%を現金で保有する人もいます。

では主な意見を整理します。

現金比率参加者の考え方
1〜5%配当収入が十分にあり、現金を多く持つ必要性を感じない
6〜10%生活防衛資金を確保しつつ、残りは運用に回す
11〜15%生活費の1〜5年分や、暴落時の買い増し資金を意識する
20〜30%数年分の生活費や子どもの教育費を確保する
40〜60%暴落への備えや精神的な安心感を重視する
※参加者の投稿をもとに整理した目安です。各比率の人数を集計した統計ではなく、現金比率と理由の組み合わせも参加者によって異なります。

こうして見ると、FIRE後の現金比率に対する考え方は、人によって大きく違いますね。

配当収入が十分にある人と、資産を取り崩して生活する人では、必要な現金の量も変わってくるからので、単純に現金比率が低い人ほどリスクを取っている、高い人ほど慎重だとは言い切れませんが。

現金比率を低く抑える人の考え方

現金比率が1〜5%程度という参加者からは、配当収入や労働収入など、継続的なキャッシュフローを重視する意見が見られました。

例えば、高配当ETFや日本株から十分な配当収入があるため、現金は数か月分の生活費を確保できればよいという考え方です。

また、サイドFIREで働き続ける人にとっては、給与収入が生活費の一部を支えてくれます。

完全FIREで資産からの収入だけに頼る場合と比べれば、現金を多く持つ必要性は低くなるかもしれません。

ほかにも、不労所得の仕組みができているため、現金比率をあまり気にしていないという意見がありました。

こうした人たちにとっては、現金を保有する安心感よりも、資産を運用し続けることによる収入や資産形成の効率が重要なのだと思います。

ただし、配当収入があるからといって、現金が少なくても必ず安全というわけではありません。

減配や株価下落が重なる可能性もあります。配当金だけで生活費を賄えるのか、支出が増えたときに対応できるのかも考えておく必要がありますね。

現金比率を10〜15%程度にする人の考え方

今回の投稿で目立った考え方の一つが、生活防衛資金と暴落時の買い増し資金を確保するというものです。

例えば、次のような意見がありました。

生活防衛&暴落時の買い増し

  • 生活費の1年分を現金で確保し、暴落時の買い増しにも備える
  • 生活費の2年分を確保し、相場が下落しても慌てないようにする
  • 生活防衛資金を確保したうえで、新NISAなどを活用して投資を続ける
  • リーマンショック級の暴落を想定し、追加投資できる余力を残す

この考え方のポイントは、現金を単なる待機資金としてではなく、生活を守るための資金と投資機会に備える資金の両方として捉えていることです。

株価が大きく下がったとき、生活費のために保有株を売却しなければならない状況は避けたいものです。

現金があれば、株価が低迷している間も生活費を確保しながら、相場の回復を待つことができます。

また、暴落時に余裕資金があれば、株式や投資信託を買い増す選択肢も生まれます。

現金比率を20〜30%以上にする人の考え方

一方で、現金比率が20〜30%以上という参加者もいました。

理由として挙げられていたのは、生活費を数年分確保することや、子どもの教育費など、将来の支出に備えることです。

中には、現金や日本国債などの安全性を重視した資産を組み合わせ、生活費の7〜8年分を確保するという考え方もありました。

現金を多く持つ最大のメリットは、精神的な余裕を得られることではないでしょうか。

株式市場が大きく下落しても、すぐに生活が脅かされるわけではありません。

資産が減っていく局面でも、必要な生活費を確保できていれば、焦って株を売却する必要性は小さくなります。

特に、子どもの教育費など、支出する時期や金額がある程度決まっているお金は、株式市場の値動きにさらさないという考え方にも合理性があります。

ただし、現金を多く保有すれば、それだけで将来の資産が守られるわけではありません。

長期的にはインフレによって現金の購買力が低下する可能性もあります。また、株式などで運用していれば得られたかもしれない利益を逃すことにもなります。

安心感と運用効率のどちらを重視するかは、それぞれの家庭の状況や価値観によって変わってきますね。

現金比率は何%より、生活費何年分で考える

今回の投稿を見ていて、個人的に興味深かったのが、現金比率を割合だけで決めているわけではない人が多かったことです。

例えば、現金比率が10%でも、総資産が5,000万円なら現金は500万円です。

一方、総資産が2億円なら、現金は2,000万円になり、同じ10%でも生活費を何年分確保できるかは大きく変わります。

そのため、現金比率だけを見るよりも、生活費の何年分を確保しているかを確認したほうが、実際の生活をイメージしやすいでしょう。

配当収入が生活費を十分に上回る人なら、必要な現金は少なくて済む可能性があります。

逆に、資産を取り崩して生活する人や、近い将来に教育費などの大きな支出がある人は、より多くの安全資産を確保したほうが安心できるかもしれません。

大切なのは、現金比率という数字だけで判断するのではなく、自分の生活費や収入、今後の支出を踏まえて考えることだと思います。

現金を増やしたい。でも、機会損失も気になる

今回の投稿では、現金を増やすことに対する葛藤も見られました。

現金を保有していれば、相場が下落しても安心です。しかし、現金の割合を増やすということは、株式などに投資する資金を減らすことでもあります。

長期的に株価が上昇していけば、現金を多く持っていたことで得られる利益が少なくなる可能性があります。

特に、長年にわたって資産形成を続けてきた人にとっては、現金を増やすことによる機会損失が気になるのかもしれません。

一方で、FIRE後は資産を増やすことだけが目的ではなくなります。資産を守りながら生活を続けることも、重要な目的になります。

現金比率を高めることで安心して暮らせるのであれば、それも一つの選択です。

反対に、十分な配当収入や生活防衛資金があり、現金を多く持つ必要性を感じないのであれば、無理に現金比率を引き上げる必要もないでしょう。

投資効率だけを追い求めて不安を抱え続けるのも、安心感を優先しすぎて資産形成の効率を落とすのも、どちらも人によっては望ましくないかもしれません。

私は現金比率ではなく、100万円を確保する

ここまでFIRE後の現金比率について、参加者のさまざまな考え方を紹介してきましたが、では、私自身はどう考えているのか。

結論から言うと、現金比率を何%にするかという考え方は、あまりしていません。

常に100万円を確保しておくことを基本にしています。

理由は、急な出費が重なったとしても、クレジットカードの引き落とし額が50万円を超えることは〈これまでも、これからも〉ないと考えているからです。

普段の生活費だけでなく、家電の買い替えや旅行など、まとまった支出が重なることもあるでしょう。

それでも、クレジットカードの引き落としが50万円を超えることはないという想定であれば、100万円を確保しておくことで、ある程度の余裕を持って対応できると考えています。

そして、もう一つ理由があります。

それは、できるだけ現金を遊ばせず、働かせておきたいからです。

現金は、急な出費に対応できるという安心感があります。一方で、長期的に考えれば、現金を保有している間は株式などの運用によるリターンを期待できません。

必要以上に現金を保有するよりも、支払いに備える資金を確保したうえで、残りはできるだけ運用に回しておきたいと考えています。

ただしFIRE後は、生活資金&暴落買い増しキャッシュ確保案もアリだなと、今回の色々な方々の投稿を見て感じました。

FIRE後の現金比率に正解はあるのか

今回の「FIRE後の現金比率」というテーマを通じて感じたのは、現金の持ち方には、その人の資産状況や家族構成、収入源、そして価値観が表れるということです。

現金比率が1%未満でも、十分な配当収入があり、生活費を賄える仕組みができている人もいます。

反対に、現金比率が50%を超えていても、安心して暮らすために必要な選択だと考えている人もいます。

どちらかが間違っているというわけではありません。

FIRE後の現金比率を考えるなら、まずは次の3点を整理してみるとよさそうです。

  1. 生活費を何年分確保したいか
  2. 配当収入や労働収入で生活費のどの程度を賄えるか
  3. 資産が大きく下落したとき、どのくらいの現金があれば落ち着いて生活できるか

この3点を考えれば、自分にとって必要な現金の量が少しずつ見えてくるのではないでしょうか。

FIREは、資産を最大化することだけが目的ではありません。

お金の不安を減らし、自分や家族の時間を大切にしながら暮らすことも、FIREの大きな目的の一つです。

そのために必要な現金の量は、人によって違って当然だと思います。

みなさんは、FIRE後の現金を何%、あるいは生活費の何年分くらい確保したいですか?

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